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事実婚、ペーパー離婚のこと

2021年、妊娠出産と、新しいことを経験したので、記録として少しつづっていけたらと思います。その中のひとつ、事実婚からペーパー離婚へと私たち夫婦が変わったことについて書いていきます。

私たち夫婦は5年前に結婚式を行い、未入籍のまま、事実婚で暮らしてきました。子供が生まれるにあたり、どうしようかなとあれこれ考え、私たちが出した結論は「いったん入籍して、ペーパー離婚する」ことです。

事実婚だったこれまで

そもそもなぜ事実婚だったのかというと、まあ単純に私も夫も苗字を変更したくないからです。
結婚してすぐの頃には、一度は入籍も考えて婚姻届をもらってみたこともありますが、書類を集めたりするのが面倒であきらめてしまいました。(二人とも著しく事務能力が低いので…)
銀行口座や医師免許証、株式などの名義変更もかなり煩雑そうで、とりあえずはやめておこうということになりました。
住民票だけは関係の欄を妻(未届)という形にしていました。これは特別な書類などは必要なく、役所の方が戸籍のある役所に電話してくれて、どちらも婚姻関係がないことを確認できれば記載してくれます。

実際のところ、共働きで子供がいなければ、事実婚であっても困ることはほとんどありませんでした。問題となるのは、どちらかが死亡した場合には相続できないということくらいでしょうか。

周りの理解もこの数年でだいぶ良くなったように思います。
夫は当初、結婚式に出席してくれた友人に「俺たちは何を祝ったんだ」と言われたこともあるそうです。
悪気はないのでしょうが、私としては結婚=入籍ではないと思っていたので、この言葉にはかなりショックを受けました。戸籍なんて明治以降の近代的概念で結婚の本質ではないはずですぶつぶつ…
最近は選択的夫婦別姓の話もよくニュースになり、早く法律ができるといいねと言ってくれる友人もおり、ありがたいことです。

こんかい子供が生まれて

子供の苗字はどうしようかという問題が出てきます。
私と夫とどちらの姓でもよかったのですが、まあ社会的にもわかりやすいので、子供は夫の姓にしようと考えました。

ところが子供の苗字を父方姓にしようとすると、未入籍ではかなり面倒なようなのですね。
戸籍法では3世代は同じ戸籍に入れない規定になっているそうなので、やることとしては、
①私が戸籍分離をして新しい戸籍を作成
②新しい戸籍に子供が入る
③父親は認知届の提出を行う
④夫も戸籍分離をする
⑤子供を養子縁組で新しい夫の戸籍に入れる
これでようやく夫の子として正式に認められるということになるようです。(私が調べた範囲ですので、誤りがあったらすみません)
なんだこれ、複雑すぎでは?! と、すぐに諦めました。

また嫡出子にならないということも、子供に何か不利なことがあると嫌だなと思ってしまい、一旦は入籍することにしました。(こう考えること自体が差別に加担しているのかもしれません)
医師免許証などの名義変更の期限は、変更があった時点から1カ月以内と規定されているものが多いようなので、入籍→出産→離婚を1カ月以内に行えば名義変更の必要はないそうです。
入籍と離婚がまあ1番シンプルかなと考えて、そう決めました。

婚姻届は、出産後7日目に出生届と同時に提出しました。
離婚届は婚姻届と同日に提出すると婚姻届が受理されない可能性があるとのことで、1か月後に提出しました。

こんな形で、婚姻、離婚の手続きは一瞬で終わったのでした。

何の名義を変えることもなく、これだけで済めばよかったのですが、勤務先にこの件を伝えた際に名義の変更を求められ、一度苗字を変更することになってしまいました。
夫の苗字の保険証が家まで送られてきたり、産後のメンタルなのもあって結構傷ついたり…まあすぐ元に戻りましたが…

内縁関係のこれから

夫と子供は同じ姓、私は別の姓で、普通に暮らしていきます。普通の家族です。別にペーパー離婚していることはわざわざ話さず、旧姓で働いてます、くらいしか言わないのかもしれません。

入籍なんてしなくても別に何でもないのだと思います。でもやっぱり、できれば苗字はお互いのまま、社会制度でも夫婦、家族と認められたらいいのに。選択的夫婦別姓制度が早く認められることを願っています。



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