見出し画像

韓国のFUKUSHIMA50 映画「パンドラ」

3月ですね。
3.11から早10年。
金曜ロードショーで「Fukushima50」が放送されるらしく、3.11に改めて思いをはせる年になりそうです。

今回紹介するのはこちら

『パンドラ』2016年・韓国

画像1



3.11の福島第一原発事故をモチーフに製作された、韓国映画です。

あらすじ
韓国を未曽有の大地震が襲い、老朽化していた原子力発電所が爆発。メルトダウンを起こす。放射能が漏れだす非常事態に、政府は統制機能を失ってしまう。そんな中立ち上がったのは、原子力発電所で働く人々だった。原発で設備エンジニアとして働くジェヒョク(キム・ナムギル)は、愛する家族と仲間を守る為、自らの命を顧みずこの危機に立ち向かっていく。

キャスト
ジェヒョク:キム・ナムギル
原発で働く設備エンジニア。

画像7

ピョンソプ:チョン・ジニョン
原発の署長。現場に残り、被害を食い止めようと闘う。

画像6

画像2

ヨンジュ:キム・ジュヒョン
ジェヒョクの幼馴染で恋人。原発に残るジェヒョクを気にかけながら、ジェヒョクの家族とともに町から避難する。

画像5

ジェヒョクの母:イ・ヨンエ

画像3

ギルソプ:キム・デミョル
ジェヒョクの友人であり、原発のエンジニア。人間味溢れる性格で愛される。

画像4

感想

これは本当に見たほうが良い。3.11の福島第一原子力発電所事故で、その深刻さを理解できていた人はどれほどいたのでしょうか。Fukushima50しかり、原発で働き、安全な稼働を支え続けてくれている人々に、どれほど思いをはせたことがあるのでしょう。いまいち実感がわかない、という人は絶対に見てほしい映画です。

もし福島第一原発の2号機の格納容器が破壊され、放射能が漏れだしていたらー。「最悪のシナリオ」を食い止めた現場で、何が起こっていたのか。この映画を見ると、リアルに見えてきます。あの時私たちに迫っていた危機が。

もちろん「FUKUSHIMA50」でも描かれてはいますが、この「パンドラ」も一緒に見てほしい。韓国だから作れたディザスター映画。エンタメに寄せず、とことんリアルを追求しています。リアルすぎてゾッとするほど。日本ではこれは作れなかったのではないでしょうか。ラスト30分はひたすら泣いてしまいました。同じ原発事故を描いたドラマ「チェルノブイリ」で、作業員二人が手をつなぎ合って放射能の水の中に飛び込んでいくシーンがあったのですが、それを思い出しました。

自分の身も危険な時に、他者のために命を使えるひとがいます。そう出来ないひとと彼らは、何が違うのでしょうか。彼らはまぎれもないヒーローですが、ヒーローも決断の後に後悔しなかったとは限らないのです。苦悩しながらも危機に立ち向かった名もなき人々に、思いを馳せる機会にしてください。

「パンドラ」はNetflixで公開されています。
「チェルノブイリ」はAmazon Primeで配信中です。