メディアとしての「紙」の価値。人の感情に直結させる。想い出になる。
パントン・メタリックのやわらかい輝き。ビックリマンシールのホログラムでもないし、折紙についている金銀でもない。上品な煌めき。キラッ。ギラッ。ギラギラ。きらり。感じてほしい度合いによって、見せる表現も変わってまいります。輝けばいいってもんじゃない。大事なのは、その輝き方だ。なんつて。
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メディアとして見た「紙」。今後は一体、どうなるであろう? 僕はグラフィックデザイナーだし、もちろん、紙が好きだ。本も好きだ。Kindle や iPad も持っているが、やはり、紙の本が “読んでいる感” があるし “身になっている感” がある。
脳科学的に、反射光だと「分析モード」、透過光だと「くつろぎモード」になる、なんてことも言われたり。だからかな。
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紙の商社、平和紙業の営業さんと話した。デジタルメディア、めちゃくちゃ加速していますよね。実際、紙業界ってどうですか? ふむふむ……えっ? 近年、大幅に紙の売り上げが減っている、ということはなく、実は平行線。その中でも、広告媒体でよく使われる、文字を読みやすく、情報を伝えやすい青白い紙は減り、“手触り感のある紙” がより売れている。
掘りさげて考えてみる。紙から「情報を広げる価値、情報を読み取る価値」は下がった。逆に、紙の「情報に触れる価値、情報に触れられる価値」が、ぐんぐん上がってきている、と感じた。
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デジタルメディアに「触れられる」のは、ガラス面。それに比べ、紙種がもつ「触感」、そして、物自体としての「視覚的な味わい」は実に様々である。
ツルツルした、写真キレイな “グロス紙”。ほっこり、やさしさのある “マット紙”。カッチリ、シャープな “スムース”。高級感、重厚感をもつ “ラフ”。クールで、パキッと爽快な “ホワイト系”。あたたか〜い、 “ナチュラル系” もあるよね。
そう、この「紙」というメディアは、「刷り込まれた(表示される)情報」をすっとばして、「人の感情に直結させる」ことができるのだ。
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で、ですね。さらにいうと、「情報を伝える」という面でも、「紙」が「デジタルメディア」を上回るシーンがあるんです。なにか? それは、“ライブ” だ。今、まさに、自分がそこに立ち、目の前で起きていること。例えば。興味を持った対象の本人がいる場で、その人から、一言、説明をうけながら、渡される紙(に書いてある情報)。
これはもう、単純な情報としてインプットされるのではなく、「情緒的な記憶」になるでしょう。つまり、「想い出」。「想い出」は、一生ものだ。簡単に手に入るものは、スルスルと簡単に手から離れていく。すこしめんどいけど、山を乗り越えた後、手に入れたものってのは、簡単には忘れない。脳裏に焼きつく。アチチ。
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……以上を踏まえまして、「紙」というメディア。今後の生かし方をお伝えして、締めたいと思います!
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時代が動けば、「シーンで求められる、メディアの重要度が変わってくる」ということよ。改めていうと、より多くの人に届ける入口は、やはり、デジタルメディア。「オレがお前に」というシーンでは、あえて、ではなく、むしろ、「紙」を選ぶんだ。人の感情、想いに触れることができる。奇跡のメディア。
デジタルを愛そう。紙を愛そう。遠くまで。近くまで。まだ知らない、あなたを知りたい。知って、好きになったら、直接、触れてみたい。認知。印象。記憶。そして、想い出。シーンに合わせた、最適なメディアを召し上がれ。カミー!!
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* 2020年4月25日_追記 : 本noteの「▶ 参考 YouTube」を公開しました。よろしければ、下の動画↓もご覧いただけると嬉しいです!
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