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ペットの犬は飼い主に似るのか

ペットを飼うときのことを考えてみましょう。どういうところをみて,私たちは「ペットを飼いたい」と思うのでしょうね。「気に入る」「一緒に長い間過ごしたいと思う」「これだ!」と決断するポイントがどこにあるのか,というのは,なかなか複雑で難しい問題です。

ペットと飼い主

飼われているペットの雰囲気は,そのペットを飼っている人間に「よく似ている」のではないか,という直感は昔からあります。そして,実際に似ているのではないかという研究も,けっこう数多く行われているのです。

こういう研究はなかなか面白いもので,工夫の余地もたくさんあります。たとえば,ペットと飼い主が同じような背景のなかで写真を撮っていたら,飼い主とペットが似ているからと言うよりも「同じようなところで写真を撮っているから」似ていると判断してしまうかもしれません(そしてたいていのばあい,そのような判断は認識されずに,単に「顔が似ているから」と考えてしまうものです)。

そもそも「似ている」とは何か,ということも難しい問題なのです。どうやって「似ている」ことを示すかという問題についてもそうです。

どうやって研究をすればよいのでしょうね。今回は,南米のベネズエラで行われた,ペットの犬と飼い主との類似性を検討した研究を見てみましょう。こちらの論文です(Self seeks like: many humans choose their dog pets following rules used for assortative mating)。

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