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男は黙って女の言うことを聞いていればいいのか?
夫婦関係を改善するには、お互いの感情を大切にしながら、自分たちの答えを作る必要がある。
そこに男も女もなく、ただふたりの当事者がいるだけ。
だけど、世の中で注目される情報の多くは、ダメな男性が女性の言葉で変わるストーリーだ。
ぼくのこの記事もそう。
こういう話ばかり書いていると、たまに一部の男性から「女の意見に迎合するな」という声が届く。
どうも、ぼくの記事から「男性は女性の尻に敷かれるべき」「男性は女性の言う通りにしていればいい」という主張を感じ取るようだ。
はたして、ぼくは女性の意見に迎合しているのだろうか?
なぜ、一部の人は反感を感じるのだろうか?
◇
学生時代、とてもわがままな女性と付き合ったことがありました。
付き合い始めはそんなことはなかったのですが、数年経ち、彼女はぼくの意見を聞いてくれなくなり、次第にぼくらに上下関係(彼女が上でぼくが下)が生まれてました。
彼女は自分の気持ちを満たしてくれるものが必要だったのかもしれません。今思えば、ギブ&テイクのバランスが取れていなかったのだと思います。
相手の言うことをただ聞くだけの関係性は確かに辛いものがあります。
自分が否定されたように感じ、自尊心を大きく傷つけます。まるで奴隷になったかのように。
首につけられた鎖で勝手にどこかに連れて行かれ、勝手に話すことは許されない。
片方の願望だけで成り立つ関係はリレーションシップとは呼べません。
だけど、それと「相手を大切にする」ことは別の話です。
「女性の意見によって男性が改心する」話に反発する方は、そこに流れるもう一つのメッセージを見落としているのだと思います。
それが、「自分と相手の両方の感情を大切にすること」です。
心理学用語ではアサーションと呼ばれています。
アサーションとは、「自分の気持ち、考え、欲求などを素直に、正直に、その場の状況に合った適切な方法で述べること」「他者の基本的人権を侵すことなく、自己の基本的人権のために立ちあがり、自己表現すること」です。一言で言えば「自分も相手も大切にする自己表現」です。
アサーションは単なる自己主張や、相手を自分の想い通りに動かそうとするものではないんです。
片方が意見を押し通すのではなく、片方が我慢するのではなく、どちらもが心地よいコミュニケーションを取ることがゴールなんです。
夫婦の両方が「否定された」と感じることなく、二人が納得できる答えが見つかれば嬉しいですよね。
ぼくは、「ふたりの答え」を模索し続けることが夫婦の在り方だと思っています。
だけど、この考えは理解が難しいことも確かです。
つい、人は自分の意見を否定されたと感じると、攻撃的になったり黙り込んだりしますよね。
なぜ、自分と相手の両方の意見を大切にすることは難しいのか?
それは、他者の意見を受け止めるためには、自分自身への信頼(自己信頼)が必要だからです。
自分に自信があり、自分で自分に頼ることができる。自分で自分をあてにできる。
こういった心理状態ならば、相手の言葉に押しつぶされることはありません。
相手の言葉を受け止めた上で、「では、どうするか?」を冷静に考えられるはずです。
学生時代のぼくに足りなかったものが、この自己信頼でした。
ぼくは彼女の言葉から受けるプレッシャーを受け止めることができず、ただ言うことを聞くことしかできなかった。
あのとき、ぼくがもう少しお互いを大切にするコミュケーションを心がけていれば、何かが違ったかもしれません。
「女性の意見によって改心する男性」の話に反発する方もまた、自分の心の柔らかな部分が刺激されているのだと思います。
自分なんてダメだ。自分はたいした存在じゃないんだ。
低い自己信頼によって、他者の言葉に押しつぶされそうになる。
柳の枝のように相手の意見をしなやかに受け止めることができない。
投げられたボールをただバットで撃ち返すことしかできない。
攻撃することでしか反応ができない。
そういった方にまず必要なことは、自分を信頼し、自分を受け入れる自己信頼なのかもしれません。
ちなみに、ぼくは妻とのやりとりの中で「改心」したわけではありません。
ぼくは、自分の心と妻の心の両方を大切にしています。妻も同じです。
ぼくらは、「自分たちがお互いに心地よく暮らせる生き方」が存在することに気がついたんです。
それは片方が我慢することや、一方的に主張するものではなかったんです。
ふたりの答えを見つけることは、楽しい体験なんです。これはやってみると体感できると思います。
ふたりともが心地いいと思える方法が見つかった時、今までは違う感情がふたりに芽生えるんです。お互いへの親密感という感情が。
親密感を感じ合える体験は楽しい。
楽しいからこそ続けたい。もっとふたりがお互いを大切にするコミュニケーションを取りたいと望むようになるんです。
「お互いを大切にし合うコミュニケーション」は理解と実践が難しいですが、夫婦にとって一生の財産となります。
「相手に傷つけられるかもしれない恐怖」と戦うだけの価値があると、ぼくは信じています。
少しでも参考になれば幸いです。
◇
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