退職後の適応につながる性格

皆さんは，何歳まで仕事を続けるでしょうか。

私の親世代くらいだと，退職年齢は「55歳」というのが一般的でした。今だと「若い！」という感覚ではないでしょうか。

世の中の流れとしては，60歳や65歳になったからすぐに仕事をやめるのではなくて，できるだけ長い期間，仕事を続けましょうという方向へと進んでいますよね。退職したとしても臨時雇用で何かの仕事をしていくとか，そうしないと年金だけでは生活できないとか……。とにかく，長い期間，仕事をしていくのがライフスタイルになっています。

ほんとうの定年後 「小さな仕事」が日本社会を救う (講談社現代新書)

退職という体験

誰でもそうなのですが，大きな環境の変化を体験すると，それは大きなストレッサーとなります。一般的に良い方向への変化も，悪い方向への変化も，どちらも大きな環境変化であり，ストレスの原因になりえるのです。

退職もそのひとつですよね。

そんな退職後の環境の変化にうまく対応できる性格のセットというのは，どういうものなのでしょうか。ビッグ・ファイブ・パーソナリティとの関連を検討した研究がありますので，見ていきましょう。こちらの論文です（Personality and retirement: Exploring the links between the Big Five personality traits, reasons for retirement and the experience of being retired）。

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