Orangeの時間 by wisteria

心惹かれるままに、世界を旅した備忘録です。

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マガジン

  • フィンランドの旅

    トランジットで偶然ヘルシンキに寄って以来、毎年フィンランドに通うようになって数年・・・美しい自然、ローカルな町や人々の表情・コテージ暮らしの楽しみなど、出会った様々をお伝えします

  • フィンランドの教会を巡る

    旅先では、必ずといって良いほど、教会と図書館を訪ねます。その町や人が分かるような気がするのです。愛してやまないフィンランドの教会を、一旅行者の目線で紹介します。そして、お気に入りの教会を集めたミニ写真集を作りたいと思っています。

  • 秘境ギアナ高地の旅

    ギアナ高地にあるテーブルマウンテンのロライマ山とエンジェルフォールを、テント泊やボートクルーズで訪ねた旅の記録です。’(2015年)

  • デボラ・カーに会いたい

    デボラ・カーが好きすぎて、こんな場所を作ってしまいました。若い頃、代表作をいくつか観て、そのときも素敵だと思ったのに、なぜかそのまま忘れ、最近1940年代や晩年の出演作・人柄を知って、すっかり夢中になってしまいました。好きな作品は、「めぐり逢い」、「お茶と同情」、「老兵は死なず」、「サンダウナーズ」、「旅路」、「Reunion at Fairborough」などです。映画通でもない”にわか”な私ですが、出すあてのないファンレターを書き溜めるように、綴っていきたいと思います。夢は、出演作品を全部観ること、イギリスの所縁の地を訪ねること。デボラ・カーに出会えて、幸せでした。 “Life would be kinder if I could live it with Deborah around” by Robert Mitchum (写真はBBC Radio4からお借りしました)

  • スペイン巡礼街道、サリアから114kmを歩く

    2022年5月、11年ぶりに「赦しの門」が開く聖ヤコブの年。スペイン巡礼街道(フランス人の道)を、サリアからサンチャゴ・デ・コンポステーラまで、114km歩いた旅の記録です。

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About me

こんにちは、wisteriaと申します。東京在住、夫と二人暮らしです。 好きな本を選ぶバトンが回ってきたとき、私が選んだのは、すべて冒険の本でした。こねこのぴっち、エルマーのぼうけん、海をおそれる少年、アルケミスト・・・etc 冒険といっても、大スペクタクルではなく、未知のこと、新しいことに、勇気を出して、自分を信じて向かっていくお話ばかりです。自分にとって、人生はまさにそんな冒険なのだ!と気がつきました。 これまで心惹かれるままに、ワクワクたくさんの旅をしてきました。レ

    • 「土管のおやじ」:フィンランドの国民的ボディローション

      良いと言われて買っても、使い切るとそのまま忘れてしまう私が、これだけは手元に置いておきたいのがフィンランドのボディローション「土管のおやじ」 オーガニックコスメのトップメーカーフランシラが、150年前に実在した治療家オヤンおじさんの薬草レシピの継承を許されて製品化しました。2013年にはベストケア製品賞も受賞しています。ほとんどの薬局に置いてあって、昔からあるのに廃れないのは、メンソレータムみたいな位置づけでしょうか・・・ 元々メンソレータムは近江兄弟社の製品で、現在はロ

      • あまとみトレイル86kmを歩く 後編

        前編はこちら ↓ 妙高山麓にステージを移し、トレイルの後半を歩きます。タープ泊のスルーハイカーが3~4日で踏破する行程を、私たちは宿と往復しながら6日かけて歩くゆるゆるな日程。楽とはいえませんが、朝晩ビュッフェで行動食もしっかり食べて、全然痩せませんでした。それでも、ロングトレイルなんて別次元の話と思っていたのに、こんな素晴らしい自然や歴史を肌で感じることが出来て最高でした☆  カラフルな秋のパレット 清水ヶ池 笹ヶ峰牧場 130ヘクタールもある牧場で、複数の酪農家か

        • あまとみトレイル86kmを歩く 前編

          長野県と新潟県をまたぐ全86kmのあまとみトレイルを、完歩しました(2024年10月) あまとみトレイルは雨飾、斑尾、戸隠、妙高の4つの山の頭文字をとって名付けられ、2021年に完成したまだ新しいトレイルです。 ルートが少し分かりづらい・山歩きが不慣れ・熊の出没情報が多発していることから、私はガイドツアーに参加しました。  スタート地点は長野駅。駅からトレイルが始まるなんてちょっと不思議。早朝東京を出発して半分寝ぼけていたけれど、「縁」と書かれた提灯に気をよくして歩き始めま

