言語の引き出しがたくさんあるってかっこいい(2022/06/03)

職場で仲良くしてくれている新卒の女の子がいる。
いやもう入社してきたの2年前とかで後輩も入ってきて新卒ちゃんとお呼びするのもなんだかな感もあるんですけども。
びっくりするとアリクイになったりむかしむかし数学の成績欄を空欄にしたことがある彼女である。

学生の頃の苦手科目は被っているが、得意科目はそれぞれ違う。
しかし研究分野はやはり少なからず重なっており、興味や趣味も重なるところが多い。
好きなことは同じ、得意なことは違う。
わたしも彼女もオタクで創作が好き。
彼女は英語で、わたしは国語一本で大学受験を突破した。ともに数学の成績欄は空欄のまま。

われわれの仕事は学習塾の受付事務と生徒の学習補佐、いわゆるチューター業務だ。
夏期講習開講間近の今時期はパンフレットの取り寄せや問合せ対応がじわじわ増えてくる。
普段通っている生徒以外の来客も多い。パンフレット下さいとか校舎見てみたくて…とかね。そういった方の対応もできる限りその場で回すわけですが、他の作業とか生徒の対応とかしてても、受付内でだれが何の対応してるなとかはなんとなーく片耳で聞いてるじゃないですか。
で、最近彼女の応対を片手間に聞きつつ別作業をしてたら耳が追えなくなったことがちょっと立て続けにあったのです。

1件目は対応の途中から会話が日本語→英語に切り替わったパターン。
2件目はやはり対応の途中で筆談での会話になっていたパターン。

いやどちらもそんなに件数あることではないんですが。
1件目は会話に英語が混じるな～と察した彼女が言語を切り替え、2件目は先方が(わたしには合図が見えなかったんだけどたぶんなんらかジェスチャーで？)耳が聴こえないと意思表示をしてくださって筆談に切り替えたようだった。
どっちもすっっっごい早かったんだよな切り替えが。びっくりした。
そんで、すぐに使える言語が複数あるのってすっごいかっこいいな～！ と思ったというタイトルです。
英語が堪能なのは知ってたけど、もちろんふだんわれわれの会話は日本語だし、目の当たりにするとね～！ かっこいいよね～！
わたしも彼女もどちらも好む話題ははざっくり芸術とか表現についてで、お互い大学の専攻もそんなようなところなんですが、「うわー！ 言語をコミュニケーションに使っているぞ！？！？」というビビりがあった。人と関わるための手段として言語をストックしている人の早さだったので。

言語とは当然他者とのコミュニケーションツール、ではない。

コミュニケーションのためだけにことばがあるなら、ことばはもっとオタクに厳しい。
あまねくことばはオタクの味方だ。ツールとしてでは無く、もっと内部の助けになってくれる。鼓動を打つ、消化を助ける、あるいはもっと魂の近くに来てくれる友人として。

と、思っていたので、同じくオタクであるところの彼女のことばとの関わり方にわたしはものすごくビビったし、なんか感動した。まじですごいかっこよかった。
わたしが働いている場所は人が人とかかわり合いになるところの、社会の一部なんだな～という気づきもあった。
自分のこと話好きだと思ってたけど、もっと貪欲な人はどんどん言語の裾野を広げていったりしてるのかな。それはそれでおもしろいんだろうな。

勉強がな～～～～～～～～苦手なんだよな～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～！！！！！
予備校に勤めてるおとなとしてどうなんという発言なのはわかってるけども。
手話はがんばってみようかなと思ってたところだったので…がんばってみようかな……がんばる……

かっこいい大人になりたい…

・平日はパックのままの冷奴