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武田敦
2024年2月20日 07:00
2024年1月26日 07:00
いかに多くのデビルが舞っているとはいえ、広大な空間だ、他のデビルとの無用な衝突を避けるという意味もあるだろう、至近距離でほかのデビルとすれ違うような場面はほとんどない。 しばらくして、エリザが、広く開脚した足を少しすぼめた。途端に、空間の一点を目指して滑空のスピードが上がった―― (どうしたの!) 『ちょっとお腹がすいてるの!』 空間の遙か先に、何か黒い染みのような粒粒がもやもやしている
2024年1月18日 07:00
『わたしが、人間の名前を持つことになるなんてね……』 その後、彼女……エリザは、恋の舞について――生物学的に言えば、ディスプレイってことなんだろうけど、既に、わたしの心の中でマウンテン・デビルは動物じゃなかった――、それが、とても危険な飛行であること、危険であれば危険であるほど愛情の強さを表していることなどを、具体的に身振りを交えて語ってくれた。本来グライダーとして飛び続けなくてはならないもの