四月二十七日@ブダペスト

二度寝して起きたら十時。落胆。朝ごはんはズッキーニとにんじんのスープとライ麦三十パーセントのパンとギリシャヨーグルト。

黄色いワンピーツ(長めのTシャツのようなデザイン)を着て大学へ行く。オフィスに入ると同期が、あれ?新しい服?と聞いてくれる。二週間前ぐらいに買ったから新しいことに間違いはないが、既に数回着たから「うーん、特に新しくないけど〜ブダペストに着てから買ったから。でも君が見るのは初めてかもね(ツン)」みたいな謎の照れを見せてしまった。何故素直に認めることができないのだろうか。

似合ってるよとさらりという彼はそういえば、私の髪型の変化、ファッションの変化、授業で質問ができるようになったことなど何か変わったことを毎回ちゃんと見てくれて褒めてくれる。一方の私は彼の髪型やファッションの違いに気づかず、褒めたことは一度もない。あのマメさは何だろうか。八年付き合っている彼女がいるだけはあるなと思った。私もさりげなく、誰かのいいところを見つけて嫌らしくないように褒めてみたい。

大学に行ったのは遅かったが比較的集中して計画書が書けた。このところちょっと思考の整理できておらず詰まっていたが、今日は序論の構成が見えた。後は中身を埋めるだけ。埋めるだけが大変なのだが。

六時半から週に一回のピアノのレッスン。今日は二回目。指の独立性を練習するためのエクササイズをやるが、特に中指(または薬指)を動かさずにその他四本を使うことができない。できなさすぎて笑いが止まらなかった。エクササイズの後は、ショパンと少しだけドビュッシー。私一日一時間しか練習できないって言ってるけど結構宿題を出してくる先生。

帰り際に先生の彼女に会う。彼女がいるのは知っていたが、実際に会うと何故か気まずい感じがするのは何でだろうか。同じような感情は私の同期の彼女に会った時にもあった。単純に知り合いのパートナーとは直接知り合いじゃないからだろうか。日本にいる時、私は自分の恋人を全く別のコミュニティーの友達に紹介したこともないし、あるいは紹介されたこともない。このポジティブでもネガティブでもない感情がちょっと面白い。