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東京の1R家賃が高すぎるので熊本の2DKに引っ越してみた

およそ2年間の東京暮らしを共にしたのは、専有面積22㎡のワンルームでした。総戸数3部屋のアパートで、外観もそこそこ綺麗。風呂トイレは別だし、2口コンロを置けるし、一人暮らしの部屋としては申し分ない環境でした。

家賃は8万8千円で、山手線の千駄ヶ谷駅まで徒歩10分ほどであることを考えれば妥当な金額だったのでしょう。また、それまで勤めていた会社の家賃補助が5万円あったので、多少の家賃の高さは気になっていませんでした。

東京に住む意味がなくなった

しかし今年の9月、会社を辞めて個人事業主になることにしました。もともと副業でやっていたプロジェクトに力を入れたくなったのが理由です。

※会社を辞めた話はこちらで書きました→退職して個人事業主になります(なっていました)

※有料記事ですが、個人事業主一本に絞ろうと思った理由とかも書いています→個人事業主になりたいと思った3つの動機と会社員を辞めるための2つ条件

それと同時に、「東京に住む意味ってあるんだろうか?」と考えるように。2年前までは福岡に住んでいたのですが、20代のうちのどこかで東京に住んでみたいという気持ちがあり、東京転勤の話を頂いた時に一も二もなく飛びつきました。ところが、転勤してすぐに新型コロナウイルスの流行が始まり、外出しづらくなってしまいました。やがて会社の業務もほとんどリモートワークとなり、家を出るのは食材の買い出しくらいになっちゃったんですよね。

ただ、この変化に対しては、もともと引きこもり体質だったこともあってそれほど大きなストレスは感じていませんでした。というか、会社から徒歩5分のところに住んでいたのですが、いざ在宅勤務が始まると、その距離ですら通勤するのが面倒くさくなる始末。家にずっといるの最高すぎる。

東京に引っ越してくる前は色々な場所に行きたいなと意気込んでいましたが、そもそもイベントは中止になっている。開催しているイベントもあるのですが、引きこもり体質なので、いざ行こうとすれば億劫になる。これでは、福岡に住んでいた頃と対して変わりません。

それに加え、会社をやめた家賃補助がなくなってしまいました。個人事業としてやっているプロジェクトはどこに居ても出来る性質のものなので、ますます東京に住む意味がなくなることに……。

熊本の家賃が馬鹿みたいに安い

東京以外の場所で暮らしたい。そう考えたとき真っ先に思いついたのが熊本でした。

熊本は、大学生〜新社会人の頃に暮らした街。当時は家賃2万5千円のワンルームに住んでいました。しかも水道料金とインターネット料金も家賃の中に含まれており、今考えたらあり得ないくらい安かったなと思います。3部屋契約したって、東京の部屋の家賃でお釣りが来ます。

また、熊本には大学時代の友人もたくさん住んでおり、実家の福岡にだって帰りやすい。熊本に引っ越す以外の選択肢がなくなり、そそくさと引っ越しの準備を進めていきました。

地方暮らしに車は必要なのか?

地方に移住して家賃を下げようとすると、「地方では車が必要になるから固定費はそんなに変わらないよ」と言われたりします。なるほどたしかに、車を買って維持しようと思えば、めちゃくちゃにお金がかかってしまいます。

しかし、こちとら筋金入りの引きこもりです。そして通勤という概念がないので、車が無くてもさして困らない。でも公共の交通機関がなかったらいざ移動しようとするときに大変すぎるので、その当たりはちゃんと考えたいなと思っていました。

大学時代の経験から、熊本暮らしは路面電車(市電)とバスを使えばなんとかなることは分かっていました。また、以前熊本に暮らしていた時お世話になっいた劇団の舞台にも出演したいなということで、稽古に通いやすいように中央区の国府あたりに住みたいなという気持ちが。というわけで、この二つの条件から自然に、市電の国府駅周辺に住もうということに決まりました。

実際に熊本へ引っ越してきて3ヶ月ほどが経ちますが、生活の中で特に困っていることはありません。週3回の演劇の稽古には通いやすいし、徒歩圏内にスーパーが1軒とコンビニが2軒あるし、10分くらい歩くと川釣りができるし、東京に暮らしていた頃よりも便利になりました。

また、これは少しずるい作戦ですが、「車がないんです……」と言うと、車を持っている人の方でこちらに赴いてくれたり、出先でもわざわざ送ってくださったりします。とにかく周りに車持ちが多いので、自分が車を持つことのメリットがますますないなと感じています(いつも本当にありがとうございます)。

どのくらいの広さの部屋に住むのか

熊本で住む部屋について、最終的には2DKで45㎡の部屋を選ぶことに決めました。この間取りは1980年代に流行ったものらしく、建物自体は若干古めです。オートロックなどという大層なものはありませんが、エレベーターはちゃんとついています。これで家賃は5万5千円。学生時代に暮らしていた部屋に比べると3万円も高くなってしまっていますが、市電の駅は近いし、部屋の広さは倍になっているし、何より東京の狭い部屋に比べると家賃が逆に3万円も下がっています。

同じアパートの中に1Rで3万円くらいの部屋もあったのですが、歳を経るごとに物が増えていくし、熊本の友だちを家に呼んで遊びたいし、用途別に部屋が会ったほうが楽しいかなと思ったので、最終的には2DKで暮らすことに。

※部屋が増えて嬉しい話は、こちらに書きました→執筆中に発狂しちゃうので自宅内二拠点生活を始めました

検討段階では、一軒家を借りて住むことも考えました。熊本は平屋一軒家の賃貸が結構いっぱいあって、家族3人が住めるような家が6万円くらいで借りられるんですよね。しかも小さな庭と駐車場までついていたりする。これもかなり魅力的だったのですが、駅の近くで借りたいと思っていた部屋は5年定期借家のものでした。24歳以降は2年ほどでの引っ越しを2回も繰り返しているので、今回もまたどこかへ引っ越したくなるかも……ということを考えて、なくなく諦めました。普通借家だったら、少し家賃が高くてもそこに決めていたかもしれません。

熊本の暮らしは最高です

というわけで3ヶ月くらい熊本で暮らしていますが、何の不便もなくて最高です。しかも固定費は下がり、家は広くなってしまった。最高です。

リモートワークの導入で、どこに住んでいても仕事ができるという方は増えているのではないかなと思います。関東圏に住むのも東京へ出やすくて便利だとは思いますが、いっそ九州まで出てきちゃうのもおすすめです。どうしても東京へ行きたければ、飛行機に数時間乗れば着いちゃいますからね。


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