おかえり、生徒たち!3学期がはじまる。|4月15日〜4月21日
はじめに
ムラホ〜(久しぶり!)
春休みを終え、3学期がスタートしました。
学校が始まる前の日に、クロスカントリーの試合がありました。
ルワマガナ代表として出場したパピーが3位入賞を果たしました!
(協会が言うには、5月にケニアで行われる東アフリカ大会に出場できるとのこと。問題はパスポートと資金かな。おそらく行けないのだろう。)
この日記も再開しようと思います!
では、スタート!
4月15日|3学期スタート!
ジェノサイドの追悼週間が終わり、いよいよ今日から3学期がスタートする。
学校に行ってみると…誰もいない!
生徒はもちろん、先生もいない。
去年の今頃、この状況を理解できなくて、困惑していた。
通学制と全寮制の学校とで違いがあり、通学制の学校は教育省が発表した日程通りに始まる。
しかし、全寮制の学校の場合、帰省を終え、地元から戻ってくる生徒が大半のため、群によって新学期の開始日が異なるのである。そして、公共バスは、地元から学校に戻る生徒が優先される。
生徒の移動日は政府によって決められており、私の活動先の場合は明日と指定されている。
学校を探索していると、アリーナから声が聞こえてきた。バレーボールクラブの女子選手は、ひと足先に学校に戻ってきていた。コーチに聞くと、来週に大会を控えているとのことだった。というわけで、今日はクラブの練習を見学させてもらうことにした。
夕方、カウンターパートから連絡がきた。
今週末に予定されていた陸上競技大会の延期の連絡だった。
準備期間が伸びた…!と前向きに捉えるしかない。
夜は、聖歌隊の練習に!
活動先とは別に、ルワンダ人のコミュニティに属すことで、より彼らの文化を知ることができるし、知り合いが増えて、そのつながりが活動に繋がったりする。
今後も余裕のある時にはなるべく参加するようにしたい。
4月16日|嘘か本当か
今日は生徒が地元から戻ってくる日。
朝から学校に行ってみた。
生徒はチラホラ戻ってきていたが、数人程度だった。多くの生徒は、夕方ごろに戻ってくるらしい。
その後、近隣校に通う生徒から電話がかかってきた。
「学校に入るために10000RWF(1000円)必要なんだ。お母さんは5000RWF持っているけど、残りの5000RWFがないんだ。あと、家から学校までの移動費がないんだ。イチバゾ(問題だ)。」
…できるなら助けたい。でも、彼には何度も私に嘘をついてきた生徒だった。
加えて、近くから大人の男性の声が聞こえた。
学校に入るために10000RWF?
お金を騙し取るために、大人が彼を使って命令してるのか…?
この場所で暮らしていると、何度も裏切られすぎて、何が本当で何が嘘なのか、分からなくなる。
そう感じている自分に対してもガッカリする。
とりあえず、その学校の先生と教頭に確認した。
すると、10000RWFは先生へのコントリビューションとして、生徒全員が払わないといけないもので、払えない場合は学校に入れないようだった。
彼が言っていることは本当だった。
でも、信じられない。
私にとっての5000RWFは日本円で約500円。
正直簡単に払えてしまう。
ただ毎回私が助けることなんてできない。
持続可能でもない。
でも、そんなことも言ってられない状況があるのも事実なわけで、、、
そして、こうした状況でも、誰かに助けてもらって、なんとか乗り越えてしまう彼ら。
ライフイズハード、、、、、
4月17日|ちょっとした気遣い
朝から教職員会議がある。
学校に行くと、ほとんどの生徒が戻ってきていた。
ちらほら戻ってきていない生徒もいる。
お金が払えない、雨が降ってバスがないなど、人や地域によって、それぞれの事情があるため、仕方ないのである。そして、こうした状況に対しては非常に柔軟だ。
9時から始まる教職員会議。
どうせ始まるのは2時間後だろうと思いつつ、15分前にはスタッフルームで待機しよう思っていた。
するとほとんどの先生は学校にいた…!