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        • フィンランドの旅
          83本
        • フィンランドの教会を巡る
          18本
        • 秘境ギアナ高地の旅
          4本
        • デボラ・カーに会いたい
          12本
        • スペイン巡礼街道、サリアから114kmを歩く
          7本
        • エチオピアの旅
          11本

        記事

          #20 アアルト設計、イマトラのスリークロス教会(フィンランド)

          巨匠アアルトが設計したスリークロス教会の改修工事がついに始まりました(2024年9月~) 老朽化やカビのため存続が危ぶまれる状況で、礼拝や地域住民向けの活動も出来なくなっていたそうです。2016年に訪れたときは確かに古びていたものの、そこまでとは思いませんでした。気候の温暖化が大きく関与していることにも驚きました。 スリークロス教会はフィンランド東部の町イマトラ(Imatra)にあります。イマトラはロシアと国境を接し検問所があります。物価の安いロシアで買い物したりやガソリン

          #20 アアルト設計、イマトラのスリークロス教会(フィンランド)

          ハメ城のお祭りで中世にタイムスリップ(フィンランド)

          ハメーンリンナはヘルシンキの北約100kmのところにある町で、かつては南スオミ州の州都でした。三大古城のひとつであるハメ城(Hämeen linna)は、13世紀のスウェーデン統治時代に作られました。リンナは城という意味ですから、お城の名前がそのまま町の名前になっているわけです。また、フィンランドで初めて開通した鉄道(1862年)は、ヘルシンキとハメーンリンナ間を結んでいました。 ハメ城は元々、スウェーデンの軍事要塞として建てられました。ロシアに割譲後は刑務所として使われた

          ハメ城のお祭りで中世にタイムスリップ(フィンランド)

          ガッレンカッレラ美術館(フィンランド)

          自宅兼アトリエだった個人ミュージアムを訪ねるのが好きです。作品そのものから受ける印象とは異なる芸術家の人生が垣間見え、距離が少し縮まった気持ちになります。今回はフィンランドの国民的画家アクセリ・ガッレンカッレラ(1865-1931)の美術館です。 ガッレンカッレラといえば民族叙事詩「カレワラ」シリーズが有名です。フィンランド国立博物館のカレワラを描いたフレスコ画も、彼が手掛けました。 美術館はヘルシンキの郊外、アアルトの自邸があるムンキニエミから更に西の、緑豊かな高級住宅

          ガッレンカッレラ美術館(フィンランド)

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          フィンランドの森でジョギング

          インドア人生を送っていた私を、フィンランドの大自然が外に誘ってくれた。 走る日がくるなんて1ミリも思っていなかった・・・ありがとう!

          フィンランドの森でジョギング

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          湖をまるっと1周サイクリング:トゥースラ湖畔芸術村(フィンランド)

          シベリウスの晩年の住まいアイノラがあるトゥースラ湖周辺は、19世紀に数多くの芸術家が移り住んでコミュニティを作っていました。シベリウスはもちろん、作家Aleksis Kivi、Juhani Aho、画家Eero Järnefelt、 Pekka Halonen、詩人 J. H. Erkkoなど、国民的と称えられる顔ぶれで、その邸宅が博物館として公開されています。 巡回バスもあるらしいのですが、トゥースラ湖は一周24kmなので、自転車を借りて回ることにしました。車がない場合は

          湖をまるっと1周サイクリング:トゥースラ湖畔芸術村(フィンランド)

          マナーハウスの「魔法使いの塔」に泊まる(フィンランド)

          もれなく家事がついてくるコテージ滞在の後、マナーハウスに一泊しました。旅の仕上げに、ご褒美のような時間を満喫しました。 ムスティオ・マナー(Mustio Manor:スウェーデン語ではスヴァルト・マナー Svartå Manor)は、ヘルシンキの西約80kmに位置する、歴史のあるマナーハウスです。ムスティオ(=スヴァルト)は黒い川の意味。この地域で鉄鉱石が発見され、スウェーデンのグスタフ王が製鉄所を作ったのが始まりです。 フィンランドの数少ないマナーハウスは、長く続いたス

          マナーハウスの「魔法使いの塔」に泊まる(フィンランド)

          わくわくワニランド、エバーグレーズ国立公園(フロリダ)

