アトリエ ミストラル

群馬県高崎市で小規模コンサートスペース「アトリエミストラル」を運営しているオーナーの櫻…

アトリエ ミストラル

群馬県高崎市で小規模コンサートスペース「アトリエミストラル」を運営しているオーナーの櫻井紀子です。 アトリエミストラルは旧信用金庫を改装し、主にクラシックコンサートの企画・主催とスペースレンタルを行っています。 1905年製のフランスピアノ「プレイエル3bis」を常設。

最近の記事

コンサートが終わって気づいたこと

こんにちは。群馬県高崎市のコンサートサロン「アトリエミストラル」のオーナー櫻井です。 9/8の小田裕之さんのコンサートが終わって、いろいろな気づきがあったので今日はそれをつづってみたいと思います。演奏や音楽以外のお話しです。 本番の演奏の模様はこちらから↓ 1.良かったこと① 開演時間を15時にしたこと 今年に入って、開演時間を14時から15時に変えました。これが主催者にとって、とても良かったです。具体的には ・演奏家やスタッフの入り時間が遅くなり、余裕が生まれる ・

    • 小田裕之×ベートーヴェン&ショパン 神の視点と人間の視点

      みなさんこんにちは。群馬県高崎市のコンサートサロン「アトリエミストラル」のオーナー櫻井紀子です。 さて9月8日(日)はアトリエミストラルの主催公演シリーズ「サロンに響くプレイエルの詩」の第2回 小田裕之さんのベートーヴェン&ショパンを開催、大好評のうちに終演いたしました。 小田さんは4回目の登場。都度ベートーヴェンのピアノソナタを取り上げています。 【プログラム】 バッハ  パルティータ第4番 ニ長調 ショパン 幻想曲 ヘ短調 ベートーヴェン ピアノソナタ第32番 ハ短調

      • オーナーの想い その3 響きの均一性について

        みなさんこんにちは。群馬県高崎市にある小さいけれどきらりと光るコンサートサロン アトリエミストラルのオーナー櫻井紀子です。 さて前回はピアノをプレイエルにした理由を書きました。 3回目は、響きの均一性についてです。 公共ホールとの違い アトリエミストラルは私設の、旧銀行を改装した小さなホール(サロン)です。音楽を聴くということでは公共の大中ホールと同じですが、運営の方法、かけられる人員、予算の規模は天と地ほど異なります。 公共ホールは設計の段階から、音響の専門家が関わ

        • アトリエミストラルに関するオーナーの想い その2 なぜプレイエル?

          みなさんこんにちは。群馬県高崎市のコンサートサロン、アトリエミストラルのオーナー櫻井です。 さて、前回、なぜ「金庫室の扉」を撤去しない選択をしたのか?について記事を書きました。 今回は、お客さまや演奏家の方から幾度となく質問のあった「なぜピアノをプレイエルにしたのか?」について書いてみたいと思います。 プレイエルとは アトリエミストラルにはフランスのパリで作られたプレイエルModel.3bis(1905年製/85鍵)のピアノを導入しています。 前述のご質問の裏には「ヤマ

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          アトリエミストラルに関するオーナーの想い その1 金庫室(の扉)について

          皆さんこんにちは。群馬県高崎市のコンサートサロン、アトリエミストラルのオーナー櫻井です。 いつもコンサートの内容について発信させていただいているのですが、肝心のアトリエミストラルそのもの(ハード含む)に対するオーナー櫻井の想いや考えをきちんと表明していなかったなぁと思いまして、ここで何回かに分けて紹介したいと思います。 金庫室について アトリエミストラルは元信用金庫をリノベーションした建物です。そこかしこに元銀行のなごりがあります。 その中で最も目を引くのが『金庫室(の

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          自分の取り扱い説明書を書いてみたら、いい意味でマイペースになった自分を発見した

          自分の取扱説明書といういものを為末大さんがXに載せていたらしく、私も書いてみようと思いました。 こちらの記事も参考にさせていただきました。 ここから自分の取扱説明書。ジャンルは五つで設問は24個。 「強み」①息を吸うように「つい」やってしまうことは何か →食事でちゃんとバランスがとれているかが気になる。 ②かけた労力に対して「意外に」他者から感謝されることは何か →話すと元気が出る、楽しいとよく言われる。 ③自己評価と他者評価で一番ずれているものは何か →容姿。容姿に

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          アトリエミストラル=大人の社交場 なのか?

          みなさんこんにちは。群馬県高崎市のコンサートサロン「アトリエミストラル」のオーナー櫻井です。 自分の仕事として、小規模なコンサートが出来る場を経営していて、コンサートの企画もやっているのですが、それを人に説明するときやPRに使う時、簡潔かつ説得力のある「言葉」を探しているところです。 「大人の社交場」という考え方 以前の記事でアトリエミストラルを「大人の社交場」と捉えてみるという考え方を紹介しました。 確かに、お客さま同士、お客様と演奏家をつなぐ「場」という意味では「

          アトリエミストラル=大人の社交場 なのか?