久しぶりに会う先生方。
熱く抱擁して、再会を喜ぶ彼ら彼女たち。
日本ではなかなかない光景だよなあとしみじみ。
そして、会議はオンタイムではないものの、9:20には始まった。
すごいじゃん…!
それだけで感動してしまう(笑)
その後、新学期を祝して、校長の家に集まり、先生たちでランチをした。
部活動があるので、先に抜けて、学校に戻った。
部活動の時間になったが、なかなか生徒が来ない。
近隣校の新生徒が揃ったが、いつもの生徒たちが来ない。
30分以上遅れてきたひとりの生徒。
昨日、練習あるからねと伝え「わかったよ。明日ね。」と言っていたのにもかかわらず、
今日になり「練習はできない」と。
なぜ昨日言わなかったんだ?
彼にかかわらず、生徒や先生と接する中で
「いや、それわかっていたなら、事前に言ってよ」と思うことがよくある。
彼らからしたら、言って悲しませたくない、直前まで自分でなんとかしなきゃという思いがあるのだろう。
あとは、言いにくいことは、相手に聞かれるまで言わない。
気持ちはわかるけどさ、、、
女子生徒も40分以上遅れて、グラウンドにやってきた。
遅すぎ。
ただでさえ、放課後の練習時間は短いのに。
練習を終え、いつものダラダラとした雑談タイム。
こうしたコミュニケーションは彼らにとってとても重要だから、私も大切にしている。
だが、今日は一言も話す気にならなかった。
理由はいろいろあるけど、生徒の遅刻、そして、現地コーチが生徒とのおしゃべりに夢中で、参加していた選手に声がけをしていなかったから。練習後、彼のもとに行くと「Thank you for your training!Conguraturation!」と、言ってきた。
いやいや、そんな言葉求めていないし、なぜあなたは指導ではなく、お喋りに夢中になっていたの?
いざ、帰ろうとすると、女子生徒が「りさ、今日元気ないね。どうしたの?本当に元気?」と話しかけてくれた。その生徒と雑談していたら、少し元気がでた。
人の感情に無頓着そうにみえて、実はよく相手を見ている。
こうしたちょっとした気遣いに救われる。
4月18日|Welcome Test
地元から帰ってきた生徒を待ち構えているものは、
Welcome Testだ。
このテストは、現校長になってから導入され始めたもの。
休み期間にしっかりと勉強に取り組んでいたかどうかの確認テストみたいなもの。
教員も準備に追われている。
いつも思うのだが、この休み期間に準備できるはずのこのテスト、
なぜ彼らは直前になって準備を始めるのだろうか。
テストがあることはわかっているはずなのに、、、。
これは予測でしかないけど、彼らは、その時その時を生きている。
明日何が起こるのか分からない社会だからなのだと思う。
先回りして、計画して、準備して、実施するといったことは
彼らからしたら「何が起こるのかも分からないのに、なんで準備するんだ?」とその価値を見出すことはないのだろうと思う。
今日の練習では、コオーディネーショントレーニングを行なった。
彼らの潜在能力はもちろん素晴らしい、特に体力と筋力。
ただ自分の身体を自分の思い通りに動かす調整力は驚くほど低い。
その理由は、幼少期に運動を行う経験が少ないことや、体育の授業において基礎的な運動が行われていないこと、首都発展によりゲームやテレビ中心の生活スタイルに変化していることなどが挙げられる。
選手の中にも、一度動きを見ただけで感覚を掴めてしまう選手もいれば、何度繰り返してもなかなかできるようにならない選手もいる。
特に、手と足の連動性が驚くほど低い。
それでも、目的はそのままに、トレーニング方法や道具を変えながら練習を積み重ねることで少しずつ習得できるようになる。
スポーツの価値のひとつは、できなかったものができるようになること、その過程で継続の重要性を学ぶこと、できるようになることで達成感を味わえることだと思う。
ルワンダにおける陸上競技の普及・強化・育成に取り組んでいて、大きなことはできなくても、関わる生徒たちに陸上競技を通じて、このスポーツの価値を伝えることは最後まで諦めずにやり遂げたい!
