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創作ライティング演習履修者による座談会②

創作ライティング演習B(シナリオ)のnote班です!
前回に引き続き、note班の学生5人と講師の小林雄次先生による座談会の様子をお届けします!
今回は印象的だった講義内容について話しています。

~2024年 3月17日 対談の様子~

▼前回の座談会の様子はこちらから

(2024年3月17日開催)



座談会内容

印象的だった講義内容は?

司会
よし!next!
印象的だった講義内容、聞いていきたいと思います。なにかありますか?

はる
悪役でも、裏の面があるというか。そういうのやったよね。

司会
多面的みたいなやつですか?

みんな
あー!

はる
悪役でも本当はいい面があるみたいな。それを学んでからドラマでも意識してみてます。
逆にそれがないドラマ見ると、え、なんでこーなったのってモヤモヤするようになっちゃって、納得できなくなってきちゃって。

ひと
いや、わかるよ!

はる
ずっと仲良くなかったのが、急に仲良くなるようになったその裏を映像でちゃんと表現されているドラマとか見ると、あー面白かったなってなるけど、急に仲良くなったドラマとかをみると、えーなんでだろってなるようになっちゃったっていうか。

ひと
急でも、急になったよっていうことを示してくれたら嬉しくなるんだけど、なんだろ、なんか理由欲しくなっちゃうよね。
でも、実際理由って現実にそんなないと思うんだけど、映像、物語だと流れとして欲しくなっちゃうよね。ないとなんでそうなった!?って気持ちになっちゃう。現実そんなことばっかな気がするけど。

みんな
確かに~!

エピソードの重要さと、悪役が持つエピソード


なんか昔、バイトで学生の夏休みの作品を見るときあったんですけど、盗作予防に何年か分の入賞した作品とかを見るときあったんですけど、海外のボランティアにいてこんなことを経験したとかやっぱエピソードが必要なんだなって。

みんな
やっぱそうなっちゃいますよね。


その方がみんな気を引くじゃないけど。

司会
確かに。

razu
すごい、なるほどな。

司会
それでなんかきっかけとか聞かれたとき、ちょっと大袈裟に話しちゃいません?

ひと
全然盛りますよ!

司会
単純に好きだからとかいっぱいあるじゃないですか。でもねなんか物語強要されてる〜とかなるとなんかあ、なんか言わなきゃって感じになっちゃう、難しいですよね。

ひと
わかります!


趣味と特技ですらなんでやろうと思ったのか。なんでそれ聞くんですかって。

はる
好きだからに決まってる!


なんで始めようと思ったのか覚えてないけど。そんな小学生の時って覚えてないですよね。

司会
小学生だったら親の影響ととかもいっぱいあるじゃないですか。結構趣味って親の影響ありません?

ひと
あ〜あります。身近な人の影響あります。

司会
それを素直に言って、普通だなみたいに思われたら悔しいなっていうのがあるから、難しい。ありがとうございます。
あと、多面的だっけ?

みんな
多面的!

小林先生
講義で話した、キャラクターは多面的である、という話題かな。

司会
悪役にもストーリーがあるみたいなやつ。
そんな鬼滅(『鬼滅の刃』、以下鬼滅)を全部ちゃんと見たことがあるわけじゃないんですけど、一期はぜんぶみてて、いいなって思ったのが、鬼側にもちゃんとストーリーがあって、炭治郎とか泣きながら切ってるみたいな。無念みたいな感じで。
凄い言葉にできないけど、主人公サイドだけに共感して、やれー!みたいな感じだけじゃなくて、鬼側もあー切ないーみたいなのがすごいどっち側にもあるから、それが鬼滅がヒットした理由なんじゃないかなって。

ひと
わたし逆のイメージでした。

司会
ほんとですか。

ひと
最近結構悪役にもエピソードがある作品が流行りのイメージがあったんですけど。逆に鬼滅結構、勧善懲悪じゃないですけど、割とスパッと主人公側に気持ちがって入れて倒すぞーみたいなイメージが勝手にあって。わたしもちょっとしか見てないのでアレなんですけど。
あ、そうなんだ。なるほど。あでもそうかも。他の作品比べたらやっぱりそうかもって今思いました笑

司会
多いんですか、けっこう最近は?

ひと
そういうイメージないですかね?そんなことないかな。
ジャンプとかが、だんだどんどん重い作品の傾向になってるって言われてるじゃないですか。
主人公とかも辛い思いして、相手にも事情があって、何が正義なん?みたいな!

razu
『進撃の巨人』とか!そうですよね!

