見出し画像

月経前症候群と性格特性

さて,これまでも授業の中で出てきた素朴な疑問に答えるために調べた内容に基づいて記事を書いたことがあるのですが,今回もそのひとつです。

月経前症候群(premenstrual syndrome : PMS)という症状があります。PMSとは,「月経前、3~10日の間続く精神的あるいは身体的症状で、月経開始とともに軽快ないし消失するもの」をいうそうです。そして,精神症状として以下のような症状を伴うとされています。

情緒不安定、イライラ、抑うつ、不安、眠気、集中力の低下、睡眠障害、自律神経症状としてのぼせ、食欲不振・過食、めまい、倦怠感

このような症状を伴うことから,何らかの立ちでPMSがパーソナリティ特性に関連するのではないか,というのが学生から出された疑問なのでした。


PMSと性格

PMSにも個人差があり,毎月この症状で非常に苦しむ女性もいれば,あまり重篤ではない人もいます。そういった個人差が,何らかのパーソナリティ特性に関連するということはあるのでしょうか。

イランの医科大学で行われた調査があります。この論文をみてみましょう(The relationship between personality characteristics and premenstrual syndrome in female students)。

調査は,2017年にイランの医科大学の女子学生を対象に行われています。年齢は18歳から27歳までの範囲でした。パーソナリティ特性はHEXACOモデルが用いられています。月経前症候群の症状は18項目で測定されています。

ここから先は

609字
【最初の月は無料です】心理学を中心とする有料noteを全て読むことができます。過去の有料記事も順次読めるようにしていく予定です。

日々是好日・心理学ノート

¥450 / 月 初月無料

【最初の月は無料です】毎日更新予定の有料記事を全て読むことができます。このマガジン購入者を対象に順次,過去の有料記事を読むことができるよう…

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?