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カミーノ2日目 ロンセスバリェスからスビリ 21.34km

6月4日:ピレネーを越えてスペインに入る。今日の区間は下りが多いから昨日よりは楽なんじゃないか?その期待に道は応えてくれるのでしょうか。疲れもあるけどそれ以上に今日も頑張るぞー!と張り切って出発!

33日間のスペイン巡礼 ”カミーノ” の振り返りnoteです🚶‍♀️
前回の記事はこちら


7:20 アルベルゲ出発

朝は5:30ごろに起床。携帯のアラームは鳴らさずに震えだけで目を覚ます。
ゴソゴソと荷物をまとめてPC片手に共有スペースで仕事をする。

7時ごろミカさんと一緒に出発しようって約束していたので、身支度して、玄関スペースへ。昨日夕食一緒になった香港のジョンにも会ったので、インスタ交換してから出発。

朝は元気なんですよ。

今日の区間は21km。昨日の高低差と比べると、だいぶ緩やかになっている感じだし、基本下りだから楽なんじゃないか!と期待。
でも実際は、上り坂もまあまああって、期待を裏切られる。
まあ、そういうもんだよね。楽な道はない。

朝食はピクニック形式で、水とりんごとサンドイッチが入ったリュックを渡される。

サンドイッチの具は生ハムとチーズ。美味しそう!!!!

朝食をアルベルゲで摂る人は昨日の夕食と同じレストランで7時から食べていました。朝しっかり食べてエネルギー補給した方が、終盤バテなくていいんじゃないかと思った。後半どうしてもバテるんだよね。

区間の説明看板がたまにある

朝一歩いた森の遊歩道は、しんとしてて緑がたくさんで空気が澄んでてとても気持ち良い。

8:00 ブルゲテ(Burguete)通過

1時間弱歩くと隣の街に到着。

景色は本当に素晴らしい。

昨日、私より1つ先まで歩いたアキコさんと合流。


自分のペースを知るというのも難しい

昨日、なんで10時間もかかったのかなー、みんな歩くの早いなー、と思いながら歩いていて、この日もどんどん後から来る人たちに抜かされていくんだけど、ザックザックと力強い足取りで前に進む人たちを見て、刺激されて、今日は頑張って歩いてみようと思った。

そんな話をしながら歩いたのを動画に撮ってたので、1人で喋ってる様子をよかったら見てください。


しばらく3人で歩いていたのだけど、途中から1人で黙々と自分のペースで進んでみることに。

疲れないペースでゆっくり進むこともできるし、自分より早い人について行ってペースを上げるのも悪くない。

どっちが好きかというと、自分より先を行く人について行ってスピードを引き上げてもらうという方が好き。というのも、自分だけじゃできないことができるようになる楽しさがあるからだと思う。

歩くスピードの話だけど、人生に置き換えてみると、現状維持よりも一歩先いく人たちと一緒にいると成長しやすいよねという話。だから自分が楽しく過ごせる人たちと一緒にいたいよね。

そんなことを考えてました。まあ、この当時の私の考えですけどね。

この時は、ちゃんと規定の日数でゴールすることが目標だったから、早く目的地に着きたいし、みんなと同じように早く歩きたいという思いが強い。だから、先を歩く人たちが羨ましくて、自分もやってやろうと少しスピードを上げて先に進んでいました。

「ちゃんとゴールしたい」というのは、本心から「早くゴールしたい!」と思ってるんじゃなくて、「みんなと同じようにちゃんとゴールしなきゃいけない!」と思うからだったと思う。

強制的に内省をするのがカミーノだと思っている私なのですが、自分らしく、自分のペースでと口で言いながらも、早く歩きたい、ちゃんとゴールしなきゃってなってたんだよね。

9:05 Aurizberri/Espinal通過

次の町。

森の中を歩いていたかと思えば、気づくと家が並んでいる街に入っていたりする。森と街の境目はあいまい。

街を抜けて再び草原へ。

道にたくさん草木があって、花を眺めるのも歩くときの楽しみ。

飛行機雲と空、きれいだよね〜。

車道を横断してまた次の森に入っていくこともしばしば。

9:35 Pass of Mezkiritiz

森の中は涼しい。昨日影がなくて暑かったから、今日はとても清々しくて歩きやすい!

