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子どもたちの健康な食生活に関連する性格

若い頃の食習慣は,大人になってからも継続するのでしょうか。皆さんは食に対する考え方はずっと変わらないでしょうか,それとも変わってきているでしょうか。

食事は幼い頃からそれぞれの家庭のなかで培われるものですから,意外と個人差が大きそうですし,互いに思わぬところでほかの家の人とは違う,ということに気づくこともあります。

性格と食行動

性格と食行動や食に対する態度との関連も,これまでにいくつか検討されてきているようです。

一部の研究では,新しい食事を試したいかどうかという個人差が注目されています。この傾向は刺激希求性(強い刺激を求める)や,ビッグ・ファイブ・パーソナリティの開放性に関連することも報告されています。

一方で刺激希求性は,辛いものや肉,アルコール飲料を好む傾向に関連することが知られています。

このように見てくると,パーソナリティは日常生活の食行動にもある程度かかわってきそうです。

スコットランドの研究

今回紹介する研究は,11歳から15歳までの生徒たちを対象として,パーソナリティ特性と,食事に関連する行動や食事に対する態度との関連を検討するものです。スコットランドの公立学校と私立学校に通う,日本でいえば小学校高学年から中学校くらいの子どもたちが調査の対象となっています。

さまざまな食に関する行動や態度について検討されているのですが,パーソナリティ特性との関連は見出されるのでしょうか。こちらの論文を見てみましょう(Relationships between personality, attitudes and dietary behaviour in a group of Scottish adolescents)。

方法

調査はスコットランドで行われており,11歳から15歳までの451名が参加しました。平均年齢は13.1歳,女性が240名,男性が211名でした。257名は公立学校に通い,194名は私立学校に通っていました。

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