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カミーノ15日目 二日酔いで最悪のスタートと時空を超える道の話|Gonzar~Palas de Rei(16.87km)

6月17日:昨日ワインを飲みすぎて二日酔いの最悪な朝。それでも進むしかないので鳥のさえずりとは裏腹に気持ち悪さと共に歩く。日本人夫婦と出会ったりして、徐々に回復!高校生たちの修学旅行にまじりながら今日の目的地へ。着いたらハーフマラソン大会が始まろうとしていた🏃
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2023年6月、33日間のスペイン巡礼 ”カミーノ” の振り返りnoteです🚶‍♀️
前回の記事はこちら



7:30 Gonzar出発!

朝からずっと気持ちが悪い。
4時くらいに気持ち悪くて目が覚めて、今日歩けるか心配になる。

とりあえず荷物をまとめて出発をしたものの、昨日飲み過ぎなきゃよかったと、かれこれ1000回以上している後悔をする。

それでも綺麗な空模様

📻二日酔いでテンション低い朝🫠

なんでそんなに飲んだかというと、ピリグラムメニューのディナーセットで頼んだワインが、デキャンタでハーフボトルよりも多い量が出まして。

飲まなきゃいいのに、隣にいたアルゼンチンの巡礼者と話してて、人と話すのが久しぶりだから楽しくなっちゃったんだよね。

お肉もワインも美味しかった

その話の中で、「カミーノは今求めているものを与えてくれるもの」だとおじさんが言っていて、その通りだなと。

「大事なのは自分のペースを知ることだよね。」と言い放った私。

お酒飲むペース、ちゃんと知ろうね・・・。

小鳥のさえずりが爽やかなのに、こんな気持ちが悪いとはw
徐々に体調は回復すると思うので、今日も頑張って歩きます💪

日本人夫婦とカフェで出会う

30分くらい歩いてカフェを見つけて、気持ち悪さがおさまるように休憩しに入る。コーラ飲んで落ち着き始めた時、日本人夫婦と出会った。

📻日本人夫婦に出会う(↓その部分から再生できます)

今回が2回目のカミーノ。
前回はサリアからツアーで歩いていて、その時にサンジャンピエドポーから全部歩きたいって思ったんだって。

元々お母さんの方が20年前くらいからカミーノ行きたいとずっと思っていて、コロナ前にようやくツアーで歩くことに。さすがに一人じゃ心配だからとお父さんも一緒に着いていくわとお二人で行かれたそうです。

今回が人生最後の大冒険だと言って歩き始めたけどお母さんが足痛めてしまって、いくつかの町をスキップしてゆっくり行く旅に変更。聞いてて、私も同じです!!!!と超共感。そうなるとやっぱりもう一回歩きたくなるねと。さすがに70歳越えて・・・と思ったみたいですが、カミーノ歩いている70代80代の元気な人たちがたくさんいるのを見て、まだいけるかも!と元気をもらったそうです。ほんとみんな健脚。自分がどれだけ歩けるかとかもわかって自分のペースで歩いているんだと思う。

足を痛めた時、病院でも見てもらって病院代とか結構かかってるのよ〜と言いながらも、それによっての出会いなどを楽しそうに聞かせてくれた。医者に靴があってないと言われたから、ハードめの登山靴を捨てて新しいスニーカーを買ったらだいぶ歩けるようになったらしい。

そうか、私も靴が悪いのかもしれない!!
石井スポーツで買ったミドルカットのトレッキングシューズが合ってない気がしてならない。今日の目的地にスニーカー売ってたら見に行ってみようかな。

