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中小企業経営における多様性について-diversity-

昨今の企業経営について、最も重要な要素の一つになりつつある「多様性」を中小企業経営に当てはめるとどうなるのか?
自社の成長フェーズと共に多様性全体の概念と実際の現場でのリアル。
そこにフォーカスをして検討してみたいと思います。

多様性- Diversity- 概念

集団(今回のテーマでは企業と置き換えます)の中に異なる特徴・特性を持つ人がともに存在すること」です。ダイバーシティという言葉は、人種や国籍、性別、年齢、障がいの有無、宗教、性的指向、価値観などの多様性から、キャリアや経験、職歴、働き方といった職業生活における多様性まで幅広いジャンルで用いられています。

なんとも、大きな概念でほぼ全ての考えを総合して表現できる便利な言葉になりつつある多様性。
私なりに多様性を中小企業経営に置き換えた時に、以下の様なフェーズがあるのではないかと考えています。

中小企業における多様性、フェーズ1

会社が立ち上がった時に、競合経営者や創業メンバーはどうしても価値観や考え方が似た人が集まります。
その人達と一緒に成し遂げたい共通の未来があるので、非常に難しい事も努力出来るし挑戦出来ると実際の経営をしながら感じていました。
では、この時に感じた私の多様性とは何なのか?
私の場合は、お客様やお取引先様を理解する事を最大限努力しました。
夢やビジョンはとても大切。でもスタートアップの時は生き残る事。
この生き残るには、市場ニーズを理解して私達の事を理解してもらう必要があると感じた自分は「受け入れる事」から開始をして事業を育ててきました。その中で自分の軸だけはしっかりと持って。
その軸は「法律は破らない」・「倫理観をしっかりと持つ」・「将来に振返った時に誇れる仕事をする」この3つの軸を徹底して持ち続け企業経営を進めてきました。
自分達の想いを発信するためには、「誰が何を言ったのか?」が大切と考えますし、その誰になる為に我々の事を理解して知って頂く必要があります。
その為に、知名度も力も何もない時代の生き残り戦略として受け入れる事を積極的に行いました。
フェーズ1で達成した事:「生き残りをかけた、外部との連携を図るための多様性」

フェーズ2 小さな組織がスタートする。

ある程度軌道にのるとメンバーが仲間内(例:家族や友人)から、外部の人の採用がスタートします。この時に重要なのは、企業文化を構築する事。
しっかりとした企業文化の土台作りをする為の期間です。
私の経営者人生でも、会社の成長フェーズで従業員3人(家族のみ)から、友人がジョインして、仲間がどんどん増えるケースを経験してきました。
この時は、多様性とは真逆の発想で「志が共に出来る、似た仲間」が当社の場合は仲間になってきてくれました。
経営陣の夢に期待を持ってくれて、経営者の性格をしっかりと分析されるこのフェーズでは、多様性とは少し異なる様な状態で「企業文化の土台構築」を図っていたと考えています。
企業文化の土台は、経営者の特性を表現する形になると思います。
このコアな部分をしっかりと構築し、次なる成長につなげるフェーズが必ず必要なのではと考えます。
フェーズ2で達成した事:「企業文化の土台構築」

フェーズ3 徐々に拡大する組織(10人⇒30人規模)

次なるフェーズは徐々に拡大する組織の中で少しづつ「多様な価値観」が自然と誕生する組織の規模。私の感覚では従業員規模が10人⇒30人規模のフェーズで多様な価値観という概念を理解し始めました。
この規模間では、社員が家族の様な感覚を持ち「本当のファミリー」の様な感覚を持ちながら経営をしていました。
当社の場合は、人事制度や考課規程も社長の一存でルールは特になく社長を中心とした大きな家族が出来上がった様な感覚です。
その中でも、少しづつ従業員から意見が出始めるのもこの規模。
当社の場合、新規事業へのチャレンジはこの規模からスタートしました。
社員の意見が多様になり、受け入れる事が出来る企業文化を構築できるか。
この企業文化の深化(≒進化)が必要なフェーズであると思います。
経営陣がしっかりとステップアップする事が多様な意見を引き出す重要な要素ではないかと思います。
フェーズ3で達成した事:「企業文化の深化(≒進化)」

フェーズ4 急成長の時期に感じる事(30人⇒80人規模)

現在の当社がこの急成長時期と感じています。
従業員規模も3年で30人⇒80人まで増加して、売上も上がるフェーズ。
この時期に重要なのは、「多様な価値観+企業文化の軸」と感じています。
経営陣が何を成し遂げる為にこの会社を創業したのか?
我々従業員一同は、何のために?誰にむかって事業をしているのか?
この本質を再度理解しながら多様な意見を受け入れつつも軸を持つ事が重要ではないかと感じています。
この様に感じるのは、「軸」がない組織はあっという間に崩壊してしまうからという危機感を常々持ち続けているからです。
多様な価値観、多様性の理解。このビッグワードだけで簡単に片づけてしまおうとすると簡単に処理できてしまう事象が多くなるのもこのフェーズ。
〇〇さんとは価値観があわない。
〇〇さんの事はヒトとして尊敬出来ない。 などなど。 
人間が多くなる組織にはありがちな事象が散見されます。このフェーズで
経営者の私は常に判断する際の「」を持ち続けています。
多様な価値観、多様性というワードだけに引っ張られるのでなく「本質」は何かを常に考え、企業としての存在意義「パーパス」と紐付けながら検討をして意思決定をする様にしています。
この整合性のある意思決定の連続の上に、仲間の成長や組織としての成長
そして自分自身の成長もあると信じています。
フェーズ4で挑戦している事:「多様性+軸の考えと融和の方法」

フェーズ5 中小企業⇒中規模企業への進化の過程

まだ当社のフェーズではない規模間の未来について少し記録を残したいと思います。私の感覚では「多様性のユニット」が多く誕生する組織が強い組織になるのではないかと考えています。
会社組織という大枠があり、その中で例えば事業部やユニット単位における小さな組織での枠組み。そこで生まれるリスクフリーな議論が出来る多様性を受け入れつつ事業変革に挑戦できる組織。
そして、その変化をキャッチ出来る仕組みがある経営として成り立たせる事が事業の成長における重要な要素ではないかと思います。
そんなまだ経験をしたことがない世界への挑戦をこれからも従業員と一緒に成長し、挑戦し続けたいと思います。

企業がどれだけ大きくなっても、必ず必要な要素は相手へのリスペクト
難しい概念が色々とある現代社会における中では従業員同士もそう。経営者と従業員もそう。経営陣同士でも同じ。多様性を受け入れつつ企業としての軸・自分の志の軸を持ちながら相手に尊敬の気持ちを持ち対話をするという丁寧な心掛けが今後益々必要とされるスキルではないかと感じます。

年齢も性別も国籍も関係ない多様な文化を創造する。
役員同士の多様性も企業にとっては重要な要素

どうぞ、今後とも宜しくお願い致します。
ハンワホームズ株式会社 
鶴 厚志

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