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嫉妬をするのは何パーセントが遺伝か

割引あり

恋愛関係や婚姻関係における嫉妬は,自分のパートナーが誰かに対して恋愛感情を伴った関心を抱いていたり,誰かから関心を抱かれたりすることによって,脅威の感覚を抱くことを指します。


進化心理学

進化心理学という研究領域があるのですが,それっぽい説明だと,恋愛関係における嫉妬というのは,嫉妬心を抱くことで関係を守ったり相手を攻撃したりして,脅威を抑止しようとする機能だとも解釈されます。

嫉妬心を抱くことで,結果的に繁殖の成功率が高まることから,このような感情を抱くことにメリットが生じるということです。

遺伝

嫉妬心には個人差もありそうです。嫉妬心を強く抱く人もいれば,あまり抱かない人もいます。このような個人差はなぜ生じるのでしょうか。

そして,そもそもこのような個人差に対して遺伝や環境の影響はどれくらいあるものなのでしょうか。

ちょっと気になる点です。


双子の研究

遺伝の影響を調べるのに有効な方法のひとつが,双子に注目することです。双子には一卵性双生児と二卵性双生児がいます。

そして多くの個人差特性は,二卵性双生児よりも一卵性双生児のペアの方が類似度が高まります。ちなみに,二卵性双生児の場合には男女のペアもいますが,同性同士に限った場合でも同じです。

この関連の「差」から,遺伝の影響力を推定していきます。では,嫉妬心についてはどうでしょうか。どれくらいが遺伝の影響なのでしょう。この点を検討した研究があります。こちらの論文を見てみましょう(Why are some people more jealous than others? Genetic and environmental factors)。

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