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ストレスなく心地よい夫婦関係を作るための3つのヒント

この2年間、夫婦関係に悩む方のお話を聞き続けてきました。

いろんな悩みがあったけれど、そこにはある共通するポイントがあるように思えるんです。

このポイントを外しているから夫婦関係が悪くなり、逆にこのポイントをおさえると、夫婦関係はうまくいきやすくなるようです。

ぼく自身も、この学びを自分の夫婦関係に取り入れることで、以前より妻との時間が心地よいものに変わってきた実感があります。

今日はその3つのポイントについて書こうと思います。

パートナーと感情でつながることが先

夫婦間でもめごとが起こると、「話し合いをしよう」となることが多いですよね。

家事の分担、子どもに関することの分担、そのほかのパートナーへの不満。

それらを洗い出して、「じゃあどうするか?」を話し合うのはとても大切だし、ぼくらもやっています。

だけど、この話し合いって、夫婦関係が悪くなるとうまくいかないことが多くないですか?

話し合いどころか(あなたと話したくない)と思われてしまっているケースもあるし、口を開けば悪口の言い合いになるだってあります。

話し合いを「パートナーの悪口を言うこと」だと思っている人もいます。

ぼくは、夫婦関係の問題は「話し合う」ことで解決できると思っていたんですが、話し合いそのものが成立しないケースが、思っている以上に多いんです。

なんでこんなことになるんだろう?

ずっとそう思っていたんですが、臨床歴25年の心理士さん(上遠文恵さん)にお話をうかがってやっと分かったんです。

話し合いができない夫婦は、話し合いをするための土壌が作られていないんです。

ふたりの心が、話し合いをするための状態に整えられていないんです。

話し合いができる状態とは、「パートナーと感情でつながっている状態」のことです。

「寂しい」「辛い」「楽しい」

心の底にある素直な感情を伝え合い、受け止め合い、相手の感情が自分のものであるかのように感じられている状態。

相手の心の痛みが伝わってくる。相手の喜びの感情も伝わってくる。

妻がなにかを言うとき、その言葉に含まれる彼女の感情が、こちらの心にも伝わってくる。

気持ちを伝えてくれたとき、否定せずに受け止められること。

こちらの気持ちを伝えたときも、否定されずに受け止めてくれること。

そういった状態になっていないと、話し合いって成立しないんです。

仕事の会議だったら、出席者と感情でつながっていなくてもいいですよね。

なぜなら、仕事の会議は論理で動いているからです。理屈やロジカルで動いているからです。

でも、夫婦の話し合いってそうじゃないですよね?

もちろんある程度の論理性が必要だけど、論理的に進めるためには、相手を信用できないとムリですよね。

相手を信用するために、そして相手から信用されるために、夫婦の話し合いには「感情でつながる」という前提条件が必要になるんです。

夫婦の話し合いって、99%の親密性と1%の論理で成立するんだと思います。

でも、どうすればパートナーと感情でつながれるんでしょう?

自分の感情とつながることが大切

パートナーと感情でつながるためには、お互いが自分の感情に気がつく必要があるんです。

自分が悲しいのか、辛いのかがわからないと相手に伝えられないですから。

それに、自分のなかにある「悲しさ」に触れることができないと、相手の「悲しさ」を理解することはできないと思うんです。

自分のなかにない感情に共感を寄せることって、難しいですから。

パートナーに怒りは感じるけど、悲しみとかちょっとわからないという人もいます。

怒りは自分の心を守るための防御反応だって言われています。

夫婦って距離が近いから、相手の言動にすごく心をかき乱されますよね。

相手の言葉ひとつで簡単に傷つきます。ぼくも傷ついたことがあるし、傷つけたこともあります。

その傷の痛みって、ものすごく辛いですよね。

その辛さから逃れるために発生するのが、「怒り」という反応だと言われています。

怒ることでその場から逃げたり、その状況を変えようとするわけです。

「今ここにある危機」から逃げ出すために必要な、人間の本能なんです。

でも、その怒りの裏には、いろんな感情があるはずです。

裏切られたように感じる。心を切り裂かれたように感じる。

言葉にするにはあまりに辛すぎる感情があったはずです。

外に出すにはあまりにも危険な、柔らかで、繊細な感情が。

柔らかな自分の感情とつながることで、相手の柔らかな感情にもつながれるようになるんです。

でもいったいどうすれば、自分の柔らかな感情とつながれるんでしょうか?

