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年齢によって異なるコロナ過の孤独感と不安の関連

孤独は,さまざまな問題をもたらす人間関係上,心理上の特性であり,状態です。多くの研究で,孤独は精神的な健康度の低下,認知機能の低下,身体的な疾患,早期の死亡のリスク要因になり得ることが示されています。

さて,2020年から始まった新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックの中で,世界中で大きな問題になったことのひとつが,人間関係の制限です。人間関係が制限される中で,孤立したり孤独感を抱いたりする人々が増加したのではないかとも予想されます。

時系列

パンデミックの中で調査を行う際のひとつの問題は,感染者数が大きく上下することです。ある時期は感染者が増加して,国や地域の活動が制限されます。また一方で,比較的自由に活動できる時期もあって,そういう時期が繰り返されます。

ですので,時間を追って調査をしていくことが,新型コロナウイルス感染症の影響を考えるときには必要になってくるというわけです。

そこで,2020年春から7回にわたって調査が行われたデータを用いて,孤独感と不安との関連を検討した研究があります。こちらの論文で,結果を見てみましょう(Age differences in the association between loneliness and anxiety symptoms during the COVID-19 pandemic)。

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