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暑い日に、ホットコーヒーを飲む意味とは? 基本じゃない行動、コントラスト。

その日、僕は健太郎さんと井の頭公園、園内にあるカフェにいた。真夏だ。周囲はカップルだらけの中、男2人。しかも、テラス席。今日も日差しが強い。ギンギンだ。

「健太郎さん、決まりました?」
「決めるのなにも、アレしかねぇーだろ」
「…ですよね。すいませーん」

茶髪で顔のハッキリした女性店員がくる。この子、Sだな。僕は勉強は苦手だが、目の前にきた女性がSかMか、ということはすぐに判断できる。そして、それを試す術を知らない。

「はい、お決まりですか?」
「ホットコーヒーで ×2」

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グレーのTシャツをびしゃびしゃにしながら(もう、ほぼブラック)、健太郎さんは言う。

「やっぱ夏は、ホットコーヒーに限るな」
「ですね」
「熱さが身にしみるよ」
「ですね」

容赦ない太陽に照らされながら、チビチビ飲む。外から内から、逃げ場のない熱量。現在進行形で妙にワクワクしたもんだ。

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っつーか、健太郎さんって誰だよ? へ? このページのクライアント、新郎だよ。オレの大学のパイセンだよ。

デザイナーを本気で目指す手前、モテたいためにテニサーに入ったけど、テニスできないとモテないっつー根本的なことに気づいたオレに、「さりげなく人の背中に鼻糞つけるキャラとかいいんじゃない?」ってアドバイスくれた方だよ。文字通り、“糞”の役にも立たなかった。ありがとうございました。

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さて、何の話がしたいのか。画面の前でクエスチョンマークを浮かべていることでしょう。ここに辿りつくまでに「戻る」ボタンを連打した人も、そりゃあたくさんいるでしょう。いやしかし、よくここまで辿りつきましたね?

「コントラスト」です。「コントラスト」とは、「対照・対比」。例えば、明るさと暗さの「差」。この「差」が大きければ大きいほど、「コントラスト」が強い、というわけです。“真っ白”な壁に、“真っ黒”なインクをぶっかける。コントラストが強い。“グレー”の紙に、“ちょっとだけ濃いグレー”のクレヨンでやさしくなぞる。コントラストが弱い。

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さて、上の例文、というか実体験にもどろう。

“暑い”夏の真っ昼間に、“熱い”コーヒーを飲む。ってことは、コントラストが弱いってこと? ちゃうちゃう。注目すべきは「行動」だ。暑い日、暑いとこにいたら、冷たいライムソーダでも飲みたいでしょうよ。まぁ、ライムソーダじゃなくても、アイス○○をオーダーしたい。したくなる。これが、予想される「基本行動」。ここに、「差」をつける。「基本じゃない行動」

周囲になじもうとしない行動、意図して差をつける行動に身をゆだねることで、「多くの人がやりそうなこと、考えそうなこと」を客観的に見ることができる。かわいいアニマル写真が何万RTされている中、“あえて”逆をイクのだ。


どうだ。内容に相まって、微妙な反応。もう、そこには浪漫しかない。何の保証もない、誰も助けてくれない。そして、ツイートした記憶がない。裸一貫のアドベンチャー!

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先日、入学したての学生たちと触れあう機会があった。金髪女子に声をかけられた。

「先生、この前ツイッターでなんか“おっぱい”がどうとか、つぶやいてましたよね? デザイナーがあんなことも言っていいんだ!ってビックリしちゃいました! テヘヘ。あ、別にフォローしてませんよ。ちょっとのぞいてみただけです」

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うんうん。ひょっとしたら、それぐらいの「距離感」がいいのかもね。「差」を保つことで、「双方の良さ」が見えるんだから。近すぎたり、重なりすぎると、「ありがたみ」がぼやけることだってある。「愛」だってそう。どっぷり浸かりすぎると、感覚が麻痺しちゃうんだ。だから、たまにザバッと出て、水風呂でも入ろう。でもって、「当たり前のありがたみ」を蘇らせるんよ。

もうお気づきですか? わざわざ、「基本じゃない行動」をする意味。

クッソ暑い日に、クッソ熱いホットコーヒー飲みながら、クッソ熱い青春パンクロックを聴く。合わないと思うだろ? 合わないんだよ。「コントラスト」だよ。「忘れかけた感謝」を沸き立たせるための。あぁ、“熱さを感じられること自体”、とても恵まれてるんだ、って。全部が全部、ありがとう。沸騰しちゃうよ。初心の恋。変化球のツンデレ。

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