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聞くに徹する、デザイナー。極める、トークスキル。クライアントさんの性格&キャラクター?

渋谷のフリーマンカフェ。ここは打合せでよく利用する。店員さんの態度が、ちと上から目線なのが気になるが、それはそれで、「利用させてもらっている」という適度な緊張感を発する、ちょうどいいバリア。

先日、妻からもらったトゥモローランドのハンカチを忘れてしまい、本日、取りに来た。

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真っ赤な口紅、黒髪がつややかで、キレのある目をしてらした女性店員さん。まずは普通に席を案内される。無表情。というか、心なしか、冷たい。そんな振る舞いでもいいのだ! “そういう店”。私は心構えができている。

「こちらでよろしいでしょうか」「あ、はい。あと、先日ハンカチを忘れてしまって、取っておいていただいてると思うんですけど…」「あぁ、ちょっと確認してきますね」

無表情で返答をされる。仕事をふやしてしまったかな。ピリピリかな。

しばらくすると、さっきのお姉さんがもどってきた。なぜか、笑顔だ。手には見覚えのあるハンカチ。

「これであってますか!?」「あ! これです!」「よかった! はい、どうぞー!!」

……なんだこれは……? 先ほどの冷製パスタから、急にホットな辛味ソバ。テンションの変わりように、僕の心はドキドキ。

もしかして、はじめから感じのいい対応されていたら、ここまでドキドキしてなかったかもしんない。“どーせ、そんなもんでしょ”という、諦めからの喜び。そのグイッと方向転換、コントラストが“いい!”。

マイナスからプラスが増えていくと、そのプラスイメージは3倍加速するのです。

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ところで、みなさんは、「キャラクター」というのをお持ちでしょうか?? 明るい性格、控えめな空気、元気モリモリ、エロかわいい。いろいろあるでしょう。

それ、全部の場所で一緒かいな? 場所によって、キャラ、変わってへんか?

高校時代。私は、学校クラス / 部活 / オタク仲間 / バイト先 / 家の中、とすべてのキャラクターが異なっていた。

男子校クラスでは全くの無口だったし、クロスカントリースキー部では後輩に対し、しっとり優しくも厳しい存在。オタク仲間とは、テンション高く、早口で作品について語り合う。唯一、同世代の女の子と話せるバイト先では、ちょっとカッコつけ、話すけど、わりとクール。家の中では、無口。

どれが本当の自分? 野暮のことは聞かないでくれぃ。どれも本当の自分じゃ。

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デザインワーク。そこにはクライアントさんが当然いる。十人十色。マジで、性格の振り幅がすごい。だが、10通りも書いてられないので、大きく2つのタイプに分けちゃおう。

■ A. 雑談不要タイプ:
ビジョンがハッキリしていて、頭がキレる。提案内容に対する、返答、リアクションは瞬時。いい、わるい、もハッキリ。できるだけ、無駄な会話、雑談はせず、キチッと仕事を切り替える。雑談が嫌い、というわけじゃなく、仕事と雑談の場をしっかり分けたい。

■ B. 雑談歓迎タイプ:
提案に対し、どれもこれも、いいですねぇ〜! と言ってくれる。派生で流れる雑談を好み、気づけば2時間ぐらいは余裕で、打合せと関係ないトークをしている。いい意味で優柔不断な面もあるので、デザイナー側からある程度、手を引き、アシストしてあげることも必要。

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……もちろん、2つのタイプからいろいろと分岐していくんだけど。

で、私はどんなクライアントさんでも柔軟に対応できる身体になっている。なった。ならざるえなかった? いやいや、なりたかった。

デザインワークの重要な一歩目。これは、「相手に心を開いてもらうこと」だ。「本音を話してもらえる空気」をつくる。最良デザインの歩き出し。想いの汲み取りができてこそ、方向性を見定めることができる。

だから、「相手の話を聞くに徹する」。

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ヒアリング時はもちろん、こちらから提案する場合でも、「自分の考えを手短に伝え」、その内容に対して、すぐに、「相手に話しを振る、相手の考え・話しを聞くに徹する」。「自分より、相手が話す時間を増やす」ことを心がけている。

たまに、相手や周囲を気にせず、ベラベラベラベラベラベラベラベラベラベラベラベラベラベラと、「自分が話したいこと、話したいだけ、話す」人がいますが、これはデザイナーとして良くありません。なぜなら、デザイン・ビジネス面で、「話す情報量が多すぎると、本当に大事なことが、見えなくなる・伝わらなくなる = デザインされていない」からです。

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■ 話す相手に、
・「この人、“話しが長い”な……」
・「“自分よりも話している”な……」
・「“話しがまとまってない”な……」
……と感じられたら、デザイナーとしてのセンスがなく、

■ 話す相手に、
・「この人、話しが“手短”でありがたい!」
・「“重要なポイント”がまとまっていて、わかりやすい!」
・「自分が話すよりも、“相手の話しを聞くこと”を大切にしている!」

……と感じられたら、デザイナーとしてのセンスが◎。

デザイン構築は、「ヒアリング、気持ちの汲み取り」が肝なのです。そんでもって、「人の時間は、超貴重」と意識しているか、しないか。でしょうね。

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つまりつまり。打合せ・ヒアリングは、「聞くに徹する時間」だと考えているので、対クライアントとなると、どうしても自分の話はあまりしなくなる。さらに、敬語ベースになる。

この前、専門学校時代の同期とひさびさに会った。ちょっと話したタイミングで、

「なんかさー、話し方、よそよそしくない? そんなキャラだっけ?」

と言われた。そうだ。フラットな友人関係なのに、日頃の打合せ・敬語しばりによる話し方は私の身体に染みこみ、“普通の雑談・会話”ができなくなっていた。笑

だから、無意味という意味を語りあう、“雑談リハビリ”が重要なんだ。

クライアントさんから聞くに徹する時間も楽しいし、1:1、交互のキャッチボールトークも楽しい。結局は“人”なんだ。いろんな“人”と対面し、いろんな“人”と気持ちよく会話する。

必須な時間でもあるけれど、そんな時間が好きだから、デザインをやっている、といっても過言ではない。

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もともと独立したのも、「人と直接話す時間を大切にし、人と一緒につくり上げるデザイン」をしたかったからだ。そうだそうだ。場所によって変わる、というよりも、その場にいる“人”によって、自分のキャラが変わるのかもしれない。

いいじゃん。俯瞰して言ってしまえば、全体通して、それが私のキャラクターだ。あははー!!……という、note上のキャラクターでした。おほほー!!

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