ひと
そういうのが結構流行りなのかなって勝手に思ってました。

司会
たしかに。
はやってるんですかね。

razu
あとは悪役に好きなキャラがいる人も結構いますよね!流行ってんのかなぁ。

司会
脱線しちゃった笑
なんか、ありますか?講義で印象的だったの。

ひと
いろいろ印象的だったんですけども、何個かあって、まず1個目が、講義内容というか、2人ってテーマのときに、先生が1番最初に身近なことを描いてくださいみたいな話です。
逆にプロが書きにくい身近なことを書いてくださいって言ってて、あ、確かにって思って。
それですごくすんなり身近なことを描けたなっていうのがありました。背伸びも大事だと思うんですけど、自然とじゃないですけど、出せるものを出して作るっていいなっていうのがあって印象に残ってるのと。
あと、『SAVE THE CATの法則』の本を昔友達にオススメしてもらって読んだことがあって、読んでるだけだと意外とあんま理解できてないところもあるというか。ふーんみたいな感じなんですけど笑
先生の説明がプラスされて、ジャンルごとに分けるみたいなのとかあったじゃないですか。魔法のランプとか。ああいうのとかあんまり分かってないところとかもすごく分かって。あ、確かにってなったりとか。
1番印象だったのが、魔法のランプと、なんだっけもう一個似たようなジャンルの違いがあって、それの違いの説明でめちゃくちゃ納得がいったというか。突然力を手に入れたときに、それを喜んで色々やっちゃって、後から悪いことが起きていくパターンと、力を持っちゃったけど、本人は望んでなくてわーどうしようみたいになっていくパターン。確かに近いけど違うっていうのに納得しました。
そういう自分が近いジャンルで認識できてないけど、ちゃんと違うところがあるっていう線引きみたいなのを学べたなって思うし、自分でも整理しなきゃなって思った気がしました。そんな感じですかね。
あとは、みんなの作品のフィードバックが印象的でした。すでにみんなの聞いててすごって思ったのに、先生がさらにすごって思うフィードバックをしててすごって思った。そんな感じでした。

▼『SAVE THE CATの法則』とジャンルわけについてはこちらの授業レポートに

司会
確かに〜。ありがとうございます。


わたしは、脚本の型の話なんですけど、わたしの場合新座キャンパス(跡見学園女子大学は新座キャンパスと茗荷谷キャンパスの二キャンパスがある)の方の授業で、講義名忘れたんですけど多分人文学科の講義で、物語の型……異類婚姻譚とかそういう、例えば桃太郎なら桃から生まれるから異常誕生譚とかそういうのがあって。

司会
あ、やった!なんの授業でしたっけ!


日本文学だったかなーって!期末レポートとかでこれはなにかになるかみたいなのを書いて。物語の型を学んでた時に、脚本の方もあって、あ、これも型になるんだって。
すごい話がそれるんですけど、小学生の時に空手をやっていたんですけど、そこにも型っていうのがあって。一連の技を組み合わせる動きみたいな。そういう型って色んなところにあるんだーってすごい思って。それが面白いなって思いました。

司会
あー確かに。型。なんでも型ありますよね。スポーツとか。

ひと
素人っていうか遠くから見てるとぼんやり一個に見えますけど、詳しい人とかだと細分化して見えてるんだなっていうのありますよね。

司会
テクニックとかも名前がちゃんとついてるんだっていうのがめっちゃあって。

ひと
わかります!

司会
名前をちゃんと知ったとたんシャレードとかも見える!!みたいな。

みんな
あーわかります!!

司会
急に凄い、自動車学校行ったら日常でめっちゃ標識見えるようになるみたいな。知ったことで、すごい注目する機会増えた気がします。

ひと
確かに、名前知ることによって急に意識するようになるってありますよね。

司会
めっちゃありますよね。

ひと
逆に自分がこう思っていたことに名前あったんだってこともあります。この現象いつもあるなって思って所に調べたら名前があって。え、これ名称あんのって。みんな思ってたんだって嬉しくなります。

プロットとドラマ

司会
確かに、面白いな。
(razuに対して)なにかありました?

razu
メインプロットとサブプロットというのが凄く印象に残りました。プロットは事件、サブはその裏で起きてる感情のドラマということを学びました。授業でも例に挙げられていた『タイタニック』だったら、メインプロットは、タイタニック号に乗り合わせたジャックとローズが恋に落ち、没落事故から生き延びようとするのがメインプロット。そして、結婚を強制され、生きることに絶望していたローズが婚約者と別れ、人生に希望を取り戻すという感情のドラマがサブプロットというように、ストーリーの構成を細かく分析したことがなかったので勉強になり、とても面白いなと思いました。

