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奈良吉野 五感を磨く聖地巡礼の旅④

リトリート2日目
当初から一番心配していた登拝の日
白い行者衣に身を包み出発。
櫻本坊の方々が先達を進んで案内してくださる。

でも、この日私予想もしなかった体験をする。
それは、標高1400mの山の中で施術する
こんなこと思ってもみませんでした。

登拝の道は光と風に溢れ楽しかったけれど、平坦ではなくかなりの急斜面。
「さーんげさんげ」「ろっこんしょうじょう」
(懺悔懺悔、六根清浄)

足があがるという、掛け声をかけながら、一歩一歩歩み進めます。
ハァハァしてくるけれど、それでも進む。
だって、進むしか道が無いのだもの。帰る、戻るという選択肢はありません。そう例えるしかないような山道を登ったり下りたりするのです。

(登山のベテランさんも初心者向きではないと言っていました。)

とはいえ、この日、爽やかな風と、光と、木漏れ日と、鳥の声
もう、最高の登山日和!
自然に包まれ私のテンションは最高潮!
楽しくて楽しくてたまりません。
ロープをつたう崖も
木の根っこの道も
足の幅一本しかない道も
子どもころに戻ったみたいに
わくわく、わくわく、喜びがあふれてくるのです。
あ~、この楽しい感じ、久しぶり!!
めちゃくちゃ元気が出てくる!!

しかし、一回目の休憩(大天井ヶ岳1439m)で
メンバーのお一人が、呼吸が苦しそうで、歩き方も相当辛そうになっていることに気づきました。

というのも、
職業病といいますか、どんな歩き方をしているか?動きにくさはあるか?その原因はどこだろうか?どうしたら改善できるか?みたいなことを見た瞬間に考えてしまうわけです。

お昼ごはんを食べたばかり、またまだ山道は長く続きます(その後6時間です)
この状態のまま歩き続けるのは明らかにキツいことは明らか。

わたしは施術することに決めました。

場所は山の中です、ベンチがいくつかあるだけの山小屋です
サロンのようにベッドはありません。
ご提供しているメニューのように頭のてっぺんから足先まで全てをくまなく、すべてを観る長い時間もありません。

みんなでゴールしたい!
みんなで歩ききりたい!
ご本人もメンバーも私も、最も望む未来

もう、それだけ!
利己とか利他とかごちゃごちゃ言ってる場合じゃないんです
今なの、今、自分ができることは何か?

その「今」求められるのは
休憩の時間という短時間で痛みや動きにくさの原因を的確に判断すること、そして結果を出すスピードと即効性のある施術

カチカチに張った筋肉をゆるめ
痛みを減らし、歩ける脚にすること!

そして、歩いているときも、遠隔でエネルギーを送り続け、気力と体力を維持できるようサポートすること

とにかく少しでもラクになりますように
痛みが引いて足が軽く感じますように
まさしく祈りです。
祈るように施術する。

ほかのメンバーも一人ひとり自分の出来るサポートをしました。
心のサポート、命のサポート、身体のサポートに全力をつくし感動的に全員がゴールすることができました。

なによりも、あの身体の状況で朝から9時間も歩ききったこと、体力精神力、あきらめない強い気持ちの結果です。
嬉しくて嬉しくて泣いてしまいました。


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