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その猫トイレを、2秒でヘルスケアデバイスにする方法がある。Catlog Boardの革新性。

猫にとって、トイレはこの上なく重要だ。1頭につき1個以上のトイレが推奨されるほど、猫様には常に「快適なトイレ環境」を準備しておかなくてはならない。

猫は、居心地が悪いトイレを嫌う。その瞬間を恥ずかしがる紳士淑女でもある。もし、いま自宅に置いてあるそのトイレに慣れているのであれば、不用意にスタイリッシュなトイレに買い変える必要は特にない。だって、猫にとってはそれが一番快適なのだから。でも、もう一つ大事なことがある。それは、健康管理だ。

猫の7頭に1頭は、泌尿器疾患に。

とにかく猫は、泌尿器系のトラブルが多い。泌尿器系とは、腎臓・膀胱・尿道あたりを指す。世界最大級のペットの疾病データベースをもつアニコム損害保険の調査(※)によると、猫の7頭に1頭は泌尿器系の病気で治療を受けている。(※アニコム家庭どうぶつ白書2019より)

それだけ、猫は泌尿器疾患になりやすい。当然、身体へのストレスも大きく、飼い主としては金銭的な負担にもなる。だから、猫のおしっこ事情はとりわけ気にしておく必要があるし、トイレ環境のストレスは最小限に留めなくてはならない。

そのトイレは、いますぐスマートトイレになる。

00_キービジュアル (1)

株式会社RABOは、猫の首輪型デバイス「Catlog」の発売に続き、「Catlog Board」の予約販売を開始した。Catlog Boardは、猫のトイレ管理ができる「板」だ。「トイレ」ではなく「板」だ。ここにギミックがある。いつもの慣れたトイレ本体や砂を変えることなく、その下にCatlog Boardを敷くだけで、そのトイレは2秒でスマートデバイスになる。

新しいトイレを買う必要がない、というのはこれまでに無い切り口だ。クラウドファンディングサービス「Makuake」にて予約販売を開始したところ、開始4分で目標金額を達成し、5時間で1,000%を超える反響があった。

(2021/6/15 追記)
現在、Makuakeでのプロジェクトは終了しております。こちらの公式ストアにて予約受付中です。一般販売は、2021年8月以降を予定しております。

Catlog Boardの特長

(1)いつものトイレを載せるだけ。多頭にも対応
(2)排泄の量と頻度がわかる
(3)体重が自動で記録される
(4)Catlog(首輪)の併用で、ライフログがほぼ完結

猫がトイレを使うたびに、全て自動で行われる。多頭飼いにも対応しており、AIが「どの猫が利用中か」を判断する(首輪型デバイスを利用していれば、さらに正確に判定が可能)。それらのデータは、Catlogアプリでいつでも確認できる仕組みだ。

(1)いつものトイレを載せるだけ。多頭にも対応

02_Boardの仕組み

Catlog Boardは、A3用紙ほどの大きさで厚さは3cmの板状のデバイス。コードレスなので、コンセントがない場所にトイレをおいても問題ない。電池式で、約3ヶ月の連続使用ができる。このデバイスで検知した情報は、Catlogアプリに送信され、いつでもどこでも猫のトイレ事情が(こっそり、ごっそり)確認できる。

12_かんたん初期設定

トイレではなくBoardである意味は、「今つかっているトイレをそのまま利用できる」という利点のために他ならない。なるべく今のトイレの環境をこわさないことが重要だ。さらに、多頭飼いであればトイレの数が複数ある家庭も多いだろう。AIがそれぞれの猫を識別し、個別にログを記録することが可能だ。

(2)排泄の量と頻度がわかる

04_機能紹介

猫では、尿の情報は出来るかぎり多く、正確に、簡単に記録しておきたい。

獣医師である私は以前、急性腎不全と診断した猫の飼い主様に「尿の情報が大切。できる限りおしっこの量の変化や回数を見ておいてください」とお伝えした。数日後、その方は毎日のおしっこの量と回数と時刻を、こと細かく記録した手書きのノートを持ってきた(なんと夜中の記録まで!)。さすがにそこまでと思わず、驚き以上に申し訳なさが勝ったが、実際それはとても価値のある情報だった。私は診察の度にそのコピーをいただき、Excelに入力してグラフ化し、カルテ情報とともにチームで議論した。

Catlog Boardは、こうした飼い主様が行なってきた気が遠くなるほどの作業を、自動で毎日記録してくれる(すでにその子は亡くなっているが、今も猫と暮らしているのであれば、ぜひCatlog Boardを届けたい)。

それだけではない。トイレ内にいる時間も計測できる。放置すれば致死的な尿道閉塞(結石が尿道につまり、排尿できない状態)や、猫に多い便秘は、トイレ内に滞在する時間が増加する。こうした兆候にも気づくことができるかもしれない。

(3)体重が自動で記録される

01_CatlogBoardとは

気ままに動く猫の体重を毎日計測するのは大変だ。家での測り方もあるが、苦に思わない人はいないだろう。でも、動物病院で診察室に入ったら、一番最初にすることは何だろうか。体重測定だ。

