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#9 初マイアミ上陸② - 4年ぶりのイチロー選手 - 2016年

前回、いざマイアミへ!と書いてから早3ヶ月が過ぎている。何て遅筆なんだろう。仕事だったらとっくにクビになっている

前回までをまとめると、
・2013年の手術から回復、海外に行けるようになった
・2015年イチロー選手がマイアミへ移籍した
・2016年日米通算最多安打達成の瞬間を見届けようと思ったら、日本を出発する2日前に達成してしまった

ということで、あーだこーだでマイアミに到着

日本を出てからホテルにチェックインするまで、ほぼ24時間経っていた。その頃マイアミに親会社があり、呼ばれては1泊3日でとんぼ返りをしていた我が社の幹部が、遊びにマイアミへ行くなんて!ワニがいるよ!と、呆れながらよくわからない注意喚起をして下さったことを思い出した

本当に遠い!ご苦労様です(でした)
本社に寄ってみろとおっしゃっていましたが、もちろん行きませんでした

初マーリンズ・パークへ

現地2016年6月19日(土)、初のマーリンズ・パークへ
(今はローンデポ・パークという)

朝ご飯。エッグベネディクト3つはキツい
マイアミの跳ね橋
マーリンズ・パーク
曇っていて南国感がないな…

マーリンズ・パークは、オレンジボールの跡地に建てられ、2012年からマイアミ・マーリンズの本拠地として使われている

オレンジボールとは、あの「マイアミの軌跡」の舞台。1996年のアトランタオリンピックでサッカー男子オリンピック日本代表がブラジル代表に勝った場所

と、入ってモニュメントを見てから知った
みんな!知っていたなら!教えてほしかった…

前園!川口!と、ひとり内心盛り上がった後、あれってアトランタオリンピック…アトランタでのオリンピック…マイアミ…もはや ”アトランタ” オリンピックじゃなくない?

アメリカすごいな、とよく分からない感心をしつつ、なぜ「マイアミの軌跡」と聞いて疑問を持ち、地図を広げてみなかったのだろうか、そういう、どこかで興味関心が足りないから希望の大学に落ちるんだよ…と余計な自省をしながらスタジアム内をうろうろ…

所属選手のボブルヘッドが壮観
シアトル時代のイチロー選手のものもしっかりと

座席の選択

私は、三塁側内野席から左打席のイチロー選手を見るか、守備につくイチロー選手の背中を外野スタンドから見つめ続けるのが好きだ

これはちょっと厄介な好みで、普通三塁側がビジターなので、敵ファンに混ざる勇気がいるし、外野スタンドにしても、この頃のイチロー選手のポジションがライトかレフトかは、相手先発からの予想が必要で、そんなこんなでどの席のチケットを買うのかは、少々難しい問題だった

ところが、マーリンズ・パークでは三塁側がホームチームのダグアウト。どうして三塁側がホームなのか知らないし、調べもしなかったが、自分に都合がよいことはすんなり受け入れ、ダグアウトの左端(三塁近く)の席を購入。3試合同じ場所にした

この選択は吉と出ます

約4年ぶりのイチロー選手

イチロー選手がこんなに近い
この日はスタメンを外れていたので、代打出場を待つ

イチロー選手のことを、とても細いと思っている人は多いと思うし、実際、他の選手と比べると小柄なのは間違いないけれど、こうして間近で見ると胸板が厚い

6月19日(土)は父の日
ブルーを基調としたユニフォームなどを着ける

自分で選んで近い席を買ったのに、近すぎて緊張する。どうか、こっちを見ないでほしい

私はイチロー選手を見ると、とても緊張する。自分の鼓動の音が自分の耳まで響くし、呼吸も浅くなる

それは理由が三つある

ひとつは、イチロー選手の全ての動作を見逃さないように集中したいし、ヒットを打ってほしいというより打ちたいから

もうひとつは、とにかく嫌われたくないから。認識されないことよりも、嫌われることが一番最悪の事態で、私の立てた物音や動作が、野球の邪魔になったらどうしよう、イチロー選手に野球に専念していただき、それをこっそり見せていただくのが最高…

最後は、私はイチロー選手のファンとして、イチロー選手に恥ずかしくない生き方をできているだろうかという自問することになるから。その自問に対して、まだまだ頑張る余地があるのでは?もっと「ちゃんとしようよ」と思うから

こうして字に起こすと、どの理由もなかなか気味が悪いし、かなりの自意識過剰。でも、たぶんこれが緊張の正確な説明だと思う

なので、サインも貰ったことがない。サインしたくないタイミングだったらどうするの、もしよくても緊張のあまりサインペン先を向けて渡しちゃいそうだし、ありがとうございますすら言えなさそう。とにかく何かを失敗しそう…

こんななので、私と一緒にイチロー選手を見たくないという友達もいる。面倒らしい。確かに、わかるよ

スタントンがずっとくっついてました
当時はイエリッチもいて、すごいメンバーでした

マイアミの人たちの優しさ

隣の席は、キーウエストのお寿司屋さんと、マイアミのレストランシェフの、どちらも日本人の方だった。遠くからよく来たねとビールをご馳走してくださったり、ファールボールを取ってはお土産だと私に渡してくださったり…それなりにひとり旅で気を張っている私に、周りの人たちが本当によくしてくれた

詳しく聞けなかったけど、皆さんもマイアミまでやってきて生活の基盤を築くために、たくさんの試練と困難を乗り越えてきたはずで、そこにやってきたイチロー選手という母国日本のスーパースターが、一層の勇気と連帯をくれたのは間違いないだろうと思う

そのイチロー選手の応援に、遥々日本からやってくるファンも、連帯に混ぜてくれたのだろう。こんな風に自分の人種(国籍)を感じたことはなかったかもしれない。少し心地よかった

そんなこんなしている間に、イチロー選手は代打としてネクストバッターズサークルに入ったものの、出番なく試合終了、勝利

チームの勝利をマウンドで祝い、走ってダグアウトに戻ってきたイチロー選手が、何と私に手を振ってくれた

目線が違うと言う意地悪な人がいるが、
動画だとわかるんです

呆然とする私に、周りの人たちが「アキ!アキに手を振ってたよ!よかったね!!」と盛り上がっている

イチロー選手は試合に出なかったけど、4年ぶりに会えて(見られて)、皆さんに優しくしていただいて、最高の気持ちだった

満足の1日目が終了
次回マイアミ2日目はイチロー選手がスタメン出場!

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