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#雨と6月とワタシ

梅雨のない国に暮らして20数年余り。

ワタシにとっての6月の雨は雷雨。激しい雨。

6月は一年中でいちばん日照時間が長くカラっとしたお天気の日が続くが、あまりにお天気が良すぎて大気の状態が不安定になり、かみなりを伴った激しい雨が降る。ピカッ光ったかと思うと、ザァーザァー降り出す激しい雨。集中豪雨に通り雨…と、6月は忙しい。

そして、6月といえば学年末。

多くの幼稚園、小、中、高校は6月末か7月の第一週目から夏休みに入る。
大学に至っては5月から休みに入るところも。

夏休みに入る前に、学校で「カルメス」(kermesse)という行事がある。

この「カルメス」、辞書で意味を調べると、

野外での慈悲市、バザー

となっている。

ざっくり説明すると、学年末の学芸会とバザーを兼ねたお祭り。
幼稚園と小学校の校庭で行われるお楽しみ会だ。

子供たちは5月に入ると、このカルメスで発表する歌や踊り、演劇などを授業の一環として練習し始める。

そして、父母達は、「ロト」と呼ばれるくじに出す商品を探しをする。
地元の企業さんやお店、また各自が務めている会社からの商品寄付を集め始め、次々に商品に番号をつけていく。

毎年の一等賞は、父母会の役員さん達が去年のカルメスで集まったお金で決めていくのだが、これが結構豪華である。

ある年は、ノ-トパソコン、またある年はタブレット、キャンプに必要なセットなどであった。

この賞を買うためのお金は前年の「ロト」での収益金と前年度のバザーでの収益金が当てられる。
バザーとは、品物を売るのではなく、各家庭から持ち寄られた手作りのケ-キをカルメスで売ったものと飲み物の販売から得られた利益からのもの。

「ロト」のチケットは一枚、2ユ-ロ。
はずれはあるけれど、何が当たるのか楽しみ。
それに当たらなくても来年の「カルメス」のための寄付になっていく。

子供たちの発表会が終わると、お祭りの始まり。
みんな、お母さん達の手作りケーキやクレ-プ、ワッフルなどをほおばりながら野外での手作りのゲ-ムを楽しむ。
ゲームが終わると毎回、段ボールに入った景品をもらえる。
そう、このゲ-ムをする時もチケットを買う。
この利益がまた来年の運営の足しになっていく。

ここ2年ほどは例の感染症のため「カルメス」が行われなかった。
今年はもうマスクなしで子供たちが校庭ではしゃぎまわるに違いない。

どうか「カルメス」当日に急にピカッとしてザァーザァーと雨が降り出しませんように。


こちらの企画に参加させていただきました。

最後まで読んでくださりありがとうございます。

あとりえ・あっしゅ






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