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アイデアーその②

これはいまから30年も前のアイデアである。

当時、レコード会社で働いていたぼくは、ちょうど、会社を辞める前だったかな、ぼくが会社にいる当時から考えていた企画を最後の企画書として、当時の社長に渡して会社を辞したのだが、今回はその内容について書く。

30年も前の日本は、ここまで個人情報が守られていない状況で、当時の会社にはCDを買ったお客様から送られてくるアンケートはがきが、会社に山のように積み上がっていた。

それを見て、ぼくは宝の山のように思えたのだが、ようは、お客様の情報がわかっているわけだから、メディアにアーティスト情報を載せないまでもお客様にダイレクトに商品の発売告知もできるし、それだけでなく、他の商品も販売することはできないだろうかと考えたのだ。

いまを思えば、ソニーのファミリークラブみたいなものだが、そのぼくが所属していたレコード会社単位での会員限定のファミリークラブの創設を考えていたのだ。

顧客データがあるので、それ自体を業者に販売するのではなく、もちろん、大事なお客様なのでそんなことするはずもなく、お客様の利益になることを提供しなければいけないわけだから、そのデータをもとに、いろんな会社と交渉をし、会員限定価格などの設定を作り、それで商売したらどうかと考えたのだ。

これに関しては、もうその会社を辞す前だったので、こういうアイデアもありますよ、的なことで、辞める時に当時の社長に直接提出したものなんだけど、いまを思ってもなかなかなアイデアだと思う。

音楽の会社がその顧客に対して、音楽以外の新たなサービスを提供しようという経営的にも多角的なもので、当時としては画期的なものではなかったろうかと自負する。



やはり、経営全体を安定化させるには、多角的な経営を試みないといけないのである。

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