カミーノを一緒に歩けるような人

道の右側に小高い丘があって、お母さんが前回ツアーで来た時に観光スポットとして案内してもらったと教えてくれた。上の写真をよく見ると、丘の上に人がいる。

コースから少し外れて登ってみると、遺跡っぽいのがあった!
教えてもらわなかったらスルーしてたから嬉しい。

なんの遺跡か全くわからないけど写真撮ってもらう。

オーストラリアから来た女子と会話して元の道へ戻っていたら大きな蜘蛛の巣を発見。

ご夫婦とはカフェを出てから何回か道ですれ違いながら、私より手前の町を今日のゴールにしていたからそこでお別れ🤝

このご夫婦以外にも、パートナーと歩いている人が結構いる。すごくいいなと思った。カミーノ歩きたい!と言って、いきなりスペイン800kmを一緒に歩いてくれる人ってそんなにいなくない?笑 そういう人に出会いたい。
どこかのタイミングで800kmリベンジしたいと思うのだけど、一人だと飽きそうだなと思って。

だいぶ心の余裕が出てきたのか人とすれ違って会話することが増えました。

サンジャンから歩く人たちの猛者感

町から田舎道に入って気づくと車道に突き当たるみたいな日。車道を跨ぐ高架を歩く。

あと76km!

サリアから歩く人も結構多いのですが、サンジャンから歩いている人と比べると風格がちょっと違うような気がする。

昨日アルベルゲで会ったおじさんは足に大きな水膨れができていてテーピングぐるぐるだった。それ見たら自分の足の痛みが可愛く思えるほど。彼らは35日くらいの巡礼がもう数日で終わろうとしているところなので、そんなマメでは諦めたりしないんだろなと、歩ききろうとする気力とか執念とか(そこまでじゃないのかもしれないけどw)を感じた。

薄暗い教会に入るとそこには

今日はカフェがたくさんあるので休憩しやすくて楽だ。アクエリアスとアイスクリームを食べて足をストレッチ。

カフェを出てすぐに小さな建物があって中から人が出てきたので、覗いてみると教会になっていた。

教会でもスタンプが置いてあるので押してもらおうと入っていくと、中央の机で待ち構えているおじさんがこんにちはと話かけてきた。

こんにちは。と言って、クレデンシャルを開いて渡すといきなり手を握ってきた。

えっ???

言葉がうまく聞き取れないから、余計によくわからない。
でも机にあるスタンプを押すように誘導されている感じがする。

おじさんがスタンプ持ってるんだから、そのまま押せばいいのにと不思議に思ってオロオロしてた時に、あ、目が見えないのかと気づいた。だから自分の手をスタンプ押す場所に誘導してって言っているのか。

何が起きてるのか本当に意味がわかんなかったんだけど、そういうことか。

そこから3つくらいスタンプが合って、バシバシと押していく。こんなに数いる?w

ドネーションお願いと言われてコインを入れてその建物を後にした。不思議な感覚だった。このおじさんは毎日ここにいるのだろうか。

カミーノグッズ専門スタッフいないですか?

📻専門スタッフいたらいいな(↓その部分から再生できます)

私の靴は神保町の石井スポーツ登山本店で試着して購入したのですが、このお店に行けばとかこの人に聞けば、カミーノに合ったグッズを勧めてもらえるというところはあるんでしょうか。

カミーノに必要な持ち物は「NPO法人 日本カミーノ・デ・サンティアゴ友の会」とかに書いてあるのですが。

実際にどれがいいのかまでは書いてないので、体験者のブログなどを読んで自分に合ったものを探すことになる。なので、カミーノの体験記はとても貴重な情報。

まだ日本ではそこまでメジャーになってないと思うけど、カミーノに必要な最低限の持ち物はこれ!と、登山グッズのお店のHPに載っていたらそこを見て買いに行くなと思った。

登山に必要なものはあるけど、登山も平地のトレッキングもあるカミーノにおすすめなものはなんなのか。靴、レインウェア、寝袋、ザック(バックパック)、ストック、靴下などなど、大体の持ち物は登山専門店で揃う。

犬が気持ちよさそうに寝てた

あとはカミーノを歩いたことのある経験者がスタッフだととてもいいなと思った。初めて歩く私みたいな素人には経験者のアドバイス、それもグッズの知識を持ったプロが商品をお勧めしてくれるなら、言われた通りに全部買おうとすると思う。