▼メインプロットとサブプロットのお話はこちらの授業レポートに

司会
確かに、裏テーマみたいやつとかみるとすごい面白いなってみて思いました。結構ありますよね。
というか全部にあるんですか?ああいうのって。

小林先生
うん。脚本家も無意識にやっている人も多いと思うけど。「出来事や事件」と「ドラマ」の違いって何かっていう話だよね。
『タイタニック』を例に挙げてくれたから説明すると、タイタニックっていう豪華客船が沈没して大変だ!っていうのは、ただの「事故」であり、「事件」であり、それだけではまだ「ドラマ」ではないんだよね。男女が恋に落ちるのも、「出来事」であって、まだそこに「ドラマ」はない。その裏で起きている人間の変化や成長を含めて描くから、「ドラマ」になる。
僕がよく書いているアニメや特撮のシナリオでも、「今回のエピソードは新しいアイテムを登場させる話」(メインプロット)というのが最初から決まっていることがあって、脚本家は、その裏側にどんなドラマ(サブプロット)があるかを表現しなければならない。そうしないと、ただのオモチャのCMになってしまう。

みんな
(笑い)

小林先生
例えば、新しいキャラクターと友情を育む話にするとか。そのキャラクターと仲良くなって、心が繋がって変身した瞬間、気持ち良さ(カタルシス)につながる。

司会
そうなんだー

ひと
私物語作るときに逆に、多分今までずっとドラマばっか意識して見ていた影響でドラマにばかり意識がいっていて、メインプロットの方をすぐに作れない悪い癖があったんです。
だから、感情の流れを思いついても、その流れになるようなメインプロットを用意できないっていうのがめっちゃあって、それを繋げるのが大変だなって思ってたんですけど、みんなの見てると意外と結構普通にメインプロットとかちゃんと事件を起こしたりしてて、すごって思って。わたしいつもできないのにって思いながらやってました。

小林先生
今回みんなに書いてもらったのは15分の短編シナリオなので、あまり大きなメインプロットがなくても書けちゃうんですよ。
些細な出来事の裏側に起きる、感情のちょっとした変化だけでもシナリオになってしまう。

司会
忍たま(『忍たま乱太郎、以下忍たま』)とかドタバタ系ですよね。


そうです。ファンが厳禁シリーズって呼んでるのがあって、そのシリーズに出てくるキャラクターがクール系の人1人と、ちょっとのんびりした二人組。オチが毎回クール系が怒って爆破オチになったりする。多分メインプロットとか最終的にオチに持っていく、爆弾が落ちるまでの話を考えてる。

小林先生
『忍たま』はちょっと特殊だと思う。あれは天才脚本家の浦沢義雄先生が個性的な作劇でシナリオを書いているので、常識の範囲外のパターンの話もいっぱいあると思いますよ。

みんな
特殊だった笑


セリフも、上級生とか出てくると毎回、何年生のなんとかなんとかさんって(学年と名前まで)ちゃんと言ってる。普通のアニメじゃ多分やんないよなってずっと思ってました。

小林先生
『忍たま』に限らず、浦沢先生の脚本って、「いや、普通はこうはならないだろう」ってところがいっぱいある。

みんな
(笑い)


そうなんだ。(アニメの尺が)10分で、小さい子は連続で見ないから、パッとわかりやすくセリフを言うんだろうな。自己紹介とか。

小林先生
がんばれ!!ロボコン』っていう昔の東映の特撮テレビシリーズがあって、その新作映画が2020年に公開され、浦沢義雄先生がシナリオを書いてます。タイトルが『がんばれいわ!!ロボコン ウララ〜!恋する汁なしタンタンメン!!の巻』といって、汁なし担々麺が恋する話なんですね(笑)。人間じゃないモノにキャラクターとドラマを作るのが、浦沢先生の天才的なところです。作家性がめっちゃ出ていますね。


ポケモンは、最近アニメにこの子が出るからって身始めたんですけど、その子が登場したときに主要キャラクターの誰かの手持ちになるって話で、やっぱりそれまでのドラマがしっかりありました。

安心できるストーリーが流行り?

