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ナルシシズムと自尊感情で知的謙虚さを予測する
私自身,けっこう知ったかぶりをしてしまう面があって,やってしまってから反省するという経験が昔からあります。知らないことは「知らない」と言うべきですね。
自分の知識を謙虚にとらえて,知らないことは知らないという適切な態度をとることを,知的謙虚さ(Intellectual humility)と言います。これまでにも,何度かこの概念については記事にしてきました。
知的謙虚さを測定する尺度も開発されています。
接する情報が,自分の知っていることなのか知らないことなのかを,より正しく判断することに知的謙虚さは関連するようです。
自尊感情とナルシシズム(自己愛)
知的謙虚さは,自分の知識をできるだけ正しく見る態度に関連していて「誇張しない」言い換えると「自分のもっている知識を否定的に見る」ことにも関連します。
ということは,自分自身をポジティブに見る傾向が低いと言うこともできるのではないでしょうか。これまで,知的謙虚さとナルシシズム(自己愛)傾向との関連については,すでに検討されています。自己愛傾向の特徴のひとつは,しったかぶりをすることですからね……(知ったかぶりしがちな自分,大丈夫か)。
自尊感情と知的謙虚さとの関連もすでに検討されているようなのですが,自己愛と自尊感情を同時に検討している研究はないそうなのです。
というわけでやってみようという試みが行われています。こちらの論文です(Domains of intellectual humility: Self-esteem and narcissism as independent predictors)。
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