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『天使の翼』第12章(31)~吟遊詩人デイテのネバーエンディング・アドベンチャー~
わたしの行く手を見る目に鋭い光が宿った。さっきまでと同じ景色が違って見える――それによって征服されてしまいそうな自然ではなく、自分が制覇していく自然……
まずは、生きのびること。そして、ともかく、誰かに出会うことを考えなくては何も始まらない。
(いくらなんでも、まったくの無人ではないわよね……)
「アンコーナの人々が内陸部へ行く理由は何か――それは、端的に言って、観光・林業・鉱山……」
アンコーナへの船でシャルルから受けたレクチャーを思い出した。
周囲の光景を睨みながら、わたしは、思った――どうも、観光じゃなさそうね……雄大な大自然だけど、ちょっと荒削りすぎる感も……第一、誰もいない……林業じゃない!木がないんだから…………どうも自信はないけれど、この先に何かあるとすれば、『鉱山』?……
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