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PMO(ピー・エム・オー)シリーズ 〜導入編〜 vol.3

はじめに

vol.2ではPMOに必要な知識とスキルということで、PMBOKBABOKを紹介しました。今回はPMBOKやBABOKをミックスするとこんな考え方になるといったことをお話します。

vol.1でも触れましたが、プロジェクト・マネジメントは、IT・システム業界で特に馴染みのある言葉です。
しかし、IT・システム業界に限った話ではありません。QCD(Quallity(品質)・Cost(コスト)・Delivery(納期)の3点すべてが計画通りに遂行できないということがIT・システムの開発現場で多く、プロジェクト・マネジメントが必要だっただけです。

今でこそIT・システムの開発は当たり前になっていますが、1960年代から始まったEDPS(データ処理システム)の流れは、手作業で行われていた業務を機械化し、コンピューターが得意とする大量データの処理を省力化すること、人間を単純な事務業務から開放すること、さらにそれに必要な業務を標準化することなどが目的とされています。

#昨今のAIやRPAの時流と変わりませんね 。。。

IT・システム化がすることが目的ではない

IT・システム化の目的を再掲すると下記の通りです。

・手作業で行われていた業務を機械化
・大量データ処理の省力化
・人間を単純な事務作業から解放
・システムに合わせた業務の標準化

「これらを実現するためにIT・システム開発をするプロジェクト」に焦点が絞り込まれています。
言い換えるとプロジェクト・マネジメントは、「ある業務がシステム化されればいい」ということになります。

当然プロジェクト構想時には、何の業務がシステム化されるとどれくらい効率化できるか、コスト削減できるかなど算出しています。
ただ、システム導入後に観察し、振り返りをしているシステム開発は少ないように思います。(ほぼ皆無?)

業務担当者からすれば、担当業務の手順が変わった(システム化された)だけで、何も変わらないわけです。IT・システム開発側からすれば、無事リリースできればいいわけです。(この役割分担も本来の目的を遠ざけてしまう原因ですね。大企業ではよくある縦割り、自分の事しか考えていない現象)

これが、本来のプロジェクト・マネジメントから、IT・システム開発のプロジェクト・マネジメントを遠ざけってしまった原因です。

本来のプロジェクト・マネジメントとは、

①企業がなぜ存在して
②企業が何を目指していて
③それにはどれくらいのタイムスパンがあって
④それにはどんな人材や組織が必要で
⑤それをどうやって実現できるかを考えて
⑥それを実現して(開発して)
⑦それが本当に実現できているかを振り返って
⑧改善の必要があれば改善して

といったことを繰り返していく活動だと考えます。
今回も教科書的な内容ですが、次回以降は具体的に私は何ができるかに焦点を当てていきたいと思います。

ご覧いただきありがとうございました!
ATSUMI

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