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あなたが夫婦の時間を楽しめない3つの理由

「自分が自分らしくいられ、相手のその人らしさも承認できるような関係」

アメリカの家族療法家ルーナーは、「親密性」をこのように定義しました。

夫婦が親密性を手に入れることができれば、関係性は大きく変わるはずです。

「夫婦・カップルのためのアサーション」という本の中で、親密性は7つの要素に別れていると書かれています。

・楽しむこと
・お互いをケアすること
・2人の関係を守ること
・自分とパートナーをありのまま受け入れること
・2人の関係に責任を持つこと
・謝ることと許すこと
・傷つきやいたみを分かち合えること

今回の「アツの夫婦関係学ラジオ」では、一つ目の構成要素である「楽しむこと」についてお話ししました。

「楽しむこと」とはどういうことか?

どうすれば、夫婦はお互いの時間を楽しめるようになるのか?

この記事では簡単なまとめを書いています。ポッドキャストもぜひ合わせて聴いていただけると嬉しいです。

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「楽しむこと」は3つに分解することができます。

・自分の楽しみを大切にすること
・パートナーの楽しみを認め受け入れること
・2人が一緒に楽しめる時間を作ること

夫婦が「2人の時間を楽しむこと」が、なぜ親密性と関係しているのか?

それは夫婦の間に流れる空気をプラスの方向にすることができるためです。

(引用)
カップルセラピーでは、単に夫婦が抱えている問題や葛藤だけに焦点をあてて話し合っているわけではなく、いかにして2人の親密性を高めるかも大きなテーマである。次のセッションまでの間に、夫婦で映画を観たりレストランで食事をするといったデートを課題で出す場合もあるし、問題については毎日話し合うことをせず、週末の30分間だけに限定するような課題を出すこともある。このようにして夫婦間のプラスの交流を促進することによって、夫婦が2人の関係に希望を見出し、問題に対してより積極的に取り組むことを促進する。

「家族心理学 家族システムの発達と臨床的援助」より

2人の空気がギスギスしていると親密性を作ることはできないので、2人が一緒にいる時間を楽しめるようにすることで、親密性を作り上げていきます。

そうは言っても「2人が一緒の時間を楽しむこと」は、現実的に難しいものがありますよね。

子どもが生まれると、夫婦の会話は業務連絡か子どもの話だけになりがちです。

そうなると、夫婦の会話が楽しいものではなくなり、一緒にいることも楽しめなくなりますよね?

なぜ、こうなるんでしょう?

ぼくは、夫婦が一緒の時間を楽しめないのには3つの理由があると思っています。

一つ目は、「自分の時間を大切にしなくなり、自分の世界が減っていく」です。

子どもが生まれたら育児に集中しなければならないので、プライベートの時間は消えてなくなりますよね。

自分の趣味は続けられなくなり、世界は子育て一色に染められ、かつて存在した自分の世界は、風に吹かれる砂のように気がつけばなくなっています。

夫婦ともに自分の世界がなくなるため、会話のネタがなくなってしまうんです。

もちろん、夫婦がお互いに長期育休を取り、目線を合わす努力をしていれば、普段の何気ない日常が会話のネタになります。

ですが、そうでないなら、2人の会話はすれ違うばかりです。ぼくも上の子が生まれたあとはそうでした。

二つ目は、「育児で頭がいっぱいになり、脳内にパートナーの居場所がなくなる」です。

出産後の女性はオキシトシンというホルモンが大量に分泌され、子どものことを可愛いと思えるようになり、自然と育児ができるようになっています。

これ自体はすごくいいことなのですが、ひたすら育児で頭がいっぱいになり、子どもへのプライオリティがとてつもなく上がり、夫の存在が脳から消えてしまうケースがたまにあります。

男性の場合も、育児へのハードルを高め過ぎてしまい、妻へのケアより子どもへの過剰な関わり(もしくは、妻の育児スタンスに対する過剰な要求)を重視するケースがあります。

三つ目は、「出産後に夫婦2人の時間を作るという概念がそもそも存在しない」です。

ぼくは、これが一番大きな影響を与えているんじゃないかなと思っています。

子どもが生まれたら、親はしっかり子育てしないとダメだ。

ずっと子どもから目を離さず、面倒を見ているのがいい親だ。

夫婦の関係性より、子育ての方が大切だ。

そのように、夫婦関係より子育ての方が重要だと思う方は多いですが、ぼくは、健全な子育ては良好な夫婦関係の上に成り立つんじゃないかと思っています。

両親が心理的に近づけているから、子どもは家の中で安心して過ごすことができ、そして家庭が安全基地になっているから、遠くに行けるのだと思うのです。

夫婦が心理的に距離を縮めることができていれば、子どもの精神も安定し、子育てもしやすくなります。(親のイライラって子どもに伝染しますよね)

大切にする順番は、まず夫婦関係であり、子育てはその上に成り立っているんです。

どうすれば、夫婦は2人の時間を楽しめるようになるのか?

その答えもそこにあるんだと思います。

「良好な夫婦関係の上に家庭が成り立つことを理解する」

これだと思うんです。子どもが生まれた時こそ、夫婦関係にもっとも集中すべき時なんだと思います。

もう一つ、夫婦2人の時間を楽しめるようになるための方法は、「話し合いを楽しむ」ということです。

つい、ぼくらは話し合いと聞くと意見のぶつけ合いを思い浮かべてしまいますが、夫婦の話し合いを「楽しめる」ようになると、かなり関係性は変わってくるんです。

こないだ、ぼくらは夫婦会議ノートを使って話し合いをしたのですが、どちらかが折れたり譲ったりするんじゃなくて、2人が納得できる答えを見つけることができたんですね。

夫婦の話し合いはどちらかが悪いという話になりがちだけど、自分にとってだけではなく、相手にとってだけでもなく、「ふたり」にとっての最適な答えを探すことって、なんだか心地いいんです。

それは、自分を大切にしてくれる心地良さでもなく、相手に譲ったことで生まれる「やってやった感」でもなく、「結束感」や「親密性」そのものなんです。

夫婦の話し合いを恐れず、「自分たち」にとっての最適な答えを探し続けることで得られるポジティブな空気を感じられれば、夫婦は2人の時間を楽しめるようになるんじゃないかなと感じています。

夫婦会議については下記のサイトが詳しいです。体験談を集めたnoteマガジンもあるので、気になる方はチェックしてみてください。

ポッドキャストでは、より詳しくお話ししています。合わせて聴いていただけると嬉しいです。

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■アツの夫婦関係学ラジオ

#469 なぜあなたは夫婦の時間を楽しめないのか?

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