見出し画像

センサーで睡眠時間を測定するとわかること

割引あり

最近はよく知られるようになってきましたが睡眠不足も良くありませんし,長く寝すぎるのも良くないという研究結果があるようです。

何事もほどほどが良いのでしょうかね。


睡眠時間

平均睡眠時間が9時間を越えると,死亡リスクが上昇し,高血圧,脳卒中,糖尿病などさまざまな健康状態の悪化が見られるようです。しかし一方で,睡眠時間が7時間を割り込むと,糖代謝やコルチゾール分泌に悪影響が障子,神経行動上の問題が生じるリスクが上昇するとか。睡眠と健康との間には,「逆U字型」の関係があるということになります。少なすぎても多すぎても,不健康状態になるのです。

自己報告か測定か

国内外の研究について言えることではありますが,睡眠の研究の多くは自己報告による日常の睡眠に関する報告に基づいています。自己報告の研究によると,成人の約3割前後が推奨睡眠時間を下回り,約8%が上回ると報告しています。しかし,これらは日常の睡眠習慣を自己報告した結果であり,実際の睡眠時間と外れている可能性はあります。

また,機械を装着して睡眠を測定する研究もありますが,その多くは1週間から2週間の装着によって測定された睡眠を報告するものです。もっと長期的に測定を行ったらどうなるのか,という問題は,常に存在するものです。

そこで,マットレスの下にセンサーを置いて測定する,大規模な調査研究が行われています。実際に長期的に睡眠を測定することで,どのようなことが明らかになるのでしょうか。こちらの論文を見てみましょう(Are we getting enough sleep? Frequent irregular sleep found in an analysis of over 11 million nights of objective in-home sleep data)。

ここから先は

1,284字

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?