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16歳の性格で46歳のメタボを予測する

メタボリックシンドロームの基準とは,何でしょうか。

一般社団法人 日本臨床衛生検査技師会のページで確認してみましょう。

◎腹囲:男性--85cm以上,女性--90cm以上
◎脂質異常:中性脂肪--150mg/dL以上,HDLコレステロール--40mg/dL未満
◎高血圧:最高血圧--130mmHg以上,最低血圧--85mmHg以上
◎高血糖:空腹時血糖値--110mg/dL以上

腹囲については必須として,「脂質異常・高血糖・高血圧のうち2つ以上を合併した状態」のことを,メタボリックシンドロームと言うそうです。


割合

アメリカ合衆国では,メタボリックシンドロームは若い成人期で約20%,中年期では約40%が該当するそうです。

日本ではどれくらいでしょうか。公益財団法人 生命保険文化センターのページにグラフが掲載されていました。男性だとだいたい20%前後,女性は10%弱といったところでしょうか。「強く疑われる人」まで含むとずいぶん高くなってしまうのですが,これは基準次第ですよね。


性格との関連

特定の性格の人が,メタボになりやすいということは,ありえるのでしょうか。

勤勉性の低さや神経症傾向の高さが,BMIの高さに少しだけ関連するという研究はこれまでにも行われています。また,勤勉性の高さは寿命の長さにも関連するという研究結果があったりもします。そう考えると,何らかの関連があってもよさそうに思います。

今回紹介する研究は,16歳の時点におけるビッグ・ファイブ・パーソナリティで,30年後の46歳におけるメタボリックシンドロームを予測する,というものです。非常に長期的な検討ですが,こういった研究で実際に関連があることが示されることが,関連の検討としては重要ですよね。では,この論文を見てみましょう(Personality traits at age 16 and risk of metabolic syndrome at age 46)。

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