          今回は古い旅の思い出です。(何と2003年、大昔ですみません!) フロリダに大湿原の国立公園があると聞いて、キーウェストを訪れる途中で寄りました。アメリカの国立公園といえば、真っ先に思い浮かぶのは、巨木の森や美しい山々・クリークなどの水辺。湿地帯のエバーグレーズ国立公園は一体どんな所だろう・・・ 旅の起点のニューヨークはクリスマスシーズンを迎え、道端にツリーが並び始めていました。  フロリダは冬でも暖かい日差しを感じ、季節が逆戻りしたような気候。リタイアした人が温暖なフロ

          わくわくワニランド、エバーグレーズ国立公園(フロリダ)

          モンセラット:岩山の修道院のレクイエム(スペイン)

          かなり昔ですが、私には「いつか行きたい場所」がありました。 スペインのバルセロナ郊外にあるモンセラットです。切り立った岩山の上に修道院があり、その聖歌隊を聴いてみたかったのです。 モンセラットを知ったきっかけは、街中で偶然聴いたホアン・セレロールス(Joan Cererols 1618-1680)のレクイエムに一目惚れ、いえ一耳惚れして、彼がモンセラットの聖歌隊長だったから。モンセラットの聖歌隊はヨーロッパ最古の少年合唱団といわれています。 この曲を聴くと心が洗われ、深いと

          モンセラット:岩山の修道院のレクイエム(スペイン)

          #19 クオッカラの教会:わたしは命のパンである(フィンランド)

          フィンランドで訪ねた教会&礼拝堂シリーズも、19番目になりました。  今回は、ユヴァスキュラのクオッカラ(Kuokkala)という町にある教会です。 町の中心部の広場に面して、人々の生活に寄り添うように建っています。 多面体の建物は、見る角度によって色々な形にみえます。濃いグレーの外観が、高さ25mの鐘楼とともに広場の印象を際立たせていました。 エントランスの緩やかな階段。段差の違いが面白い。 正面入り口 内部は白木が多用された明るい空間です。 キリストの茨の冠を思わ

          #19 クオッカラの教会:わたしは命のパンである(フィンランド)

          秘境ギアナ高地の旅4 エンジェルフォール~カナイマ湖

          *前に記事はこちら ↓ サンタエレナの空港。民家みたいな素朴な作りで、のんびりした雰囲気でした。 エンジェルフォール観光の拠点になるカナイマまで移動します。 私たちを運んでくれるセスナ機 グランサバナを眼下にみる1時間半のフライトです。 セスナ機はグランサバナ上空をぐんぐん飛んでいきます。あんなに苦労して歩いたのは何だったの?!と拍子抜けしながらも、空から見るとギアナ高地の成り立ちがよく分かって面白い。 アウヤンテプイのエンジェルフォールに向かいます。 エンジェル

          秘境ギアナ高地の旅4 エンジェルフォール~カナイマ湖

          秘境ギアナ高地の旅 3 ロライマ山頂トレッキング~下山

          *前の記事はこちら ↓ Day2: 山頂トレッキング キャンプ2日目はトレッキングに出かけました。後ろの低い岩山の下がキャンプ地です。 テーブルマウンテンというと平らなイメージですが、実際は東京ドームが6000個も入る山あり谷ありの大地。 キャンプサイトもいくつかあり、場所を変えながら数日かけてトレッキングする人もいます。 つかの間でも晴れると、山頂が色彩を取り戻して生気あふれる世界になります。この日は休憩を含め7時間半の行程。いざ出発! かつて南米大陸とアフリカ大陸

          秘境ギアナ高地の旅 3 ロライマ山頂トレッキング~下山

          秘境ギアナ高地の旅2 ロライマ山でテント泊(ベネズエラ)

          *前の記事はこちら ↓ パライテプイに朝がきました。 ツアーに同行するポーターさんたちが暮らす集落もあります。 ここにもインコ大王様 炊事場 私達を運ぶヘリが飛んできました。 準備が出来ても山頂が晴れていないとヘリは飛びません。ギアナ高地は、湿った貿易風が山にあたって、年間を通じてかなりの雨が降ります。雲や霧で覆われている方が多いかも知れません。現地を仕切っているボスが、天候を見極めGOサインを出すのを待ちました。  待つのはすっかり慣れっこになったので、食事や

          秘境ギアナ高地の旅2 ロライマ山でテント泊(ベネズエラ)