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心の豊かさとは何か。に気づかされた番組

ハイパーハードボイルドグルメリポート。

TV東京の深夜番組で放送されたグルメ番組。

アフリカやアメリカ、シベリア、中東などの国で危険と隣り合わせで生きる人々の生きていく為のご飯を見せてもらう。という内容だ。

平和な日本なら、「突撃!!隣の晩ごはん」
のような番組と言ったらいいのだろうか。

「今日の晩ご飯は何ですか〜?
見せてもらえますか〜?」

とお願いするのだけど、

「そんな事、今聞くの?」
「見せてくれるの?」

とご飯どころの騒ぎじゃない日常が放送されているのだ。

そもそも、題名が長い。

でもね、本当に超越してる。
すごい!なんて言葉じゃ表せない。

そして確かに客観的にただ食べるために生きていく様を、いいとか悪いとかの解釈を入れずに放送している。

テレビでよくみるコメンテーターが何人も出てきて、

「私はこう思う。」
「いやいや、本当はこれが正しいんだ。」

というやりとりを見ているのに、いつもうんざりする。

小藪さんが映像を淡々と視聴しているだけなので誰かと争う事もなく、熱くメラメラする事もなく、感情を表すことはするけれど余計なものはそこにはない。

合間のコメントが、静かで邪魔にならず、時折クスッとして番組に集中できる合いの手なのだ。

世界は広くて、色々な国がある。

日本とはかけ離れた日常が各国であり、未だに明日のご飯も食べられるかどうか分からない。

それでもみんな生きるために何とかして食べるのだ。

日本からの支援物資を横流ししたりという現実もある。

私たちは平和な日本に生まれてよかった。
とか
世の中には、明日のご飯も食べられない人がいるのだから感謝してご飯を食べなきゃ。
とか
そういう事を言いたいわけではない。

浮浪者にお金を渡すと洋服を買うとか、空腹を満たすとかの行為をせずに、貰ったお金ですぐさまお酒を飲みに行くか、ドラッグを吸うか、宝くじを買うか。なのだと何かの本で読んだ。

人間は、今すぐ良い感情になりたい。

貰ったお金をどう使うかは相手の都合で、服を買って欲しい。空腹を満たしてほしい。と思うのはお金を渡した側のエゴだ。

番組の中で、日本のスタッフがご馳走してあげるシーンもあったけれど4人とも、無感情のまま無言で食べていた。

普段は見ることのできない様々な国の社会情勢。

食べることは生きる事でもあるけれど、番組を見て人と同じ食事を共にする事がどれだけ心を豊かにし、満たしてくれるのかを改めて感じた。

何処の国の人々も、共通していることはどんなに貧しくて自分がギリギリの状況でも、日本のスタッフを優しくもてなし、自分のご飯を披露し、お裾分けしてくれる。

今知り合ったばかりでも、一緒に同じご飯を食べる事で分かり合える。

別居していた夫婦の仲まで、改善しちゃう。

素敵すぎる。

食べる事ってすごい魔法だ。




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