少しは君たちのこと、信じてみたかったよ。|3月18日〜3月24日
はじめに
アマクル?(元気?)
今週はテストが終わり、生徒はリラックスモード!
先生方は採点に追われています。
ようやくクラブ活動が再開しました!
選手の体調を考慮しながら、練習を行っていきたいと思います。
今週は写真を撮影することがあまりなく
写真少なめです。。。
では、スタート!
3月18日|日々進化するレストラン
ルワマガナには歴代の協力隊員がお世話になっているレストランがある。
過去にnoteでも何度か書いたことがある。
特徴は下記のとおりである。
・決まったメニューがない
・しょうがのしっかり効いたイチャーイが飲める
・ルワンダ人にも大人気のシナモンロールがある
・ルワンダの家庭料理を味わえる
・従業員がよく変わる(笑)
・ハンバーガーやピザなどの外国料理も味わえる
・たまに、ワッフルが食べられる
などなど
大好きな場所で、週に2~3回は通っている。
ここ一年の間にお店はずいぶん進化した。
例えば、
・冷蔵庫が導入され、冷えたドリンクを楽しめるようになった。
・本格的なコーヒーマシンが導入された。
・従業員が4名になった。
本格的なコーヒーマシンに関しては、1~2ヶ月はただの置き物になっていた。いつになったら動き出すのか・・・と思っていたら、ようやく今週
マシンの使い方がわかる女の子を雇いはじめたようだ。
「どうやって彼女を見つけたの?」と尋ねると
「オンラインで見つけた。」と。
ルワンダにも仕事を探すサイトはあるのだが、こんな小さま個人経営のお店の場合、人の紹介で職を得るものだと思っていた。
もしかしたら人をつなげるコミュニティがあるのかもしれない。
というわけで、カフェラテを注文してみた。
なかなか美味しかった。
ルワンダではコーヒーよりもイチャーイを楽しむ人が多い。
でも、郡庁や銀行で働いている人はコーヒーを楽しんでいる印象がある。
このお店をきっかけに、任地でコーヒーの美味しさが広がればいいな。
3月19日|お世話になりました!
全く異なるフィールドだけど、同じ任地で活動してきた先輩隊員さんがついに日本へ帰国する日。
元々お互いセネガルに派遣予定だったが、COVID-19の影響で派遣延期。
その後、お互いに派遣先がルワンダに変更に。
さらに、同じ任地に決まるという。
なんともキセキのような出会いだった先輩隊員さん。
街を歩いていると
「〇〇はどこにいるの?」
「〇〇は元気?」
と、まるで街のアイドル的な存在で、多くの人から愛されている方だった。
私が来た当初、同じ任地で活動している隊員は7人だったが
続々と任期を終え、3人になった。
任地のレストランや商店、いろいろな場所で受け入れてもらえたのは、
間違いなく、これまで活動されてきた隊員さんのおかげだった。
寂しくなるけど、同じ空の下で奮闘する仲間として、
私も残り10ヶ月。駆け抜けよう!
お世話になりました。
3月20日|テスト採点終了!
現在、生物及びスポーツを専攻している学生が2名ほど、活動先の学校で教育実習中だ。
そんな彼、彼女のおかげでテスト採点がかなりスムーズに、早く終えることができた。
テスト採点の際に、呆れてしまうというか、面白いというか、
なんとも感情で表せない出来事が起こった。
・・・先週に遡る。
シニア2の体育のテストを行った際に、
なぜかシニア5のテスト用紙も混じっていた。
その場ですぐに回収が行われたのだが
生徒に配ってしまった教室もあった。
数名の生徒が問題をノートにコピーして
シニア5の全クラスの生徒に問題を共有していた。
こうした出来事をDOS(Director of Study)は予測していた。
・・・というわけで急遽シニア5の問題を変更することになった。
そして、今日。
テスト採点をしていると、問題が変わったことに気づいていない生徒は
元々の問題の解答をそのまま書いているではないか・・・!笑
共通する問題は残念ながら、ひとつもないので、
そうした生徒たちの成績は必然的に0になる。
問題を確認せず、元々の問題の解答を丸暗記している生徒たち。
中には、満点をとっている生徒もいたので、
こうした生徒が全てではないのだけどね。。。
・・・なんとも言えない複雑な気持ちになった。
3月21日|信頼ってなんだろう。
活動を終え、学校を出ようと思っていたところ、
ルワンダ人の中で、一番信頼しているジャドーに遭遇。
ジャドーがこれから弔問に行くとのこと。
「もしかして、〇〇のお母さんのところ?」と尋ねると
「おお、知っているのかい?一緒に行こう。」とのことで
