ゆれる夫婦のアイデンティティ!中年期をどう乗り切るか?
「今の仕事をこのまま続けていいんだろうか?」
「夫婦関係はこのままでいいんだろうか?」
「自分の人生はこのままでいいんだろうか?」
子どもが少しずつ大きくなり、自分の年齢も30代から40代になると、そんなことを考えてしまうことがありますよね。
子どもが思春期に入ると、「自分とは何か?」といったアイデンティティの確立が始まりますが、親もまた「自分自身のアイデンティティの再確認」という壁にぶつかります。
今回のポッドキャスト「アツの夫婦関係学ラジオ」では、個人として、そして夫婦としてのアイデンティティの壁にぶつかった夫婦はどうすればいいのかについてお話しました。
この記事では内容を簡単にまとめていますが、ポッドキャストと合わせて聴いていただけると、よりわかりやすいかと思います。
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「夫婦・カップルのためのアサーション」では、子どもが心理的に不安定になる思春期に入ったら、「夫婦が親として協力することが大切」と書かれています。
今まで問題ないと思っていた子どもでも、不登校や家庭内暴力など問題が色々と起こる時期だからだそうです。
こういった問題に立ち向かうのは大変ですよね。
そのため、この時期の夫婦には次のような課題が突きつけられます。
ただ、これが難しんですよね。
なぜなら、子どもも親も、自分たちのアイデンティティの確立をめぐって、めちゃくちゃ心がグラグラしているからです。
社会に出て15年や20年経つと、悩みが増えていきますよね。
このままの仕事でいいんだろうか?
パートナーとの関係はこれでいいんだろうか?
そもそもパートナーはこの人でよかったんだろうか?
間違った人と結婚したんじゃないだろうか?
自分の人生はこのままでいいんだろうか?
子どもの心と同じように、自分たちの心も揺れているわけですから、なかなか夫婦がこの課題に立ち向かうのは大変だと思うんです。
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夫婦関係に悩む方のお話を聞いていると、女性側からは「今まで家庭に収まってきたけど、これからは外に出て働きたい。子どもの世話ばかりじゃなくて、一人の人間としての生き方を模索したい(だけど、夫に言えない)」といったお話を聞くことがあります。
また、男性側は「本当は仕事がきつい。もっと早く仕事を切り上げて家に帰りたいが、仕事内容や経済的なことを考えると難しい。それに仕事ばかりじゃなくて、他の居場所も欲しい(だけど、妻に言えない)」といったお話を聞くことがあります。
内(家庭)から外に価値を見出すようになる妻。
外(仕事)から内(家庭や他の居場所)に価値を見出すようになる夫。
それぞれの価値観が食い違い、自分たちのアイデンティティの再確立をめぐり、激しく心が揺さぶられる。
自分の生き方はこれでいいんだろうか?
きっと、多くの人がそう感じたことがあると思います。
ぼくだってあります。生き方を外から内に変えても、それでも心が揺れることがあります。
心に秘めた「アイデンティティの揺れ」は放っておくと、どんどん大きくなりどうしていいかわからなくなりますよね。
夫婦がお互いの「揺れ」を伝え合わないと、突然の相手の変化に戸惑うこともあると思います。
「突然、働くと言い出したけどどういうこと?家のことはどうするの?」
「突然、仕事辞めるってどういうこと?家族は食べていけるの?転職先は決まってるの?給料下がらないの?」
自分の変化を相手が受け入れてくれないのは辛いですよね。
その辛さが「この人は私のことをわかってくれていない。信じてくれない」という寂しさにつながり、夫婦の距離感を広げていくんです。
本当はふたりとも揺れているんです。
相手の揺れに戸惑い、どうか元に戻って欲しいと思うかもしれないけど、そう思っている自分自身もまた、揺れているんですよね。
ただ、その揺れの正体を自分でもつかむことができず、言語化できないもどかしさを抱え、ただただ戸惑ってしまうんですよね。
子どもの揺れる心に対応するためには、夫婦が親として協力する必要がある。
夫婦が協力するためには、自分たちの「アイデンティティの揺れ」を認識し、パートナーに伝え、お互いにそれを受け入れ合う必要があると思うんです。
自分の気持ちを知り、言葉で伝え、受け止めてもらう。
それが二人の親密性を作り出し、子どもの課題に一緒に立ち向かう絆も作ってくれるんだと思う。
それができないと、自分たちが仕事や趣味や浮気に逃げ込むきっかけになってしまうんです。
多くの夫婦問題の背景には「パートナにわかってもらえない寂しさが生んだ距離感」があるけれど、その距離を作る原因の一つに「揺れる夫婦のアィデンティティ」があると思います。
自分の心に気がつくことは難しい。
それを言語化し、伝えることも難しい。
相手に理解してもらうことは、もっと難しい。
だけど、日々の小さな変化を共有し合い、お互いの変化に敏感になることで、知らずに生まれてしまうふたりの距離を埋めていくことはできるんじゃないかなと、ぼくは思うんです。
お互いに傷つくこともあるけれど、「わかってくれている」という安心感があれば、少しずつふたりの距離を縮めていくことはできると思うんです。
ぼくらも、小さく傷つくことはあるけれど、ふたりのアイデンティティの確立を目指して、前に進んでいる最中です。
ポッドキャストでは詳しくお話していますので、こちらも聴いていただけると嬉しいです。
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■アツの夫婦関係学ラジオ
#456 ゆれる夫婦のアイデンティティ!中年期の危機をどう乗り越えるか?
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