たまに出てくる上り坂。今日は下りばっかりだと思ってたから、テンション下がる。

チラチラ相変わらず、地図アプリを見てしまう。
ここからゴールまであと何時間だろうか。

それ見ても意味ないのに!!!!2時間40分と出てるけど、そんなの無理なのよ。大体2倍かかる。だから、実際は5時間くらい見ておくのがいい。

歩き慣れてくると、残り5kmだからあと1時間くらいか〜とか肌感覚でわかってくるのだけど、この時はまだその感覚をつかめないから余計にフラストレーションがたまる。

森の中を進んでいて、目の前がひらけた時、街が見えたりする。
「あ!街だ!」

10:00 道で休憩

休憩するタイミングもいつどのくらい休むのがいいのかわかってないから、疲れたら休むとか、1時間に1回休むとか、色々。

朝ごはんに入ってるりんごをかじって休憩。
みんなどこで休憩してるのかな。あまり休憩してる人を見ないんだよね。

10:30 Bizkarreta-Gerendiain

ひさびさにカフェを発見。が、はじめの方あまりカフェ休憩をしなかったから、ここはスルー。

11:00 Lintzoain

家のバラがきれいだった。

うーわ!めっちゃ急な坂出てきた・・・。やだ。登りたくない。でも登らないと。
歩幅超狭く、一歩ずつノロノロとのぼる。

上り坂嫌だけど、ゆっくりでもなんでも一歩ずつ前に足を出せばいつかは登り切れる。登り切ると毎回思う。でも登る前はほんとに嫌。

道の脇にミントが生えてる!

ここからどんどん砂利道になってきて、砂利というか石の道って感じ。

後半一緒に歩いたアルフレッド。ウルグアイから。
何歳だと思う?と聞かれたので60歳?というと、すごく喜んでた笑
74歳だって!!!健脚。

私は結構休憩しながら進んでいたんだけど、彼は休むと足が動かなくなるから立ち止まらずに進むんだと言っていた。

後半疲れてくると、あとどれくらいかなーと地図を見て、距離と時間をチラチラ気にして歩いている私に対して、彼はひたすらただ道を歩くのみ。前に前に一歩踏み出し続ける。その方がいいのかもしれない。

12:30 Pass of Erro

アルフレッドはここでお水を買って歩き続けるようだったので、一緒についていくのはやめて、ラストスパートの区間に入る前に、コーラ飲んで休憩。

汗かきすぎてトイレ行かなくてもいいくらい。
コーラがめっちゃうまい。

石の道にどんどん深い溝ができてきて、とっても歩きにくい。
ここを自転車で走って行く人たちが凄すぎる。

これ道というか、なんかの遺跡みたいだけど、これ道なの?

ここなんかの城跡とかじゃないの?
なんでこんな道になったんだろう。どうやってできたんだろう。

見えてきた〜〜あそこが今日の目的地スビリ!

街の手前に一枚岩みたいな坂があって、これ晴れてるからいいけど、雨だったら滑り台じゃん。

14:00 Zubiri到着!!!

