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カップルが刺激の強い映画を観ると

デートで映画を観に行こう,という話になったとします。どんな映画を観るかで関係性が左右されるということはあるのでしょうか。もしもそんなことがあるなら,何を観に行こうか,考えてしまいますよね。

2つの映画

1980年代半ば,『デイヴィッド・バーンのトゥルー・ストーリー』(原題:True Stories)という映画がありました。私自身は観たことがないのですが……アメリカの中流階級の人々を描いたミュージカル・コメディ映画だそうです。

一方で,『デス・ポイント/非情の罠』(原題:52 Pick-Up)という映画があります。脅迫と殺人がストーリーに盛り込まれた,ハードボイルド・サスペンス映画です。

どちらも古い映画なのですが,それぞれの映画を観たカップルは,どれくらいお互いに親しそうな振る舞いをするのでしょうか。「つり橋効果」については多くの人が知っているのではないかと思うのですが,同じような効果が映画を観ても生じるのであれば,『デイヴィッド・バーンのトゥルー・ストーリー』よりも『デス・ポイント/非情の罠』を観たあとのカップルの方が,お互いにくっつき合ったり親しげな振る舞いをする……はずですよね。

実際にやってみる

果たして,どうなのでしょうね。では,実際にこれを確かめた研究を報告する,こちらの論文を見てみましょう(At the Movies: An Unobtrusive Study of Arousal-Attraction)。

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