マインドフルネスの特徴は
マインドフルネスという言葉も,すっかり世の中に広まった専門用語の一つです。書店に行っても,ネット書店でも,マインドフルネスに関連する書籍は本当に数多く販売されています。
マインドフルネスは,何も判断することなく,いまこの瞬間の経験に注意を向けること,とされます。少し抽象的で,よくわからない言葉だと感じるかもしれません。目の前の作業に集中することとマインドフルネスはどう違うのか?とか,フロー体験とマインドフルネスはどう違うのか?など,疑問が浮かぶかもしれませんね。
マインドフルネス
マインドフルネスは,さまざまな「よいこと」に結びつくことも多くの研究で示されています。認知的に柔軟になったり,身体の免疫システムにもよい結果を与え,ストレス反応を低下させ,抑うつや不安も低下させます。
一方で,マインドフルネスの概念が広まるにつれて,概念の範囲が拡大したり,ズレたりすることもよく見られます。マインドフルネスは「トレーニング」としてその場で訓練するようなものという考え方もあれば,日常生活の中でマインドフルネス的な体験を経験する,一種のパーソナリティ(性格)のようなものだと捉えられることもあるからです。そして,マインドフルネスを測定する尺度も数多く開発されています。
関連
では,マインドフルネスはビッグ・ファイブ・パーソナリティとどのように関連するのでしょうか。これまでにも研究を紹介してきたことはあるのですが……
この数年だけでも多くの研究が行われています。そこで,メタ分析の手法で関連を統合し,全体的な関連を見てみるとどのようになるでしょうか。マインドフルネスとビッグ・ファイブ・パーソナリティ,さらに特性不安や知能についても検討しています。こちらの論文を見てみましょう(A meta-analysis of trait mindfulness: Relationships with the big five personality traits, intelligence, and anxiety)。
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