復職して2年が経過しました
2024年4月31日
復職して2年がたちました🙌
病気になってからこの日を迎えるまでに色んなことがありましたが、やはり病気からの回復で最大の関門は「復職」でした。この記事では復職後の2年間を、備忘録として残そうと思います。
年表
僕の病気と仕事を時系列に並べるとこんな感じ。
今回の復職は3回目。過去、復職に2回失敗しています。
僕の失敗体験はX(Twitter)で散々話していますが、2回の失敗は「復職への準備不足」が原因でした。病気からしっかり回復せず、ろくに準備もせず、焦りに後押しされて復職をしていました。今思えば「そりゃあ失敗するよね」ですが、当時の自分は早く復職しなければと必死でした。
2年間の経験
さてさてこの2年間どうだったかと言うと色んなことがありました。
仕事の波、体調の波、病気やキャリアの悩み、…
ここら辺の壁に幾度となくぶつかりその度に乗り越えてきた、そんな2年間でした。特にしんどかったのは「1年以上続いた体調不良」と「キャリアの悩み」。キャリアに関してはいまだに悩むことがありますが、たくさんの壁を乗り越えてきた経験が今の自分を支える自信になっていると思います。
<2年の壁>
突然ですが、こんなデータがあります。
メンタルヘルス不調で休職し復職した人の5年以内の再休職率は47.1%。そしてそのほとんどは2年以内に集中している。
休職した人の約50%は5年以内に再休職していて、そのほとんどは2年以内に起きているという恐ろしいデータです。僕は<2年の壁>と呼んでいます。
この<2年の壁>を越えられたのは大きいなと思っています。
以前に主治医から「復職1年で大抵のことは経験するから、とりあえず1年間頑張ってみなさい。1年間働ければその経験をもとにどんなことも乗り越えられる」と言われました。自分の場合は主治医の言う状態になるのに1年半くらいかかりました。
今、復職している人や復職を目指す人は『2年間継続して働く』を目標にするといいと思います。ちなみに復職して1年間働くと、会社の休職期間がリセットされたり、健康保険の傷病手当がリセットされたりと制度的な節目があります(会社や健康組合により違うので要確認)。そのため、
⚫︎制度のリセットを目指して<1年>
⚫︎再休職率の高い期間のクリアを目指して<2年>
というように1年先を目標にしていくとよいと思います。
2年間の成長
復職初期はリワークで学んだ認知行動療法などを総動員して、とにかく慎重に体調管理をしていくという感じでした。復職前の準備が重要だと言っている自分ですが、復職前の想定と実際の復職は、結構乖離があるものです(もちろん準備なしでは到底耐えられません)。実践を通して、体調管理の術を学び、自分の手持ちのアイテムを洗練させ、自分なりのフォームを探していくイメージです。
特にはじめの1年間は「どうしたら体調をキープできるか」に主眼を置き、生活と働き方を何度も見直しました。試行錯誤を重ねた結果、1年半くらいで自分のフォームが定まり安定するようになりました。
もちろん体調や仕事の波が無くなることはありませんが、これまでの経験と乗り越えてきた自信から、動じることなく普通に対処できるようになったと思います。ここが復職2年の一番の成長ポイントでした。
これを書いている現在、復職後一番忙しいですが、全く動じず体調をキープできている自分に成長を感じます。
希望の話
うつ病になり絶望、
長い治療に絶望、
復職して絶望、
再休職して絶望、
復職して病気前と同じように生活できないことに絶望、
病気が一生足枷になることに絶望・・・
うつ病になってから何度も絶望をしてきました。
この記事を読んでいるあなたも、いま絶望の中にいるかもしれません。そんなあなたに少しだけ希望の話をします。
復職して2年経過した今の僕ですが、こんな風に変わってきました。
⚫︎病気を意識せずに生活できるようになった
⚫︎仕事を楽しいと思えるようになった
病気を意識せずに生活できるようになった
病気との付き合いが長くなってくると意識せずとも病気へ対処できるようになります。もちろん、はじめは意識して体調管理を行なわないといけません。しかし人間は慣れる生き物です。毎日続けていると習慣化され、病気への対処が当たり前になります。そうなれば病気を意識するタイミングは自然と減っていきます。
おかげさまで、病気を意識する機会がかなり少なくなってきました。以前に「病気に無意識レベルに対処できるようになれば、病気を意識せずに生活できるようになるのではないか。そこを目指したい。」とポストしましたが、まさにこの状態に近づきつつあるように感じます。
仕事を楽しいと思えるようになった
復職当初は仕事でうつ病になったため、仕事を頑張ることに大きな拒絶感がありました。しかし時間が経つにつれてこの感覚は薄れてきました。むしろ復職して時間が経つと職場の人に頼られるようになったり、自分の役割ができたりし、自分の居場所ができることで、仕事を頑張ろうと思えるようになりました。長く休職していたことにより人と繋がれている感覚が嬉しいのかもしれません。
もちろんキャリアについてはいまだに悩みますが、仕事をしていて楽しい・嬉しい瞬間はたくさんあります。おかげさまで、復職当初より前向きに仕事をするようになりました。
