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スポーツマンシップ

バスケW杯、日本代表はグループリーグ大健闘でしたね。
その中でも、2戦目のフィンランド戦は本当に熱い試合になりました。

それぞれの選手が活躍する中で、やはり目を引いたのは河村 勇輝選手です。

逆転への躍動のきっかけになるスリーポイントシュート
観客をも魅了する素晴らしいパスとその精度
NBAのオールスター選手がついていても引かない心と強さ
挙げたらきりがないですが、本当にすばらしいものでした。
試合後のインタビューも、河村選手の地頭の良さを、あますことなく感じられる内容でした。

今携わっている子どもたちにも、たくさん、たくさん真似して、学んでほしいところがたくさんあるものでした。

その中でも、やっぱり「すごいな」と思ったことが、『倒れた選手への対応』です。

バスケはレベルが上がるほど激しいプレーが増えるので、おのずと転倒することが増えてきます。倒れた選手に対して、立ち上がるために手助けをすることもよくあります。その中で仲間へ助けに行く選手は多いのですが、相手チームに行く選手になると、少し減ってしまいます。まぁ、真剣勝負をしている相手に対してですから、行きにくいのも確かだと感じます。

ただ河村選手は違いました。僕が気づいただけでも、2回ほど、自主的に倒れた選手のところに駆けつけ、手を貸そうとしていました。(テレビだと途切れていたので、おそらくですが💦)

転倒は敵選手同士の接触から起こるので、当事者で手を貸すことはあるのですが、僕が見たときの河村選手は当事者ではありませんでした。特に接触に関係にところにいたのにも関わらず、しかも少し遠いところなのに、疲れている中でも走り寄り、手を貸して(貸そうとして)いました。

「どうやったらこんな選手が生まれるのか」
「ただただ、素晴らしい」

バスケットスキルやバスケIQ、そして強さももちろんすごいのですが、僕自身は、その『スポーツマンシップ』とも言える姿勢こそが、あそこで活躍できた土台があるように感じました。


スポーツとは

相手、審判、自分(自チーム)を尊重するということを前提として、ルールを守り、楽しみ、競い合うための運動をすること

それでは『スポーツマンシップ』とは?


育成世代(小中高校生)のスポーツに携わる者として、『スポーツマンシップ』にどうアプローチしていくか。それぞれの哲学にそってアプローチされるものになりますが、何にせよ正解があるものでもありません。

定義的には

『主体的な相手、審判、自分(自チーム)への尊重を前提とした
ルールを守り、楽しみ、競い合い、運動をするための“心構え、姿勢”』

としています。

間違いではないのですが、なかなか実際に指導する中での難しさもあることも確かです。


そんな中、今回、こういった素晴らしい人材が、この大きな大会で見本となって背中を見せてくれるという機会があること、とても幸運だとも感じています。

今、僕が手がけている『スポーツファシリテーション』

『スポーツが楽しめることを促進し、喜びや自主性が育つ場を創ること』

その前提が『考えること』と『対話すること』

このW杯の河村選手の在り方、子どもたちも見ていたと思いますので、ぜひ感じたこともふくめ、『考える』ように投げかけたいと思います。
そしてそこから『対話すること』を通じて、何を感じて、何を考えて、どうなりたいか、そんな話をしていこうと考えています。

今僕には、この河村選手のスポーツマンシップを、ちゃんと「素晴らしい」と伝えられる環境があります。
その環境を、子どもと保護者の方と作れていること、本当に光栄です。

また、この大会、こうような素晴らしい機会が日本でも開催されていることも恵まれていると感じています。
ゲーム運営、大会運営、チーム運営、そして選手やコーチの方々も含めて、あらためて感謝と敬意を抱くばかりです。

まだ大会は続きます。
選手たちがケガなく、求めている結果がに届くように、願います。

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