          タレガ 珠玉の小品集 草場学ギターコンサート

          みなさんこんにちは。群馬県高崎市のコンサートサロン アトリエミストラルのオーナー櫻井です。 先日(6/1)開催の「フランシスコ・タレガ 珠玉の小品集 13のプレリュードとともに」はギターの響きに包まれ、心地よく終了いたしました。 今回は、タレガの小品の前に13曲あるプレリュード(前奏曲)を数曲ずつ配置し、組曲のような形で構成したものでした。 草場さんはアトリエミストラルが開館する前の2013年の秋「アポなし」で訪問してくださり、あっという間に意気投合してしまい、次々とコ

          タレガ 珠玉の小品集 草場学ギターコンサート

          5/26 「サロンに響くプレイエルの詩」第1回 モーツァルト&ショパン ~人とピアノと空間の変容~

           みなさんこんにちは。群馬県高崎市のコンサートサロン「アトリエミストラル」オーナーの櫻井紀子です。 2024年の主催公演シリーズ「サロンに響くプレイエルの詩(うた)」全3回の第1回が5月26日(日)にアトリエミストラルで開催され、大好評のうちに終了しました。 シリーズの目的 プレイエルピアノは、まろやかな音色と繊細な表現を得意とし、ショパンが愛したピアノとしても有名です。プレイエル全盛の19世紀は「サロン」と呼ばれる小規模でプライベート空間に近い「場」で弾かれることが多

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          自分の楽しさとは…見失っていたあること

          みなさんこんにちは。群馬県高崎市のコンサートサロンアトリエミストラルの櫻井紀子です。 実は最近、自分の仕事を振り返ってみて、気づいたことが怒涛のようにあったので忘れないように記録しておこうと思いました。 1.オモシロタノシズムとの出会い みなさんは「オモシロタノシズム」という考え方をご存じですか?オモシロタノシズムとは…面白がったり楽しんだりしてるだけで人生が次元上昇するというおめでたい教え。(byタイヨシフミさん) のことで、詳しくは👇を読んでみてください。 オモシロタノ

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          守時タツミさんによる「景色の見える音楽会」6/8アトリエミストラルにて 

          みなさんこんにちは。アトリエミストラルの櫻井紀子です。 この度、6月8日(土)に守時タツミさんによる「景色の見える音楽会」in群馬の高崎公演にアトリエミストラルをご利用いただくことになりました。 守時タツミさんは、NHKラジオ深夜便の「景色の見える音楽」というコーナーを2015年から受け持ち、ピアニスト・作曲家・アレンジャーとして活躍している方です。 今回、アルバム MOTTAINAI SOUND Vol.9 のリリース(5月9日)と、NHKラジオ深夜便「景色の見える音

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          ショパンの愛したプレイエルを3人のピアニストで聴くシリーズ

          みなさんこんにちは。 群馬県高崎市のコンサートサロン、アトリエミストラルのオーナー櫻井紀子です。 アトリエミストラルは旧信用金庫を改装した席数80のコンサートサロンで、貸館のほか、毎年数回の「主催」公演を開催しています。 2024年はアトリエミストラルのピアノ「プレイエル」の魅力をより多くの方に知っていただく3回シリーズを企画しました。 「サロンに響くプレイエルの詩(うた)」(全3回)は、国内外で活躍する3人のピアニストが登場、ショパンを中心としたプログラムを演奏してい

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          リコーダーアンサンブル交流会に参加して感じたこと

          みなさんこんにちは。アトリエミストラルの櫻井です。 実は1年半くらい前から、友人とリコーダーを持ち寄って吹いて楽しんでいたら、いつのまにかメンバーが5人になりまして。 近隣の市でリコーダーの交流会があるので参加しませんか?とのお誘いを受け、先日、5人で参加してきました。 一組10~15分くらいで、出演したのは全部で13組。親子や姉妹、先生とお弟子さん、カルチャーセンターの仲間など、いろいろなグループが参加して、演奏曲もバロックのソナタから、アニメや映画音楽など実にさまざ

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          文化マネジメントとは。音楽を発信する側にとって必要なこと

          みなさんこんにちは。群馬県高崎市でコンサートサロン「アトリエミストラル」を運営している櫻井です。 さて、私がほぼ毎回チェックしているYouTubeのチャンネルがあります。ドイツ在住のバリトン歌手、車田和寿さんのチャンネルです。ご自身の本業である声楽のことや、作曲家、楽曲そして、音楽という文化、それを取り巻く様々な問題点などを取り上げ、ご自分のご意見として提言なさっています。 私は演奏家ではなくホールの経営者なので、具体的な音楽のテクニックよりも、音楽(文化)を現代の社会に

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          世に放たれた直後の音~バルカロールの揺らぎ 内藤晃ピアノコンサート~

          1月21日に開催された『バルカロールの揺らぎ』内藤晃ピアノコンサート、無事終了いたしました。 休憩無し、曲間の拍手なしで約60分間の、まさに「内藤ワールド」全開でした。今回の企画はアトリエミストラルの1905年製プレイエルを使って、様々な作曲家のバルカロール(舟歌)を特集。途中、内藤さんご自身による朗読が入ることにより、よりその世界へ誘われ、とても心地よい60分でした。 <プログラム> オッフェンバック  オペラ《ホフマン物語》〜〈舟歌〉(ブゾーニ編曲) ドビュッシー  

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          バルカロール(舟歌)特集~1/21アトリエミストラルにて~

          みなさんこんにちは。 バルカロールってご存じでしょうか? クラシック音楽をよく聴く方はご存じかもしれません。舟歌と訳され、その昔ヴェネツィアのゴンドラの船乗りさんたちが、舟をこぐときに歌っていた歌を基にして、ショパンをはじめとする著名な作曲家たちにより作曲された形式の曲です。 6/8拍子に代表されるリズムは、いかにもゴンドラに揺られる雰囲気がでていますね。ゴンドラに揺られながら、水上で愛を交わすカップルもいたことでしょう。 そんな「バルカロール」を特集したコンサートがア

          バルカロール(舟歌)特集~1/21アトリエミストラルにて~