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2022.3.11

あの地震から何年が経ったのだろう。
11年だろうか。

あの地震が僕の人生を大きく変えた。
いや、あの地震に人生を微塵も変えられなかった日本人を探す方が難しいかも知れない。

ただ、僕は丁度人生の変わり目に自発的に経っていて、その崖っぷちから、強烈な揺れによって転がり落ち始めたのだと思う。

人生というのは時に不必要な程、不安定化してしまう事があり、実際は転がり落ちてしまった方が、案外安定し、地に足をつけて思考と行動を進めていける、と言った場合があり、僕の場合は、そのパターンだった。

夢の職業についていたのが、あっという間に無職となり、無一文になったのだが、無理に自分を保っていた不安定な状態が破壊される事で、清々しい程、楽になった気がした。

あれから時が経って、今、また僕達は危機の中にいる。

東ヨーロッパでの戦争拡大。
新型コロナという病。
そして世界的な経済不安定化。

あの頃と比べて陰鬱なモノがある事を覆い隠せないのは、人災としての側面の割合が大きいからか、それとも、僕の視野が狭すぎたが故のある種の能天気から解放されてしまったからか。

投資investing

今日は少し株式の買い足しを行った。
今年に入ってから殆ど、株式の売却を行なっていない。

今年の株式相場は初めから下落相場が予想されており、年始のタイミングが脱出を決め込むのに絶好のタイミングだった。
一部の投機株を売り払って、僕は船から降りない道を選んだ。

寧ろ今は出資のペースを加速させている。
投資は投資で思考を独立させて取り扱い、事業家としての活動の疲れを癒してくれる場所でもあったのだが、今は投資市場ですら、僕にとっては戦いの場所である。

僕の周りの日本人乗客は大半下船したボロ船で、その船は今、戦地に向かおうとしている。
株式市場という船団は実際は複数の船から構成される船団で、その内、幾つかの船は撃沈されるだろうと考えている。

コカコーラはロシアでの販売停止に乗り出し、欧米のエネルギーセクターに属する会社もロシアとの取引停止に踏み切り、ハイテクセクターも相次いでロシア向けサービスを停止、マクドナルドはロシアに対する営業停止という戦闘と同時に給与補償というロシア国民サポートを同時に打ち出している。

これらの活動は業績に確実な悪影響を及ぼすが、この明らかな悪影響も含んでの経営判断を価値観や概念も含めて統合的に判断し支えていくのが、戦時の株式市場の在り方であると考える。

経済制裁的措置は特攻である。
自らの業績を犠牲にして、攻撃をしている。
平和的措置とは言い難い。

僕達の国、日本も経済制裁の結果、真珠湾攻撃に踏み切ったのだから、経済制裁は完全に相手を苦しませ、追い込み、弱らせる攻撃である事は間違いない。

株式市場は資産形成の為の投資家用の客船から、経済体の価値観を背負った軍艦へと変容しつつある。
これから撃ち合いが始まる。

撃ち合いよりも悲惨な特攻と損害の繰り返しの連鎖と、それによるロシア社会の困窮と、こちら側の資産の減滅と言った方が良いかも知れない。

僕は投資を続ける。
それもロシアと戦っている企業に投資を続ける。
損失すらもある程度覚悟の上で。

これは間違っている判断かも知れない。
それでも僕に出来る事は、限られていて、その一つとして、株式市場での戦いがあると考えている。

事業

自分自身の仕事をしている時、僕は今の状況から少しだけ解放される事が出来る。
自分達の手で何かを生み出している時は疫病も戦争も少し影を薄める。

実際には物価や人流の不整合など、戦争と病の影は至る処に点在蔓延しているのだけど、自身の創造性の発揮の瞬間だけは戦時であろうが、蔓延事態であろうが、実際、感覚的に関係がない。

ただし、俯瞰的な目で見てしまうと、これすらも病と戦争へのレジスタンスでもあり、加担でもある事は実際明らかである。

僕達一人一人の生産性は日本の経済的価値を生み出し、その一部は経済制裁の形でロシア攻撃に使われているし、ウクライナ支援に使われている。
また、欧米陣営に属する国々が弱ればロシア政権は自由度高く交渉を進める事が出来、その陣営の枠組みには明らかに日本も含まれている。

僕達はロシアを攻撃するロシアの非友好国であり、その経済的価値はロシアにとって敵勢力である。
また事業を通して僕が考えている事は攻撃策ではなく、防衛策の側面も大きい。

首都直下型地震の発生懸念に対する対処を事業を通して、準備しておく必要性である。
地震事態も非常に恐ろしいのだが、今は戦時である。
ロシア革命が日露戦争における日本の勝利をもたらしたように、首都直下型地震が世界戦である今回の戦争において、日本の敗北を決定づける可能性がある。

今、国力の低下は交渉という形での領土略奪の魔の手が迫る状況を招く。
それは自身が所属している陣営全体に訪れるマイナスである。

地震災害への対処は人命の維持、生活水準の下げ止まりの早期化、生産活動の早期再開という三つの視点で展開する。
これは僕の事業を通しての戦い方の重要視点である。

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