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アトリエミストラルについて #2 プレイエルピアノ

群馬県高崎市にあるアトリエミストラルのオーナー櫻井です。

このnoteではサロンコンサートの愉しみについて紹介しております。今日はアトリエミストラルにある1905年製プレイエルピアノについてご紹介します。

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1.ショパンの愛したプレイエル

ご存じの方も多いと思いますが、プレイエルはフランスのパリで作られたピアノで、ピアノの詩人ショパンがこよなく愛好したことでも有名です。

作られたのは1905年。作られてから115年もたちますが、19世紀後半~20世紀初頭のパリの匂いを十分にまとったピアノです。当時はまだ2000人規模の大ホールは存在せず、ごく身近な人に聴かせるための楽器だったようです。

2.このピアノを購入した経緯

今から思うと、予期ご縁とタイミングがぴったりと合った「出会い」でした。よく「なぜプレイエルにしたのですか」と聞かれますが、そのあたりブログで詳しく語っておりますので、ご興味があればぜひ。

3.弾いた感想

2013年に購入後、たくさんのピアニストに弾いていただいたプレイエルですが、たくさんの感想をいただいております。

・ペダルを踏んていても音が全然混ざらない(驚)

・弾いているとインスピレーションがどんどん湧いてくる。

・ショパンはもちろんだが、サティとかドビュッシーとか、フランスものにはぴったり。モダンや国産だったら絶対出せない雰囲気。

・ピアノのポテンシャルはその大きさだと思っていたが、古いピアノは大きさだけではない「何か」がある。大変興味深い。

などなど嬉しいご感想をいただきました。これ全部プロのピアニストの感想です。(世界的なロシア人ピアニストもいらっしゃいます)

4.このプレイエルでのソロコンサート

今までプレイエルを主役にしてソロコンサートを数多く行ってきました。驚くべきは、ピアニストによって全く違う香りをまとうんですね。そしてこれも驚くことに、ピアノ自体の音が「変化」するのです。ピアノは生きていると実感します。

今まで行ったソロコンサートの中で印象深いものは。。。

「プレイエル~神秘な美への誘い~ モーツァルト&ショパン」シリーズ。前半モーツァルト、後半ショパンの組み合わせ、そして最初にイグナッツプレイエルの小品も。すでに4回を数えます。(ピアノ:吉岡裕子)

「サティが聴いたパリの音」オールサティプログラム。秘曲中の秘曲「星たちの息子」全曲盤を演奏。(ピアノ:筒井一貴)

「ひそやかに」 普通コンサートは緩急取り交ぜてプログラムを組むのですが、せっかくプレイエルを弾くので、ということであえて「緩」のみのプログラム。プーランク、サティ、フォーレ、ラヴェル、ドビュッシー、モンポウ、そしてショパン。 ひそやかにというタイトルにちなみ、拍手なしという異例のコンサートは大好評でした。(ピアノ:内藤晃)

「アンドレイ・ググニン ピアノリサイタル」 ピアノの巨匠 ゴドフスキーに捧げる小品ばかりを集めた非常に通なプログラム。ロシア若手の世界的ピアニスト、ググニンはプレイエルを完全に自分のものとして、箱を響かせ切っていました。

5.このプレイエルでのアンサンブル

プレイエルはたとえて言うと「人間の声」のような音色でして、特に中音域などはメゾソプラノが歌っているようです。そのような包容力のある音色なので、伴奏楽器としても存在感を発揮します。特に歌や管楽器のような「息使い」を必要とする場合の相性は抜群だと思います。

6.まとめ

「音」を「言語化」することは容易ではありません。ぜひ、生の音を聴きに来ていただきたいと思います。

8/29にはこのプレイエルの魅力を感じることができるコンサートを開催します。こちらを参照ください。



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