年に1回でもいいので、カミーノ経験者を呼んだイベントとかしてカミーノファンを集めるとかもできそう。自分がカミーノ経験者になったからこそ思うこと。ぜひ、登山グッズ店の人たちにカミーノについて知ってもらいたいと思った。

この巡礼日記も最後まで終わったら、私の持ち物についてレビューするnoteも書きたいと思う。現地で買ったもの、日本から持ってくるといいものなど。人それぞれですが、基本現地でなんでも買えはしますw

車道からそれた道に行くと、なかなか険しかった。

こんな細いところ通るの?

上から見るとそこまでじゃないけど、振り返ると段差がある道。

12:00高校生の修学旅行と遭遇

📻ランチ休憩&高校生と遭遇(↓その部分から聞けます)

このカフェに高校生くらいの集団が20〜30人バーって入ってきた。修学旅行か?後から聞くとこの辺の学校は巡礼をよくやるらしい。サリアからの道でよく高校生の集団をよく見かけました。

ランチ休憩にトルティージャ頼んだらめちゃくちゃ大きかった。これは食べきれない・・・。

残すのもったいないから誰か食べるかなと思ったり、でも食べ残しあげるのも失礼だしと、何回か考えたけど結局残した。知らない外国人からこれ食べる?って食べかけ渡されたらやだもんね。笑

ゆっくり休んで出発!
高校生たちも同じくらいで出発して5-6人のグループで歩いてる。この学校行事、毎年やってるとしたら毎年引率の先生は歩いてるのかな。みんなリュックは軽そうなので大きな荷物はトラックとかで一気に運んだりしてそう。

若くて元気だから、きゃっきゃきゃっきゃお喋りしたり、中には走り出したり!!カミーノを走るなんて発想もないし体力もない。若いっていいな〜って元気をもらう笑

そんな若者グループの近くで同じくらいのスピードで歩いて、勝手に一員に混じった気になって歩いたりもした。きもいとは思うw
だけど、なんかこのくらいの時のこととか思い出して気持ちが若返った。

過去・現在・未来を行き来する道

この日1日を見ても、朝は70代のご夫婦と会い、お昼に高校生を見かけるなどいろんな世代の人が歩いている。この道で出会う人と会話を交わして歩くとその人の人生に触れたり、自分がその歳になったことを想像したり、はたまた過去の記憶を思い返したり。

自分といういま(現在)がありながらも未来に行ったり過去に行ったりできる。いやむしろ、全部”いま”なのかもしれない。進撃の巨人の「道」みたいだなって思い始めた。

たくさん本を読んで人生を追体験するという話もあるけど、まさに人との出会いが本を読むような感覚で、いろんな想いを聞くことができる。しかもその他人を通じて結局は自分と対話をしている感覚があった。

ただただ歩くということによって、余計なことを考えなくなって、スッと自分の気持ちを言葉にできるようになったのかもしれない。なんでカミーノを歩くの?という問いも、「特に理由はない。トレッキングが好きだから」と軽く答える人もいれば「自分の将来を見つめるため」と答える人もいる。
じゃあ自分は?と割と簡単に深い問いに答えることができてる感じ。

道で出会う人との会話はすごく澄んだ会話だったなと感じた。

6月は紫陽花が満開できれいでした

ゴールまであともう少しの場所

カフェが多い日でしたが毎回入ってジュース飲むのも微妙なので、外のベンチに腰掛けて水飲む。効いてんのかわかんないアミノバイタルを飲む。

後少しで今日の目的地へ。

後ろからきた男性二人組が腰にぶら下げたスピーカーで大音量の音楽を流していた。うるさいw

とはいえ、気持ちはわかる。ひたすら歩く時に音楽あるといいよね。うるさいのは嫌なんだけど。カミーノのゴールが近づいてるからなのかな、音楽かけたり、犬と一緒に歩いたり、歩き方のバリエーションが増えてていろんな人を見かけるようになった。

落書きはいろんなところで見るけど、この落書き、カルボナーラってなんやねん。

パレス・デ・レイに到着!

