夫婦関係に向き合うことは、「大人になること」なのかもしれない。
相手が自分のようになればいい。
夫婦だってどうせ他人。
相手より自分の方が大切。
気がつくと相手にしたがってばかり。
夫婦関係に悩む方の話を聞いていると、そういった話がたくさん出てきます。
感情と論理のすれ違いが起こったり、お互いが望む距離感が違ったり、自分の願望ばかりを大切にしたり、相手に服従的になったり。
もう嫌になっちゃうな。なにもかも投げ出したいな。
そんな気持ちになることもありますよね。
ぼくも、なんで妻はぼくと同じ考え方をしてくれないんだろうと、思い悩むことが今でもたまにあります。
ここ最近、受けているご相談で多いのが「パートナーが自己愛の問題を抱えている」ケースです。
相手が自分のことばかり考えていて、ぜんぜんこちらの気持ちを汲んでくれない。
共感なんてどこの国の言葉?といった感じで、共感の「き」の字もない。
自分の都合のいいように物事をとらえて、こちらを思いやるそぶりを見せる気配もない。
もしくは、もっと「自分たちふたり」という単位で自分たちをとらえたいのに、もっとふたりで協力し合いたいのに、「夫婦は他人」と割り切り、距離を取られてしまう。
逆に、自分ひとりの時間をもっと取りたいのに、「家族だから」とずっと一緒にいることを強制される。
人によって悩みは様々だけど、夫婦として何年も一緒に暮らしていると、葛藤がいくつも生まれますよね。
ぼくも、結婚したばかり、長男次男が生まれたとき、三男が生まれたとき、それぞれでまた違う葛藤が生まれました。
あなたも、あなたの隣に座っている人も、人には言わないだけで、同じような悩みをきっと抱えているはずです。
この葛藤から目をそらして暮らしている人もいますよね。
夫婦なんてそんなもんよ。
どこもそうよ。
うちが特別なわけじゃない。
人は結局分かり合えないからさ。
人を変えることはできないからさ。
お互いに顔を合わす時間を減らし、心が触れ合わないよう言葉と態度を硬くさせ、分かり合おうとは決して望まない。
相手に近づけば傷つくだけなのだから。
ても、それで本当に幸せなのでしょうか?
永遠に分かり合えないと決めつけ、ふたりを分かつその溝をみずから削り続ける。
本当に何も方法はないのでしょうか?
ぼくは、ふたりが夫婦関係に向き合い続けることが、幸せにつながる道なんじゃないかなと思うときがあるんです。
感情と論理のすれ違い。
関係性と個別性の葛藤。
自尊心の問題。
夫婦問題は大きくこの3つに分けることができます。
そして、この3つの課題に取り組むことが、その人を人として成長させるのだと思うのです。
家族療法家のボーエンは、人の心の成熟度を「自己分化度」というものさしで計りました。
人はみんな感情と知性がありますよね?
感情面にばかりフォーカスを当てすぎると、論理的な問題解決ができなくなり、知性にばかりフォーカスを当てすぎると他人の気持ちがわからなくなる。
バランスをいかに保つが大切であり、このバランス調整に挑むことで人の自己分化度が上がり、人としての成熟度が増していくのです。
夫婦の課題に取り組むとき、感情と知性のバランスがお互いに崩れるときがありますよね?
バランスの悪さが、感情と論理のすれ違いを生み、関係性と個別性の葛藤を引き起こし、自尊心の問題を肥大化させる。
夫婦がお互いの自己分化度をいかに引き上げるか?
それが夫婦の葛藤を乗り越える手段であり、お互いに大人としての魅力を向上させる近道なんじゃないのかなと、ぼくは考えています。
今回の「アツの夫婦関係学ラジオ」では、自己分化度と心の成熟度について、わかりやすく解説しています。
こちらも聴いていただけると、より詳しく理解できるかと思います。ぜひ、お聴きください。
【アツの夫婦関係学ラジオ】
ー毎週月木 AM5:00配信ー
#496 夫婦の心を成熟させる「自己分化度」とは?
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◇あとがき◇
最近出会う方たちから、「実際にお会いするとイメージと違いますね」と言われることが多いんです。
ぼくの声や文章から、もっと線が細くて繊細な人をイメージすることが多いみたいですね。
内面的には繊細だと思うのですが、「線が細く」は決してないんですよね。
格闘技を習っていたのでどちらかというと筋肉質で、家系的にも父は柔道の有段者で、叔父がボディビルダーだったので、体系はがっしりしている方です。(と言ってもぼくはムキムキじゃないですが)
あまりにイメージと実物が違いすぎるといけないと思い、自分の実際の画像をnoteアイコンに変えちゃいました。
いずれまた変えるかもしれませんが、当分、これでやってみようと思います。
では、また!
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