なぜそれほど体重が重要かというと、言葉で体調を訴えない(し、あわよくば体調変化を隠そうとする)ため、体調不良は始めに「元気」や「食欲」に現れやすい。が、数値化できない元気食欲は飼い主の主観に左右されるため、体重という形で定量化しておきたいのだ。教科書によっては「4週間以内に5%の体重減少は、臨床上重要な変化と見なす」とあるほどシビアに見ている。(4kgなら200gの体重減少。ダイエットなく、脱水を考慮せずの条件)

避妊や去勢後には、容易に太ってしまう。「肥満は、肥満病である」という論調もあるほど、やはり肥満は良くない。猫に多い糖尿病の最大の要因は、肥満でもある。

肥満にせよ、体調不良による痩せだろうと、毎日測定していないと簡単には初期微動には気づけない。だからこそ、猫が勝手に入ってくれるいつものトイレをデバイス化することに、大きな価値がある。

(4)Catlog(首輪)の併用で、行動・飲食・排泄すべての情報がわかる

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そもそもCatlogシリーズは、首輪型のCatlog Pendant(キャトログ ペンダント)からスタートしている。この首輪型デバイスでは、猫の全ての行動を波形で記録し「歩く、走る、食べる、水飲み、寝る、くつろぐ、毛づくろい」といったパターン分けを行うことで、アプリ上で「今、猫が何をしているか」がわかる。今後、様々な行動に加え、「嘔吐」などの病的な症状行動の解析も進めていく。

06_組み合わせで早期発見 (1)

Catlog(首輪)とCatlog Boardは、同じアプリ画面で見ることができ、初めてでも説明なしに使いこなせるくらい使い勝手が良い。

もし、これらを併用したとすれば、日常の行動のみならず、食欲、飲水、排尿、排便、体重といったほぼ全ての猫のライフログが取得できるようになる。ここまでのライフログが取れるデバイスは、世界で類を見ない。

08_個体識別の仕組み

しかも、多頭飼いでは、Catlogと併用することで、さらに正確な個体識別を行うことができるため、個々の健康管理もしやすい。

こんな使い方ができるかもしれない

Catlog Boardを使った健康管理の例をあげてみる。※これらは診断に用いるものではありません。あくまで使い方の参考例であり、ご自身の判断で動物病院に連れて行ってください

【0〜1歳】子猫を飼い始めたら

ぐんぐんと大きくなる子猫。いまこの時しかない毎日の成長記録を記録しておく。(あとで見返してもほっこりできる)

【1歳〜】避妊・去勢手術後の体重管理

不妊手術後には、多くの猫が肥満になる。しかし、若いうちから太りすぎないように日々体重を管理しておく。

【3歳〜】膀胱炎のサインを見逃さない

若くてもかかるのが膀胱炎。膀胱内に炎症が起きるので、少しの尿がたまっただけでおしっこする「頻尿」がみられやすい。トイレの頻度を日々チェックし、頻尿を見逃さない。

【5歳〜】便秘や尿道閉塞での「トイレごもり」

尿道閉塞や便秘があると、がんばって排泄しようと長時間トイレにこもることも。特に尿道閉塞は命にも関わる。長時間のトイレ使用は、アプリでアラート。

【8歳〜】糖尿病のダイエット

猫に多い2型糖尿病との闘病は、まずもってダイエット。でも急激に体重を落とすと猫は危険。ゆっくり確実にコントロールしていくための体重管理を。

【10歳〜】腎臓病の初期兆候をチェック

腎臓病などで起きる「多尿」の状態をチェック。健康なときから尿量をモニターしておくことで、多尿に早く気づくきっかけを。

【12歳〜】異常な「痩せ」に気づく

急に痩せてくるのは、なにか大きな病気のサインかも。毎日測れるからこそ、体重増減に早く気付き、早く病院に連れていくきっかけを作れる

デジタル獣医療への転用も

動物病院での入院管理にも使えそうだ。Catlogで入院中の活動量をモニタリングするとともに、ケージから出さずして何度も体重計測ができる。

救急疾患や術後の経過観察の際には、腎機能をチェックするために、尿道カテーテルで尿量をモニタリングすることがあるが、猫が自分でトイレに入れる状態でさえあれば、猫のストレスも、入院管理コストも大幅に軽減できる可能性もあるだろう(医療機器・診断機器としての利用を推奨するものではありません)。

現在、公式ストアで予約受付中

Catlog Boardは、公式ストアからご予約いただけます。仕様等の詳細についても掲載されているので、ぜひご覧ください。
https://rabo.cat/board/health/


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株式会社 RABO について

会社名:株式会社RABO (RABO, Inc.)
所在地:東京都渋谷区恵比寿南1-11-13
設立日:2018年2月22日
代表取締役:伊豫 愉芸子
公式HP:https://rabo.cat/

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小川篤志 (株式会社RABO)
日本獣医生命科学大学卒。獣医師。救急医療をメインに経験を積み、救急病院長として臨床獣医療に従事。2013年よりペット保険のアニコムホールディングスに入社。2015年より経営企画部長として新規事業、IR、PR、ブランディング、海外事業を担当。アニコムキャピタル代表取締役、香港アニコム有限公司 董事長、EPARKペットライフ取締役等を経て、2020年より株式会社RABOに入社。

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