復職している人・復職を目指している人にとって、こういう人がいることは希望になるのではないでしょうか。復職当初の僕もこんな風になれるとは想像もしていませんでした。
サポートしてくれた人への感謝
僕は2019年9月16日にうつ病と診断されました。そこからここまで来るのにたくさんの人にサポートしてもらいました。
主治医、産業医、保健師とはもう4年半以上の付き合いになります。
父、母、祖母。職場の方々。友人。リワークで出会った心理士の方々。
そして、一番の心の支えは妻でした(今年結婚しました!)。
この人たちがいなければ、僕はとっくに生きることをやめていたと思います。本当に感謝しています。本当に恵まれています。
Xで交流している皆さんも、ありがとうございます🙇
次の目標
「病気後の人生をどのように生きるか?」
復職して安定してくると、みなさん考えるテーマだと思います。
病気による制限はあるものの、病気に囚われて生きていく必要はない。むしろ病気に囚われてはいけないと思っています。病気が人生の全てではないのですから。
結局「やりたいことをやっていく」が目標になるのでしょうか。具体的なやりたいことはここには書きませんが、「人生やりたいことがたくさん。やりたいことが多過ぎて時間が足りない」とよく思います。こう考えるのは病気が人生観を変えたことが大きく影響しています。
おわり
振り返ってみると、本当にたくさんの人に支えられてここまできました。うつ病になってから辛いことがたくさんありましたが、病気の経験は、必ず今後の人生を良くしていくと思っています。今大変で苦しい人もそういう未来があるかもしれないと思っていただければと思います。
そして、
自分、お疲れ様。ここまでよく頑張ったね。
これからも健康第一でやっていこうね。
いつかこの記事を読み返している自分、健康を蔑ろにしてたらぶっ飛ばすぞ👊
最後までお読みいただきありがとうございました。
(おまけ)
今している発信活動に関してちょっとだけ。
復職に関する発信を始めたのは3回目の復職前。つまり2年以上やっていることになります。活動を始めたのは、休職中に「うつ病から回復し社会復帰していく体験談」を探しときに、世の中にほとんど情報がなく絶望したのがきっかけでした。
ここからはオフレコ。
当時からこの界隈にはインフルエンサーがたくさんいて、病気に関する発信はありました。しかし彼らは復職して会社員として働いているのではなく、インフルエンサー業で食べている人がほとんど。そのせいもあってか彼らのポストはバズ目的の共感ポストばかりでした。
僕も彼らのポストに励まされた一人ですが、治療が長引いてくると「自分がほしいのは共感ポストではなく、うつ病から回復し社会復帰していく体験談だ」と思うようになりました。そこで体験談を探すことになるのですが、世の中に情報がない。じゃあ自分の体験談を残そう。ざっくりこんな感じでした。
この活動を始めた当初の構想は、
⚫︎自分の体験談がネット上に回り続けるように、過去ポストが自動で再投稿される仕組みを構築
⚫︎復職1年で発信活動を引退(1年あれば病気とは無縁になると思ってた)
でしたが、いまだ活動は続いています🫠
言い訳しておくと何回かトライアルは行っていました。
⚫︎過去ポストの自動再投稿をAPIを用いて復職後半年から1年くらいの間試験運用してました
⚫︎自分の過去ポストをAIに読み込ませてBotを作りました(がポスト数が少な過ぎて全然それっぽいものになりませんでした)
⚫︎半年前くらいから図解ポストとブログでまとめを始めました(ブログは時間がなくてほぼ更新せず)
「さすがにそろそろまとめよう」と思ったのが、去年から図解を始めた理由です。ブログに体験談を残すも並行してやるつもりでしたが、結婚などでバタバタしたり、やりたいことが多過ぎて時間が足りずでズルズル来てしまいました。
おそらく僕が休職中に探した「うつ病から回復し社会復帰していく体験談」が世の中に少ない理由はこれです。病気から回復していくと自然と別のことに目が向くようになっていきます。僕の見たかった体験談を話す人は、この界隈から巣立っていくのでしょう。
これは希望だと思っていて、うつ病から回復し病気を意識せず暮らせるようになる人がたくさんいるからです。僕の見ていた先人の人たちも、復職して半年から2年くらいで更新が途絶えることが多かったです。
僕も1年前くらい前から発信活動の優先順位が落ちていますが、「復職の体験談を世の中に残す」はやり遂げたいと思っています。(とは言いつつ、Xをする時間は会社のお昼休みに10分くらい、リアクションくれた方をちょっとのぞきにいく行くだけになってしまっていますが。)
時間の制約もありますので、下記を考えています。
⚫︎過去ポストの自動再投稿(いま過去ポストの選定中)
⚫︎noteやブログに短めのショート記事を投稿
残り短い時間になりますが、もう少しだけお付き合い下さい。
今日はここまでです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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