走ろうと思わなければ、フルマラソンは楽で楽しい:ホノルルマラソン体験記
山歩きしない人でも富士山には登るように、ランナーじゃなくてもホノルルマラソンを走ることはできる・・・ というわけで、初めてのフルマラソンをホノルルで走ってきました。 もう全部楽しかった~~!!
ホノルルを選んだ理由の一つは、「初めてのマラソンをホノルルで走った人は楽しい思い出が残って、マラソンが嫌いにならない」と聞いたからです。自分は一生に一度かもしれないけれど、やって良かったという思い出にしたかったし、時間制限がないのも大きな魅力でした。
とはいえノリでは完走出来ないと思い、月2回の走り方教室に参加して、冬眠している身体を目覚めさせるパーソナル・トレーニング(=コンディショニング)を受けながら、皇居をベースに練習して、本番にのぞみました。 練習では速さは求めず、長い距離への耐性をつけることをメインにしました。
学生時代は、体育の授業以外運動NGの帰宅部。今はしっかり還暦も過ぎた私・・・ 究極の完走作戦は、ラン未満ウォーキング以上のスロージョグで、エイドでは必ず給水とストレッチ、エイド以外は歩かない。
横断歩道の信号が点滅し始めて小走りするくらいの、ゆっくりしたペースで、途中途中で写真を撮りながら、バディを申し出て下さった先輩と一緒にゴールを目指しました。
え!? マラソンってこんなに苦しくないの?
平均心拍数139のスロージョグで走った42.195kmは、膝・腰・足裏痛、足攣り、マメ、内臓疲労、30kmの壁、ふくらはぎの張りetcが全く無くて、自分でもびっくり。 つらいと思う瞬間が無かったんです。走ろう走ろうと気負っていたら、どこかで潰れて、残り全部歩いてしまったと思います。 シニアの初心者には嬉しい発見でした。
頑張らないとご褒美のゴールはもらえない、苦しさを乗り越えてこそのゴール・・というマラソンのイメージががらっと変わりました。
ホノルルならではのマジックなのかな? でも完走タイムは6時間半だったから、亀さん走りでも大半の大会の制限時間には間に合いそう?
これ以上遅くなったら歩くのと同じ・・・という超ゆっくりペースが、私にはジャストフィットでした。
走ろうと思わなければ、楽に楽しくゴールできる!
目からウロコの体験でした。こんな苦しいことは二度とやりたくないという気持ちと達成感がワンセットだったら、私は続かない・・
こんなに楽しく完走できるのなら、また走ってみようかな、とスイッチが入りました。やってみないと分からないものですね。
もう一つの発見は、走れば走るほど、身体が走り方を学んでいったこと。
身体が自動更新で走りを最適化してくれているような感覚でした。
身体って、どうしたら良いか(どうしたくないかも)分かっているんですね。賢いなぁ。
ふと、林望先生がたくさん歩いて腰痛を治したエピソードを思い出しました。
帰国する日の朝、お祝いの虹が現れました。 サポートしてくれたたくさんの方と、快く送り出してくれた家族の顔が目に浮かびました。
本当にありがとう!
何歳になっても、新しい景色が見られるって嬉しい☆
最高のクリスマスプレゼントになりました。
<おまけの追記 2023.3>
東京マラソンを、同じスタイルで歩かず完走できました。
(5時間53分、完走者365××人中の330××番 平均心拍数141)
お世話になっているスポーツマッサージに行ったら、「あれ? 脚良いですね。*さんは走った方が良いんですね」と言われました。
基礎体力や脚力がなくても、ノーダメージでゆっくりフルマラソンを楽しみたい人には、スロージョグがお薦めで~す!!
還暦過ぎて突然、走ってみようかな~と思いついてしまった人、その夢は少し先の現実で待っていてくれますよ。