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2024PGAツアー バルスパー選手権


1.日程及び会場

〇日程 2024年3月21日~24日
〇会場 イニスブルックリゾート(フロリダ州)
〇全長 7340Y(Par71)

2.結果

優勝 ピーター・マルナティ    -12
  (ツアー通算2勝目)

2  キャメロン・ヤング     -10

T3 キャンドレー・フィリップス  -9

T3 マッケンジー・ヒューズ    -9

T5 ザンダー・シャフリー     -8

T5 カール・ユアン        -8

T5 ライアン・ムーア       -8

T5 アダム・ハドウィン      -8

3.難コースに耐え8年ぶりの優勝、そしてオーガスタへ、ピーター・マルナティ

 難コースで名高いイニスブルックリゾート・カッパーヘッドコース。
 最終日も晴れてはいるものの時より吹く風、そして今年はグリーン周りのラフが深いためアプローチに苦戦する選手が多々見られました。
 最終日に大きくスコアを落とす選手がいる中、バックナインの序盤3ホールで連続バーディー、そして17H(Par3)でピンハイにつけるティーショットを放ち、バーディーに繋げたピーター・マルナティが、2015年のサンダーソンファーム選手権以来、8年ぶりツアー2勝目を挙げました。

 チューリップハットと黄色いボールが特徴のマルナティ。
 なかなか勝てない中でも挫けず、家族の支えもあった中での復活劇。この優勝で初めてのマスターズと全米プロの切符を手にしました。
 これからマルナティの”第2章”が始まります。

〇優勝する選手に”ラッキー”が

 16H(Par4)のセカンドショットがグリーン左のラフに入るものの、ボールがスプリンクラーに入っていたため救済を受け、グリーンのフリンジからパターで打てたのも、マルナティに運があったのでしょう。

〇感動の優勝インタビュー

 8年以上も満足のゆく結果が出ず、なかなか陽の目を見ることができなかったマルナティ。
 優勝インタビューではその間のことを思い出し、泣いてしまう場面も。
 横にいる息子さん(ハッチャー君)は「お父さん、何で泣いてるの」という表情でしたが、大人になってこのインタビューの意味がわかったら、感動すること間違いありません。

〇なぜ黄色いボールを使うようになったのか

(訳)
 私が黄色いボールに切り替えた理由は、当時息子が3歳だったとき (現在 4歳)にそれが気に入ったからです。今でもそのことを思い出します。
 そのことを思い出すと、自然と笑みが溢れてくるのです。

 ハッチャー君が黄色のボールを気に入ったので、それを使い続ける。そしてそのことを思い出すと自然と笑みが溢れる。
 何て微笑ましい、使用理由なのでしょう。

4.シルバーメダルはもうたくさん、キャメロン・ヤング

 PGAツアー出場節目の60試合となったキャメロン・ヤング、いつ勝つかと言われ続けて早3年目。
 バックナインに入り2つのPar5(11、14H)で着実にスコアを伸ばし、”スネークピッド”も残り1Hとなった18H(Par4)。
 ティーショットを左に曲げ林の中、ベアーグランドからの第2打でグリーンに乗せるもロングパットが残るシチュエーション。
 バーディーパットが大きくショートし、パーパットも入らずボギー。
 またも肝心な所で”いつもの癖”が出てしまったのか、PGAツアー初優勝はまたの機会となってしまいました。

〇世界ランクはトップ15内なのに

 大会終了後の世界ランクで、ヤングは松山英樹を抜く13位に上昇することが判明しました。
 ただトップ10が見える順位であるとは言え、未だにPGAツアーの優勝がないのは家族やファン、何より本人が一番気にしていることでしょう。
 何とか打破したいところなのですが。

5.雑感

〇ケビンだらけのゴルフ大会

 今大会は”ケビン”という名前の選手が、7選手が出場しました。
 ケビン・アリウィン
 ケビン・ドハティー
 ケビン・キスナー
 ケビン・ローイ
 ケビン・ストリールマン
 ケビン・トゥエー
 ケビン・ユ
 過去40年もの間、”ケビン”選手が7選手もいたのはこの試合を含め最多タイだったようです。
(12年ペブルビーチプロアマ、昨年のフォーティネート選手権)

〇一風変わったキャディーのビブス

 トーナメントのスポンサーであるバルスパーは、老舗の塗料会社ということもあり、キャディが着用しているビブスも色とりどりです。
 そして選手名も自身を示す、ユニークな特徴のあるものになっています。選手のXアカウントやニックネームなどさまざまです。
 この「EUR16.5-11.5USA」は、スコットランドのロバート・マッキンタイヤを示すキャディビブスであり、昨年のライダーカップのファイナルスコアを示したものです。
 アメリカサイドとしては、きつい表現でしょうか。

 これを活用すれば、”7人のケビン”も見分けやすくなりそうです。

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