急遽一緒に行くことに。
聖歌隊メンバーでお世話になっている女性のお母さんで、
実は昨日の夜に行こうと思っていたのだが、
活動が遅くまであり、行くことができなかったのだ。
弔問を終えると、ジャドーが
「アカベンジ食べに行こう!今日は僕のおごりだ!」とのこと。
というわけで、任地で一番人気のアカベンジ屋さんへ。
ジャドーはジェノサイドでの経験を初めて伝えてくれた人。
他にも外国人では気づくことのできないルワンダや学校の事情や文化を教えてもらった。
私も彼には、悲しかった出来事やあまり人には話したくないような出来事も話してきた。
その度に彼は、私の目をしっかり見て、うなずきながら聞いてくれる。
「りさ、コメラ(Be Strong)! 大丈夫。これが人生だ。」という言葉とともに
優しいアドバイスや言葉をかけてくれる。
今日も様々な話を聞かせてもらった。
その中で印象に残ったのは
「僕は簡単にルワンダ人を信頼しない。」
という言葉だった。
ルワンダ人であり、ルワンダのことを知り尽くしているといっても過言ではない彼のこの言葉はとても衝撃だった。
この言葉に、ジェノサイドの影響も垣間見えた。
そもそも「信頼ってなんだろうか」
ここルワンダに来る前、私はルワンダ人と信頼関係を築きながら、活動していきたいと思っていた。
その気持ちに変わりはないのだが、
少しも疑わずにその人を信じることの難しさを感じた。
ジャドーは「りさのことは心から信頼している。ルワンダ人に言わないことや困っている出来事もりさには話すし、相談する。」
その言葉のとおり、ジャドーには家族の問題も相談された。
以前、電話でこんなことを頼まれた。
「家族が救急車で運ばれた。今すぐにお金が必要なんだ。〇〇RWF貸してくれないか?火曜日までには返す。」
これが嘘か、本当か、私には分からない。
私を信頼してくれているし、私も信頼している。
彼なら大丈夫かもしれない。
そんな思いで彼にお金を貸した。
そのお金は約束通り、火曜日に返ってきた。
しかし、正直なことを言うと結構な額だったこともあり、不安だった。
ジャドーにも裏切られるかもしれない。
また事件が起こって、返してもらえないかもしれない。
「明日返す」といって、期限を伸ばされるかもしれない。
私は少しも疑わずにジャドーを信じることはできなかった。
そして、お金が返ってきた時、自分を信頼してくれている人を、自分は信頼せずに、疑ってしまった自分を少し後悔した。
「信頼関係を築き、活動をします!」
簡単に言えてしまう言葉だけど
とてつもなく難しいことなのではないだろうか。
現地の人ですら信頼しあうことへのハードルが高いこの国で
外国人である私が信頼しあえる関係性を築くことのハードルは高い。
「いやいや、文化が違うのだから、行く前からそのくらい分かるでしょ」
本当にそのとおりなんだけど
「自分の言葉と行動に責任を持って、約束を果たすこと」
「自分が悪いことをしたら、謝る」
どんなに相手に裏切られても、信頼しあえる関係性をつくるための努力は惜しまない人間でありたいと思った。
3月22日|練習再開!
テストが終わり、ついに全員が練習再開!
昨日から練習を再開していた選手もいたので、
今日が全員揃ってのはじめての練習だ。
試合が1ヶ月後に迫っているものの、
このテスト期間と春休み期間で体力が衰えてしまうことが予想できる。
基礎的なドリルやジョギング、ストレッチ等の大切さを改めて伝えたいと思い、いつも以上にドリルやストレッチを多めに行った。
休み明けではあるものの、そこまでパフォーマンスには影響しておらず、
彼らのポテンシャルの高さ?を感じた。
練習後、大会への出場種目に対する選手一人ひとりの意見を聞き、
現地コーチとともに、リストや予算の書類を作成した。
その後、校長と会計担当に話をしに行った。
予算が降りそうな予感がしているものの、
現地コーチは
「ここから二人で話し合いをするだろう。でも期待しない方が良い。」
「前日まで分からないから、他にも策を用意しておかないと。」と。
「OK」と言われても、それはその場しのぎの言葉である可能性も大いにある。最後まで何が起こるか分からない。
・・・無事予算がおりますように。。。
3月23日|少しは君たちのこと、信じてみたかったよ。
毎週土曜日は、近隣の学校の選手との合同練習の日。
朝5:30に学校前で待ち合わせしているのだが、
5:20に行くと彼らはすでに待っていた。
いつもギリギリに来る彼らに
「いつもより遅いじゃん!」なんてドヤ顔で言われてしまった。