司会
忍たまは特殊だったんですね……。すごい続いてるもの、『水戸黄門』とか『サザエさん』とか様式美があったりするじゃないですか。

ひと
安心できる様式美がありますよね。

司会
水戸黄門』とか見せて、みたいな。そっちはそっちで確立した面白さがあるのかなっていう。


水戸黄門』だったら新しい街には大体誰かが悪いことしてるから、それの証拠を見つけて、暴れて、わたしはこうですっていうと、お前誰だよって言われて、こうですってなることが多いなって。

ひと
なんかずれちゃうんですけど、『水戸黄門』って絶対解決されるっていう安心感があるじゃないですか。最近のなろう系っていわれる転生系者も似たような感じかなって思って。疲れない安心感ありますよね。絶対主人公強いし。


そういう感想見たことある。物語疲れないからいいみたいな。

小林先生
なるほどねー。

ひと
波がありつつも絶対ストレスなく勝ってくれるみたいなのがあって。そういうのも流行るというか。


逆にジャンプ系がすごい……。『呪術廻戦』とかすっごい鬱。メインキャラクターみんなどんどん死んじゃうから辛い。

ひと
苦しいですよね。やっぱ安心感求めてくれてる人たちは(なろう系)好きなのかなっていうのありますよね。

司会(固有名詞多めなので確認お願い致します。)
全体的に安心できるの最近多いなって。韓国の流行ってる音楽とか、最近イージーリスニングっていう、軽いテンポでLe SserafimとかNewJeansとか重低音じゃなくて、ポンポンポンって進んでいく。
日本だとimaseとか、今はっているようなアーティストの人とか。軽く聞けるとか。気軽に見れるみたいな、ちいかわとか。

みんな
(笑い)

司会
ゆるーい、疲れてても見れるじゃないですか。そうゆう安心できる系が流行ってるのかな。


でもちいかわ漫画読むとストーリー怖い時ありますよね。なんか最近物凄い展開やってた。

司会
最近恐ろしかったですよね。


やばかったです。アニメになるのかって怖い。

はる
児童文学(跡見学園女子大学の講義)受けたときに、オチが決まってるやつも好きだし新しいものを見るのもみんな好きって。桃太郎とか、絶対にきび団子を一つ挙げて友達になるとか毎回決まってるじゃないですか。白雪姫が何回もくちなんちゃら倒れたり。

ひと
私もその授業受けてた。想像つく展開が、あ、くるぞくるぞ、やったーきたー! ってなるのが楽しいって話をしていた気がする。

小林先生
予定調和?

はる
そうです! まだまだかぶは抜けませんとか。かぶのやつとか。
同じセリフを繰り返すことで同じ設定で、でもなんか子供は楽しんで待ってるみたいな。展開の次にあることを待ってる。お決まりがあるモノも人は楽しんでいる。なんかそんなこと学んだときがありました。

ひと
でも期待したことに答えてくれるっていうのはあるよね。水戸黄門もそうなのかな。期待もしてないのかな、どうなんだろ。


要は「いないないばー」で、ちゃんと「ばー」がくればいいみたいな話だよね笑

司会
あー安心感求めてるんですかね、なんなんですかね。支配者感?

ひと
支配者感?笑

司会
期待した通りにみたいなことなんですかね。

ひと
あーなるほど。両方楽しみありますよね。
期待に応えてくれるのも、ジャンプみたいにちょっと期待した通りには行かなくても苦しい展開も両方面白さありますよね。

司会
授業で、裏切るけど想定の範囲内で裏切るみたいなやつを言ってましたよね?

小林先生
それなんのやつ?

司会
なんのやつか忘れちゃったんですけど笑

小林先生
講評の中でじゃなくて、講義の中で?

司会
講評の中ですかね。なんかでぽろっと喋って、でもちゃんと講義だった気がします。
期待通りの展開みたいなのをするけど、ちょっとした裏切りみたいなところで、でもとんでもない方向に沿っていくんじゃなくて、見てる人が気持ちいいくらいの裏切り感みたいなのがあるといいって言ってた気がして。それ、残ってます。

はる
ドラマ見てると、あーこいつ裏切りそうだなってらありますよね。 

みんな
(笑い)

はる
怪しいこの人〜とかある。

司会
ある笑

困る主人公とハラハラ

はる
ちょっと話ずれちゃうんですけど、思い出しました。(講義で印象に残ったの)主人公を困らせるっていうのがとても印象的でした。

司会
確かに。

はる
自分は困りたくないけど。

みんな
(笑い)

はる
困らないとドラマは作れないから。

ひと
確かにそうだよね。

はる
そんな困らせることが重要ってその発想がすごい。あ、確かに、今までのドラマってみんな困ってたわって。


解決した後に、尺の半分くらいでまた違う衝撃が出るみたいな話があったっけ。映画とかを配信で見てると、あ、確かにちょうどまた新しいライバルみたいなの出てきたなって。

ひと
なりますよね。

司会
テンポ感みたいなの気持ちよかったりしますよね。

ひと
真ん中?ちょい先くらいで、構成であったと思うんですけど、一回めっちゃいい状況になって、そこからまたダンって落ちて、ラストに向かっていくみたいなのあるじゃないですか。
このめっちゃいい状況を見ると絶対次ハラハラする展開があるから苦しくなるっていうのをネットで見たことがあって。ここにくると、続き見たくなくなっちゃうから、映画見れないみたいな人がいて、そうなんだって思いました!
でも割とパターン化されてるというか、それがいい構成だから、みんなそう思ってるから、もう察しちゃう人もいるんだなって思って、ここで、やだ!ってなるんだなって思って。次はもう見たくないみたいな。