自分を知ることが大切

そのためには、まず自分を知ることが大切だと思うんです。

意外にも、みんな自分の感情に気がついていないんです。ぼくもそうです。

つい、怒りという「反応」をしてしまうけど、知るべきなのは怒りそのものではなくて、怒りの下に隠された感情の方なんです。

悲しかった。寂しかった。辛かった。
本当はこうして欲しかった。こう言って欲しかった。

こういった柔らかな感情なんです。

どうすれば、柔らかな自分の本心に気づけるのでしょうか?

そのヒントは書き出すことと、話すことにあると思います。

以前、ポッドキャストにご出演いただいた、NPO法人パパノミクスを運営する小森剛さんの奥さまも、「思っていることを書き出すこと」で自分の気持ちに気づけたとおっしゃっていました。

夫に対して感じていること(不満を含む)を、noteの下書きにバーっと書き出すんだそうです。

公開するために書いているわけではなくて、自分の気持ちに気がつくためだけに書かれているそうです。

思っていることを書き綴っていくうちに、(あ、自分はこう感じていたんだ。こうして欲しかったんだ)と、自分の気持ちに行き着くんだそうです。

すると、「こうして欲しいな」と夫に冷静に伝えられるようになるそうです。

その時の放送回はこちらです。

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■Apple Podcasts

ぼくに夫婦関係のご相談をされる方も、チャットでバーっと思ったことを書いて送ってもらうことがあるんですが、それだけで自分の気持ちに気がつくことがあるようです。

ぼくも、noteで妻との関係について感じたことを書いていますが、書きながら記事の方向性が変わることがあるんですよね。

あれって、書きながら自分の本音に気がついているからだと思うんです。

こう思ってたのかな?
違うな。こうかな?
あ、ぼくはこう思ってたんだ。
こう感じていたんだ。

何度も書いては消して、書いては消してを繰り返して、やっと自分の気持ちに出会えるんです。

ぼくらって、普段の生活で自分の感情を外に出すことってあまりないじゃないですか?

だから、よっぽど意識しないと、自分の感情には出会えないんだと思うんです。

ポッドキャストで話しているときも、話しながら自分の感情に気がつくことがあります。

夫婦関係のご相談者さんのなかにも、ぼくと話しているときに自分の気持ちにたどり着いた方もいらっしゃいました。

話すことも書くことと同じように、自分の気持ちに気がつくための大切な方法なんだと思います。

向き不向きがあるかもなので、どっちも試してみて自分に合った方を選ぶといいと思います。ぼくはどうも書く方が向いているみたいです。

自分を知ることができると、生きるのが楽になるなって感じているんです。

自分がどういうときに嫌な気持ちになるかがわかるから、そうならないように工夫ができるし、自分の癒し方もちょっとずつわかるようになってくるからです。

自分はこういうときに寂しさを感じるんだな。辛いと感じるんだな。じゃあこうしよう。妻にはこうしてもらおう。

自分を知り、妻と共有することで、お互いに心地よい関係性を、お互いに望みながら築いていけるようになるなって、思うんです。

そうすると、みんなもうちょっと優しくわがままになれるんじゃないかなって。その方が生きやすくなるんじゃないかなって、ぼくは思うんです。

ポッドキャストでもこの話をしています。あわせてお聴きいただけると嬉しいです。(そして、番組を気に入っていただけたら、フォローいただけるともっと嬉しいです)

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#445 夫婦関係を2年間研究してわかった3つのポイント

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