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ヘルシンキで買った石の思い出

森と湖の国フィンランド・・・もう一つ足して、森と湖と石の国と呼んでも良いのではないでしょうか。 そもそもフィンランドは岩盤の上にあるような国で、首都ヘルシンキでもあちこちで岩を目にします。岩の教会と言われるテンペリアウキオ教会も有名ですよね。


コテージではよく、石を使ったオブジェがさり気なく庭に置かれていて、みんな岩や石が好きなんだなぁと、足を止めて見入ってしまいます。


持ってきて置いたのか、もともとあったのか・・・? 
ちょこんと鳥が乗っていて、かわいい。


テラスと同じ高さの岩に置かれた、フクロウ君とはりねずみ君。


てんとう虫石!? 


そんな私の思いに呼応するように、一冊の本がコテージに置いてありました。 ジュエリーデザイナーの作品、アート作品などと共に原石が紹介されています。


パラパラページをめくっていると、なぜか不思議と魅かれる石に出会いました。スペクトロライトという石で、フィンランドが原産とのこと。七色の輝きを持つことから和名は分光石だそうです。

ヘルシンキの小さいお店でスペクトロライトを見つけ、自分へのお土産に買いました。

チョコレートのかけらのような小さい原石


ふつうに眺めていると黒っぽいのですが、角度を変えたり、光を当てると鮮やかな色が浮かびあがります。 

魔法みたい☆


一見地味に見えて・・・
深いブルーとゴールド

もう一つも角度を変えたら・・・
「曜変天目茶碗のようですね」と知人に言われました

 
そして、花言葉のように石言葉?があり、スペクトロライトは「持ち主の可能性を高める」のだそうです。
確かに、普段分かりづらくても、見方を変え光を当てることによって、はっとするような輝きを放つ性質は、その人の隠れた可能性を表しているようです。 大事にしよう!

最後にお店のエピソードを少し・・・
明るい雰囲気に誘われて入った石専門のショップ。店頭にいた若い女性に「スペクトロライトはありますか」と尋ねたのですが、発音が悪いせいか、珍しい石なのか、互いに顔を見合わせて?????
すると、奥でやりとりを聞いていた女性が、「きっと、これよ」と出してくれたのがまさにスペクトロライトでした。
その女性こそ、オーナーのSari McGlinnさんでした。 石のことなら知らないものはない感じでしたが、気さくで笑顔の素敵な方でした。
ところが、2019年に肺炎でたった3日で亡くなられたとのこと。 この時期といえば・・・・ 
お店は娘さん二人が、Soma and Sis(旧Somsola)と名前を変えて続けているようです。
石の言葉は、サリさんが私に遺した言葉にも思え、今も思い出しては時々かみしめています。