司会
そういうのあるんだ。

小林先生
最近の「なろう系」とか「転生もの」は、序盤で主人公にとって困った状況や危機的状況があって、異世界に行ってみたら、主人公にとってずっとチート状態・ハーレム状態で、あとは上がっていく一方、というパターンが多いです。主人公が序盤よりも危機的な状況には絶対に追い込まれないっていう安心感があるから読み続けられるんでしょうね。

みんな
あーなるほど!

小林先生
通常の作品だと、ミッドポイントあたりを過ぎると、主人公が最も危機的な状況に追い詰められるんです。だけど、「転生もの」は最大の危機が序盤にあるんだと思います。

司会
確かに、沈みますもんね。なろう系ってその、異世界転生って。どん底に。

主人公の大きな欲求

司会
確かに言われてみれば。聞きましたっけ?(razuに対して)まだ聞いてないですっけ?

razu
なんでしたっけ?笑

ひと
すごい脱線しちゃった。授業で印象に残ったことは何かってやつ!

razu
あ、主人公に必ず欲がある、欲求があるっていう。そういう風にみたことがなかったので、すごいなって思ったのと、『DEATH NOTE』とかすごい好きで、夜神月は欲がすごいので笑
主人公に欲があるのは全部面白いなって。夢とかだったら、応援したくなるしみたいな。すごく面白かったのと、作品の中では、障壁?壁見たいのがあるっていうのがそれがすごいあーなるほどなって、勉強になりました。

司会
確かに、欲……。夜神月すごい欲まみれ。あれって最後悪になるんですか?ていうか悪?

ひと
まあ悪ではあるよね。

razu
ずっと悪だから。


一応、犯罪者だけをとは言ってた。

razu
でも後半になると犯罪者以外も全然殺してたので。

司会
あれだよね、最初に漫画なので、最初にわかりやすい欲をセリフで言っちゃうんだけれども、新世界の神になるって。全部はそのためにずーっと連載が続いてる。


そっかそういう感じ。

小林先生
新世界の神になるためには、犯罪者とか悪人を消していくんだけど、自分にとって邪魔になるやつも消してくので、そこの線引きというか、異常性がだんだん増してく感じがちょっとゾクゾクするというか、面白い作品だよね。

razu
めっちゃいいです。

司会
あーそうなんだ。新世界の神になるって、そこだけ知ってます。

小林先生
それってすごい欲求だよね。普通の人は絶対にそんなこと思わないから。あれだけ人気が出て、あれだけ連載が続いて、あれだけ面白い展開になったのは、それだけ強烈な欲を持った主人公だから。

司会
海賊王てきな?

みんな
あー確かに。

小林先生
連載漫画は、序盤から主人公は強烈な個性を発揮しなくてはならないので、主人公がその作品で達成したい目標をストレートなセリフで言うことが多いですね。「海賊王になる!」とか。

司会
じゃあ私(印象的だった講義内容)言ってないので。
私も自分の身近なことというか、自分の今の感情を書くみたいなところで、説明になっちゃいがち?っていうところで、聞いててすごい思い出したのが、昔日記書こうって思って描いてたときに全然続かないんですよ。今もいうて続いてないんですけど、でも、書くコツ?みたいなのを見たときに、1日の出来事を朝から書いてくんじゃなくて、1日の印象的だった瞬間、3分間とかを描くっていう。
そこだけ広げて描くっていうのが、それをしたらすごい楽しかったっていう記憶があったので、やっぱ説より、見返した時も瞬間を描いてる方が臨場感があっておもしろかったりしたので、あーって思ったりしました。
あと、後からの議題にもあるんですけど、さっきもいってた、いろんな人の手を通ってシナリオが描かれてく。声優さんに渡るのが元々描いたシナリオじゃないっていうのがすごいめっちゃびっくりして、私知らなかったんで。だからその、実写化とか、全然原作があって撮影して、アニメでも実写になったとしてもなんだったとしても、だめだーとか叩かれたりとかもあるじゃないですか。そういうのってすごい難しいんだなって思いました。一概に否定できない気持ちにそれを聞いてから芽生えてあー難しいなーってめっちゃ思いました。
そんな感じですかね。

(つづく)

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