高校時代の15分前行動徹底を思い出した(笑)
少しずつ私もギリギリを攻めるようになったなあ。
事件が朝練習終了後、家で洗濯をしている時に起こった。
突然電話がかかってきた。
「りさ、他の学校の選手分の昼ごはんがない。」
とのことだった。
「いつも余りがあるから、それをもらえると思うよ。」と伝えると
「それはない。」とのこと。
念のため、状況がわかっている他の選手にも確認。
「他の学校の選手分の昼ごはんはない。」とのこと。
「一応確認してみて。それでも、なかったらお金を送る。
商店のお姉さんに送金するから、それを使って」と伝えた。
再びかかってきた電話。
「りさ、確認したけど、昼ごはんないよ。」とのこと。
「わかった。そしたら、一人500RWF、合計2000RWF送るね」と伝え、お金を送った。
その後、夕方練習のために学校へ戻った。
練習前に、リーダーのジミーにたまたま会った。
「他の学校の生徒たちの食事どうなった?大丈夫だった?」
そう尋ねると「大丈夫だったよ。食堂のお兄さんが助けてくれて、全員豆と米を食べたよ。」とのことだった。
「え・・・・?商店でマンダージとチャパティ買ってなかった?」と聞くと
「買ってないよ。ランチあったから全員いっぱい食べてたよ。」とのこと。
ここで、他の学校の生徒たちも食堂で食べていたことが発覚した。
その後、電話で話した生徒に
「他の学校の生徒たち、何食べた?」と聞いてみた。
生徒|「チャパティとマンダージ食べたよ。」
まだ嘘つかれたと思いたくない。
でも、本当のことが知りたい。
そう思い、揺さぶってみた。
私|「知ってるよ。食堂のお兄さんのおかげで、豆と米食べれたんでしょ?」
生徒|「それは少しの量だったから、その後に買って食べた。」
その後、改めてジミーに聞いてみた。
私|「少ししか食べれなかったから、チャパティとか買って食べたって言ってたんだけど、本当?」
ジミー|「いやいや!!いっぱい食べてたよ!」
ここで嘘をつかれているを確信した。
その後の練習は、切り替えて、何事もなかったかのようにしっかりトレーニングを行った。そして、何も問い詰めることはせず、彼らを彼らの学校まで送り届けた。
正直、他の学校の生徒たち全員に事情聴取して、事実確認をする元気はなかった。確認した上で、人としてやってはいけないことをした生徒に対して、しっかり伝える責任が私にはある。
だけど、もう嘘をつかれたことに対して、心が疲弊してしまっていた。
お金を返してほしいとも思わなかった。
「ごめんなさい。もうしない。」
彼らがそう言い、許しを懇願するのは目に見えている。
今までも嘘をついても、そう伝えることで、なんとかなってきたのだろう。
でも、彼らの「ごめんなさい。もうしない。」なんて聞きたくなかった。
それすら、嘘に聞こえてしまう気がして、
そう感じてしまう自分もすごく嫌だったから。
活動を終え、自宅までの帰り道。
子どもたちや大人たちのじーっと自分を見つめる視線を感じ、
「ははは!ムズング!」「中国人!」と馬鹿にするような言葉を浴びながら
私はこう思った。
「少しは君たちのこと、信じてみたかったよ。」
3月24日|バス料金の値上げ・・・
昨日の出来事ですっかり疲れてしまった。
外に出たくもなかったので、美味しいコーヒーを淹れて
1日ゆっくりすることにした。
イソコ(市場)で野菜を買い出しして、
卵や牛乳、肉まで買った昨日の自分。
しかも、洗濯もない。
昨日の自分、本当に本当にありがとう。
そう言えば、最近ルワンダではバス料金の値上げが決まった。
これまで1260RWF(約126円)で行くことのできていた首都行きのバス。
今後は1800RWF(約180円)となった。
現地の人々にとっては痛い値上げである。
2020年10月、政府は新型コロナウイルスパンデミックの間、乗客の運賃の3分の1を補助していた。
しかし、補助金が廃止されたことで、運賃が上がることに。
これにより、公共交通の運賃が40〜50%増加したというわけだ。
陸上競技大会は大体地方で行われるため、バスでの移動が絶対に必要だ。
生徒一人あたりの料金が上がると、予算を増える・・・。
春休み後、帰ってこれない生徒も中にはいるかもしれないなあ。
おわり
テストが終了し、来週の火曜日には生徒は地元に帰ります。
2〜3週間の春休みが始まります!
首都へ行ったり、他の隊員さんの活動を見学したり、
リフレッシュして、エネルギーを蓄えたいと思います!
それでは!
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