4月19日|才能のあるアスリートを募集
朝、Xを眺めていると、このような投稿を見つけた。
発信源はルワンダスポーツ庁で、様々なスポーツ分野で祖国のためにプレーする
才能や野心にあふれたディアスポラもルワンダ人アスリートを募集するというものだ。
ディアスポラとは、独立前後から迫害を逃れて世界各地に散らばったルワンダ人を指す言葉で、近隣の東アフリカ諸国に限らず、世界中にいる。日本にもいる。
これは体感ではあるが、ルワンダでは幼少期におけるスポーツ育成(草の根)と比較すると、競技スポーツ、エリートアスリートの育成に力を入れている印象がある。
もちろん後者はとても大切な一方で、やはり神経系の発達が著しい幼少期のスポーツ環境を整えることがとても大切だと私は考えている。
ディアスポラがルワンダ代表としてプレーするにあたって、こうした選手をサポートする資金や人材、環境は整っているのだろうか。
4月20日|他チームでの学びを活かす選手
春休み期間、強豪クラブでトレーニングをしていた選手がいた。
今日の練習では、クラブで得た学びを活かす姿が何度もみられた。
例えば、こまめな給水。
(これまでは水筒すら持ってこなかった)
あとは、ウォーミングアップ後にランニングドリルを行うこと。
練習後のストレッチ。
彼の行動を見て、他の選手にも良い影響を与えてほしいなと思う。
今日の朝練習は、坂ダッシュ。
他チームでのトレーニングを通じて、スピードも持久力も向上していたように思う。
その一方で、自分のペースで練習に取り組むあまり、
スタートの合図を出す前に、ひとりでスタートする姿があったり、
他の選手を取り残していたり。
体幹トレーニングでは、1人で勝手に進めていたり。
トレーニングに集中するのは素晴らしいことだけど、チームで練習していることに対する意識が欠けてしまったように見えた。
トレーニングの最後に、そのことを彼に伝えた。
納得はしてくれたものの、今後の行動にどう現われるのか。
来週、現地コーチにも相談してみようと思う。
4月21日|く、くびが痒すぎる・・・
深夜2時、首があまりにも痒くて目覚めた、
寝れないほどの痒さなのだ。
私のベッドの横には、ムヒやベープ、ゴキジェットなど
あらゆる虫対策・刺された場合の塗り薬を置いてある。
すぐにムヒを塗って、なんとか寝ることができたものの、
起きても、ひたすらに痒い、、、。
しかも、首だけ。
朝起きて、首の後ろの写真を撮ってみた。
すると、赤い斑点のようなものがいくつもある。。。
おそらくトコジラミだろう。
昨日、シーツを洗ったばかりなのだが、
取り込む際に、しっかり叩かなかったからかもしれない。
仲良しのルワンダ人に相談して、一緒に病院に行くことに。
そして、そのあとは薬局に行き、薬をいくつか買った。
歩いていると、首元を見られるではないか・・・。
恥ずかしい・・・。
早く治りますように。
おわり
3学期はじめの1週間!
指導中の生徒たちはみんな帰ってきたので、
とても安心しました。
本当によかった。
一方で、近所の子どもたちの中には、スクールフィーが払えず、
草の上でぼーっとしている子もいるのが私が暮らす任地の現状です。
いやあ、分かってはいるけど、目にするとなかなか辛いですね。
こうした現状と向き合いながら、私ができる範囲のことを全力でやろうと思います。
来週からいよいよ実技が本格的にスタートします。
週末にエネルギーを貯めて、来週も頑張ります!
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