今朝今日は頑張って歩こうと行って、結構早いスピードで歩いたから14時には到着できた。でもこれは結構代償が大きかったかもしれない笑

慣れない道を急いで歩くのは足に悪いに決まっている。

疲れた〜〜〜〜〜

川で休んでる人たちがいて気持ち良さそう。

今日のアルベルゲ:Albergue municipal de Zubiri

12€。

上り坂が多くてブーブー言ってたけど、トータルではくだりが多くて右膝を酷使してちょっと痛みを感じる。膝に負担がかかる歩き方をしてるんだろうな。

山道の歩き方を今になってYouTubeで検索したりして、足が痛くならない方法を考え始めた。

チェックインしたけど、階段登るのも、2段ベットの上に上がるのも苦行でしかない。笑
こんなんで明日歩けるのかな。

16:30 ランチ兼ディナー

シャワー浴びて、洗濯して一息ついたら、16時になる。
唯一開いているカフェに行って、昼ごはんなのか夜ご飯なのかわかんない時間にホットドックを食べ、ビールを飲む。

結局これが夕食になった。
スーパーあいてれば明日の朝ごはんも買えるんだけどね。また朝ごはん抜きになるわ。

21:30 風邪の予感

22時消灯なのですが、スペインは日の入りがそのくらいなので外は明るい。

体の回復力ってすごくて、一晩寝たら、翌日は両手手すりを使わずに階段降りれるまでになる。すごい。

とはいえ、夜から咳が出始めた。
あーこれ風邪だわ。去年インドで喉痛めて鼻水出始めて、咳出始めたやつと一緒だ。

熱はないけど・・・このまま明日歩けるかな。休養日にしようかな。
とりあえず寝るしかないので風邪薬を飲んで寝る。

宿から次の街への宿へは6ユーロで送ってもらえるサービスがある。
それを見たから余計に、明日はゆるく過ごしたいと思った。

疲れもあるんだけど、きっと体調悪くなってる原因は、慣れない環境で気を張りすぎてるからだと思う。そして、もう一つは歩きながら仕事も両立させないといけないというプレッシャーのせいかな。

この日の心が動いた瞬間「君は君だよ」

さて、今日の強制内省テーマ(笑)
なんでそんなにいつも頑張るのか。

中高時代とにかく勉強を頑張っていた時に、頑張る一方で常に正気を保とうと、SMAPの「君は君だよ」をひたすらに聞くことがあった。当時を思い返すと、ほんとギリギリまで頑張ってたな〜って思う。

君は君だよ だから誰かの
望むように 生きなくていいよ
君は君だよ いつも自分が
やりたいこと まっすぐ見つめてなよ


君は君だよ だから誰かの
真似なんかを しなくてもいいよ
君は君だよ 心が決めた
明日ならば それが本当だから

君は君だよ だから僕には
かけがえない 一人なんだよ
君は君だよ 他の誰にも
かわりなんか できやしないんだから

このサビの部分が響く。
勉強して、いい大学行っていい会社に入るっていうレールを目指しながらも、そうじゃない自分だけの人生を歩みたいっていう気持ちをなんとかなくさないようにしてたのかもしれないね。

そう思うと、過去の自分に対して頑張ってくれてありがとう、という感謝と、これからは自分がやりたいことまっすぐ見つめるからね。と声をかけてあげようと思った。

そう心に刻みながらも、じゃあ自分がやりたいことをまっすぐ見つめるとは??となる。それはこの後歩きながら感じられたらいいな。

で、そのアンサーソングじゃないんだけどさ、私が大好きな藤井風の「Grace」という曲もまたいいのよ。

助けて神様 私の中にいるなら
二度とこの場所を 離れないで
だけど去るのはいつも私だった
あなたはいつも側にいてくれた

外の世界にずっと探してた 真実はいつもこの胸の中
待たせてごめん いつもありがと 会いにいくよ 一つになろう


あたしに会えて良かった やっと自由になった
涙も輝き始めた 明日になればさよなら ああ儚い世界だ
何があろうとも 全てあなたのgrace
何があろうとも 全てあたしのgrace

過去の私がずっと頑張り続けてきて、我慢することもたくさんあって、それでも頑張って、、そんな自分に対して「待たせてごめん」って言ってあげたい。

カミーノのゴールはサンティアゴ・デ・コンポステーラなのだけど、
終わってすぐに7/9 マレーシアの藤井風アジアツアーライブに行くから、私のとってのほんとのゴールはきっと7/9のライブです笑

ピアノ弾き語りで、Grace聞いたら絶対泣いちゃう。

そのために歩いてるんだと思うw

今日も一日お疲れ様でした!!

>>次回、3日目。風邪引いた。どうしよう、歩く?

最後までお読みくださりありがとうございます!


★あつみのプロフィール
新卒から13年働いた大企業を退職して海外ノマド(フリーランス)に。マーケティングコンサルティング、コミュニティマネジメント、翻訳ライティング編集などをしています。
思わず誰かに話したくなる面白い経験が好きで、会社員しながら月イチで海外を決行したり、弾丸で旅に出るのが楽しすぎて旅レポを書くようになりました。会社辞めると決めてからコロナ禍3ヶ月海外は8カ国12都市を巡る。東欧ジョージアで開催された海外移住体験プログラム「ノマドニア」を経て海外ノマドに。
スペイン巡礼”カミーノ”33日間の体験をnoteで振り返り中。

Twitter:https://mobile.twitter.com/atsumiee
Instagram:https://www.instagram.com/atsumiee_/

★ありのままの自分でカミーノを歩く👟

★海外ノマドになるまで「ノマドニア」体験記

★コロナ禍3ヶ月の海外旅行、1カ国目パリ旅の記事まとめはこちらです💁‍♀️


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