街の入口でアコーディオンのような吹く楽器を弾いている人がいた。

🎥町の入口につきそう(↓その部分から再生できます)

朝の二日酔いは完全に復活して元に戻りました。サリアから残り100kmといってもそこから先の道が簡単になるわけではないので100kmの中にも山道はあったりします。でも今日はアップダウンがそんなになかったので昨日よりは疲れてません。

公営のアルベルゲに行ったのにここもクローズで、別の場所を探さないと。

今日の宿:Albergue Buen Camino

見た目普通のレストランですが、上の階がアルベルゲ。

洗濯物干すところが窓の外だった。

スーパーでトマトとハムを買って小腹を満たす。

もう1つ、絶対に欠かせない飴もスーパーでゲット。これスースーして喉に良さそうなのでのど飴として多用。美味しい。

カミーノグッズを扱うお店があったのでいくつかスニーカーを試してみたのだけど、値段や機能、しっくりくるものがなくて結局買わずに今の靴で行くことにした。このタイミングで靴を変更するという判断は意外と難しかった。結局それが合うのかわからないからね。

今日のカミーノハイライトはこちら!


ハーフマラソンが始まる!

広場でトマト食べてたら、トレーニングウェアを着た人たちが集まり始めてどんどん賑やかに。今日はなんのお祭りなのかと辺りを見回すと「OS21」という看板が立っていて、なんとなく走る大会っぽいことがわかった。

今日なの?w

ゼッケンをつけた人たちが一斉にスタート。このハーフマラソンのゴールは次の大きな街「メリデ」

スペイン語のカウントダウン。しばらく沿道でみんなが走る姿を追ってました。

@atsumiee

ハーフマラソンスタート!

♬ original sound - atsumiee - atsumiee

巡礼者とテーブルを囲み夕食

Google Mapで見つけたパスタやさん。こじんまりとしたお店で店内にカウンターが7席ほど。端の1席が空いていたので通してもらう。

先に席についていたカップルと60代くらいの女性二人組が会話をしていて、みんな巡礼者だとわかり、話に混ぜてもらう。仕事の話、カミーノを歩く理由、明日はどこまで行くのか、など。英語若干聞き取れないけど隣のクリスとローレンが話をいろいろ聞いてくれて優しかった。

程よい量で美味しかったアラビアータ。
ほんのひととき一緒に会話を交わすだけの関係なんだけど、みんなが同じ道を歩いているので初対面なのに打ち解けるのは早い。

とにかくこのお店の雰囲気がとても良かった。パレス・デ・レイに行く人はぜひ!

今日も一日お疲れ様でした!!

>>次回、16日目。ポツポツ・・雨だ!早朝に出会った人とは?

最後までお読みくださりありがとうございます!

★ありのままの自分でカミーノを歩く🥾マガジンにまとめています


★あつみのプロフィール
新卒から13年働いた大企業を退職して海外ノマド(フリーランス)に。マーケティングコンサルティング、コミュニティマーケティング、翻訳ライティング編集などをしています。
思わず誰かに話したくなる面白い経験が好きで、会社員しながら月イチで海外を決行したり、弾丸で旅に出るのが楽しすぎて旅レポを書くようになりました。会社辞めると決めてからコロナ禍3ヶ月海外は8カ国12都市を巡る。東欧ジョージアで開催された海外移住体験プログラム「ノマドニア」を経て海外ノマドに。スペイン巡礼”カミーノ”33日間の体験をnoteで振り返り中。

Twitter:https://mobile.twitter.com/atsumiee
Instagram:https://www.instagram.com/atsumiee_/

★ありのままの自分でカミーノを歩く👟

★海外ノマドになるまで「ノマドニア」体験記

★コロナ禍3ヶ月の海外旅行、1カ国目パリ旅の記事まとめはこちらです💁‍♀️




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