高い目標を設定する人の性格
仕事や課題に取り組む程度を高めるような動機づけにはどのようなものがあるのでしょうか。
たとえば,目標の立て方です。
あまりに荒唐無稽で高い目標を立ててしまうと,なかなかその目標にたどりつくことができず,途中で動機づけは失われてしまいそうです。
また,あまりに曖昧な目標を立ててしまうと,どの方向に向かったら良いのかがわからなくなってしまいますので,やはり動機づけは失われてしまいそうです。
目標設定理論
目標に注目して動機づけとの関わりを論じた,目標設定理論という理論があるようです。
まず,簡単な目標よりも,もしも行為者がそれを受け入れ,それを達成しようとすれば,より困難な目標の方がより高いパフォーマンスを示すということが言えるそうです。もちろん本人が「これはダメだ」と思ってしまうと,もう困難な目標の効果はなくなってしまうのでしょうが,「できそうだ」という自己効力感が維持されるのであれば,そのほうが良さそうですね。そのためには周囲のサポートなども必要になりそうだな,と想像されます。
次に,曖昧な目標よりも明確な目標の方が動機づけが維持される,ということがあるようです。ということは,「とにかく頑張れ」という言い方はダメだということなのでしょうね。
さらに,フィードバックが加わることでさらに動機づけは高まる傾向があるということのようです。「いまここまで達成されている」という目安が示されたり,次のステップへのサポートが行われることが,行動の遂行にはプラスに働きそうです。
実際にうまくいくかどうかはわかりませんが,このように書いてくると確かにうまくいきそうな気になってきます。
性格と動機づけ
特定の性格の人が,何かをやり遂げるような動機づけを示したりするのでしょうか。
そんな問題を扱った研究があるので,見てみたいと思います。この論文です(Relationship of personality to performance motivation: a meta-analytic review)。
この研究では,パフォーマンスに関連する3つの理論に基づく研究を集めて,パーソナリティとの関連をメタ分析で検討しようと試みるものです。
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日々是好日・心理学ノート
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