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HEXACOモデルの年齢変化 in 韓国

割引あり

ビッグ・ファイブ・パーソナリティについては,年齢による平均値の差がよく検討されています。日本でも海外でも,何度も年齢に伴う平均値の変化については検討されていて,おおよそ成人期を通じて次のような結果が得られています。

◎情緒安定性が上昇(神経症傾向が下降)
◎協調性(調和性)が上昇
◎勤勉性(誠実性)が上昇


HEXACOモデル

カナダの心理学者アシュトンとリーは,ビッグ・ファイブ・パーソナリティに代わるパーソナリティモデルを提唱しました。6つのパーソナリティ次元で構成されており,その頭文字(2文字目もとっているのですが)をとって,HEXACOと名づけました。

H: Honesty-Humility(正直さ—謙虚さ)
E: Emotional Stability(情緒安定性)…神経症傾向の逆でBig Fiveとおおよそ同じですが,内容の一部がH因子に入るため完全に同一ではないようです。
X: eXtraversion(外向性)…Big Fiveの外向性とほぼ同じ
A: Agreeableness(協調性・調和性)…Big Fiveの協調性と大体同じですが,部分的にH因子に内容が吸収されているため全く同じではありません。
C: Conscientiousness(勤勉性・誠実性)…Big Fiveの勤勉性とほぼ同じ
O: Openness to Experience(開放性)…Big Fiveの開放性とほぼ同じ

HEXACOの発達

では,HEXACOモデルの特性は,年齢とともにどのように変化していくのでしょうか。

韓国の人々を対象に,大規模なオンラインのデータを用いた検討が行われています。こちらの論文を見てみましょう(A South Korean study of age trends in HEXACO-PI-R self-reports)。

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